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マトリックスの原理4° 純金融資産の変化はフロー差額と時価変動の合計

マトリックスは今期末のストック=前期末ストック+今期フロー+今期調整の関係であることから、ある部門の資産・負債差額は
今期末の純資産=前期末の純資産+今期の資金過不足+今期の調整差額
となります。
純資産はストックの資産と負債の差額、資金過不足はフローの資産負債差額、調整差額は調整金額の資産負債差額です。
パネルの家計部門の表の差額行をみると、1980年3月末の純資産210兆円から2021年3月末の純資産1606兆円まで41年間で1396兆円増加額しているが、給与所得や利子・配当などフローによるものが1018兆円、時価変動等による調整金額によるものが252兆円、基準変更によるものが127兆円(基準変更調整とは統計の作成基準が変更になり2005年3月末ストックから遡及適用されていますが、それ以前の旧基準のデータと不連続になっている金額)です。
家計部門の純資産の増加は安定的なフローの累積効果が大きいですが、2000年度以降の調整金額の変動が大きいことはグラフのとおりです。

原理5°『外貨の売買はほぼ必ず対外資産・負債が発生する』へ続きます。

原理4°の詳細につきましては、
金融マトリックス―国債と銀行の運命 | 磯野 薫 |本 | 通販 | Amazon
を参照してください。


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