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安全性分析4 【勉強用】
よく使う勘定科目だからなのか…と思ったら、なるほどそうだけども。
なによりもまず、扱う金額が巨額であるという業界の特殊性が反映されて、よその業界とは異なる比率になっている…。
というユニークな話になります。
※ ちなみに、いずれも、値が大きければ大きいほど良いものです。
流動比率
意義
流動負債に対する流動負債の割合。
一般的には、そのようになります。
算式
$$
流動比率=\frac{流動資産}{流動負債}×100
$$
🔵建設業での流動比率
ところがどっこい、建設業には、上記の通り、巨額さを理由にして独特の比率が形成されています。
なんの巨額さ?
未成工事支出金と、未成工事受入金のことです。
$$
建設業の流動比率【%】=\frac{流動資産ー未成工事支出金}{流動負債ー未成工事受入金}
$$
つまり、工事が長期にわたるので、完成まではずっと保留状態で持ち続けていくことになるわけです。
前もって顧客から預かったお金も、仕入れてくみ上げた材料も😅。
が、それは完成したら顧客に引き渡すものなので、(たしかに便宜上は流動資産・負債として計上してはいるものの)自分の流動資産や流動負債の比率の計算にまでカウントしたらおかしなことになる…というわけで、分子分母から引かれているようです。(推測😅)
当座比率
意義
一般的には、流動負債に対する当座資産の割合。
➡ 当座預金じゃないので、要注意😅。
上記の流動比率よりも、確実性が高い支払い能力と位置付けられ(その名の通り当座の軍資金と目されるので)、貸し出す側には選好されるようです。貸す側になったことないので、断言できずアレですが…😅
ちょっと理系な(薬学っぽい?)仇名がついており、確実性の高さ≒流動性の純度といえるから、酸性試験比率っていうそうです。だが、他の比率にも等しくそういうニックネームつけてやらんのに、なぜこれだけ?って感じですね、文系人間には…月並みな感想ですいません🥶。
算式
$$
当座比率【%】=\frac{当座資産}{流動負債}×100
$$
※当座資産とは?
流動資産全体から、換金性の低い棚卸資産等を控除してある、より一層換金性の高まった流動資産。とされます。
現預金と売上債権と有価証券、ですかね😅。
足し引きを箇条書きにすると:
現預金
+受取手形【割引分、裏書分除く】
+完成工事未収入金
-それらを対象とする貸倒引当金
+有価証券
🔵建設業での当座比率
流動比率では、建設業の未成工事支出金の巨額さを理由にして、独自の流動比率を語っていましたが、ここでは、未成工事受入金の巨額さが独自比率誕生の理由になります。
$$
建設業の当座比率【%】=\frac{当座資産}{流動負債ー未成工事受入金}×100
$$
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