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それぞれの愛に振り切った作品【劇場アニメ『ベルサイユのばら』】
全力で良かった!!!
いや、かなり端折ってるけども!!!
「新規取り入れよう!」よりも、元々のファンが喜ぶ作りにしたのがすごく伝わってきた。(賛否両論で否の方が多いみたいだけど)
もちろん原作知らなくても楽しめるんだろうけど、原作漫画読んでない人の視聴意見を素直に聞きたい。
フランス激動の時代を生き抜いた4人の愛の形。
原作では歴史背景もしっかり描かれているし、他にも重要な登場人物がいたりする。けど、今回の映画では
オスカル、アンドレ、アントワネット、フェルゼン
この主要人物たちの愛の形に完全に振り切って描かれていた。
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なので「LOVE STORY」的な感じで観れば新規でも全然楽しめるはず。
幼少期から青年期、成人期までかなりのスピードで進むものの
え、このスピードで進んでも2時間で最後までいけなくない?!
と思って観てたけど、最後まで行く必要なく終幕。
原作では「権力に媚びることで得をする貴族」の象徴として登場するポリニャック伯夫人。
今作では特に名前もあがらず「アントワネットの取り巻き」ってだけ。
ポリニャック夫人に宮殿買っちゃうとことか、献身的な愛で最後までアントワネットにお仕えするロザリーとか大好きなんだけどなー。
ロザリーに関しては民衆の一人として出るべきところでちゃんと登場。
ほかの民衆と色彩も変わってわかりやすく出てくるので、知ってる人はロザリーきたーーー!となります。(だけどセリフもほぼなくワンシーンのみ)
ロザリー推しの私、その後もずっと待ってたwwww
オープニングに居たのに!!!!
だけど、最後まで観て、この二人の登場をあえて削った意味もわかった。
納得の終わり方。
「愛に振り切った」作品であることをまず念頭に置いて観るべし。
個人的にはね、あんまりフィーチャーされないけど
14歳で愛を知らずに嫁いできて地味な私と結婚して、まばゆい笑顔を振りまき、3人の子ももうけてくれた。
誰がその愛を咎めることができるか
ってフェルゼンとの仲を認めてくれた・うーん、認めざるをえなかった心優しき切ないルイ16世の言葉。
これが一番の愛じゃんね。
↑のセリフは正式なものではないけど、修辞技法をうまく使った言い回しもすごく好き。
ルイ16世はひそかにちゃんとアントワネットを愛していた。
だけど、愛している、とも言えず泣いているルイ16世を描いてくれてありがとう。
作画について。もうこれは発表された時歓喜!
MAPPAさん制作のベルばらが観られるなんて!
しかもだよ、なんか進撃の巨人と同じような時代背景、民衆、町描写だから進撃っぽかった!w
オスカルも「進撃!!」って言っちゃうしねw
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なんなら音楽制作も進撃担当の澤野弘之さん!!
オープニングからめっちゃあがった!すごい良き!!!
しかもなんか!!ミュージカルとはちょっと違うんだけど作中に結構な数うたってるのよ。
キャラ達の心情とか回想シーン的に。決してミュージカルではない。
それもどの曲もすごく良くて、、
あの「薔薇は薔薇は!気高く咲いて~」しかベルばらには合わないだろうと思ってたからwすっごい良かった!
歌詞も情報過多じゃなくすんなり耳に入ってくる。
あー、こんなに音楽がいいならやっぱりTOHOシネマで観るべきだった(音響システムがTHXだから)
どの声優さんもお歌がしっかりキャラのままだったし、中でも曲数多く感じるアントワネット。なぜに平野彩が採用されたのかも納得。
平野アントワネット、幼少~成人にかけての声の変え方やはりプロ。
大人アントワネットも、本当の意味で大人になってから(フェルゼンと結ばれたあと)声変えてくるのにグッときた。(両思いを確認し合った後の楽曲で、部屋から花びらが吹き上がるシーンは、肉体が結ばれた婉曲表現でちょっと嫌だったけど)
で、声優と言えばオスカル。
オスカルはいつだってかっこいい。
声だいじ。
途中で「あ!!!!鬼太郎さんや!!」って気づいたけど鬼太郎もかっこいいからな!
鬼太郎にもオスカルにもマジ恋経験あるので、この2キャラが合わさってるとかどんな奇遇なの!!
オスカルめっちゃかっこよかった!
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安全な近衛隊長を退き、フランス衛兵隊に志願して隊長就いたオスカル。
はじめは反発くらってたのに、アンドレがいなくなって泣いてしまったオスカルを受け入れてくれるまでに愛される隊長になっていく様とか、もう大好き。
ほんとにさ
気高く咲いて
美しく散る
この昭和アニメ時代の歌詞が本髄だよね。
欲を言うなら
バスティーユ陥落後の話も観たかった…
けど、ひとつの作品としていい終わり方だったし、最後は歴史的流れをエンディングに合わせて流してくれるのもよい演出だった!
絵は教科書みたいな挿絵風だったけど、今観たばかりだし自分でそのシーンをキャラに置き換えて想像できるからね!
そして。ナレーションを務めたヘレン・パー(イラスティガール)
黒木瞳さんの素敵な声も良かったです☆
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もー、やばい泣いてちゃっかりパンフレットも購入し、
ベルばらの事を考えながら車へ。
帰りの車内で流れるラジオ。
「好きな食べ物は牡蛎!改名したいくらい牡蛎が好き!」とか話すMCのおかげで、脳内ベルばらが一瞬「ほぼカジモド」になってしまったんだけど。
※今年観た映画でいまのとこダントツ面白かったwレビューは後日お楽しみ
どうやらトークテーマが「食」だったみたいで山下達郎氏の「RECIPE」を聞きながら優雅に帰宅。
その番組内で、『自炊者になるための26週』という三浦哲哉さんの著書について触れる場面があり、著者の専門分野が映画であることから、「料理は映画的」という話をされていて映画帰りの私にビビっと。
しかも、パンの匂いに沸き立つ日本人に対比して主食がパンであるフランスではパンの匂いがさほど感情に影響しない、みたいな話もしてて。
「フランス!?」にまたしてもビビっときて。
なんだか運命的なラジオ番組だったw
いやー、とりあえず言っとこ。フランス万歳
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■劇場アニメ『ベルサイユのばら』
原題:ベルサイユのばら
監督:吉村愛
制作:MAPPA
配給:TOHO NEXT / エイベックス・ピクチャーズ
公開:2025年1月31日
ジャンル:アニメーション、歴史、ドラマ
鑑賞日:2025年2月25日
劇場鑑賞(MOVIX亀有)
お気に入り度
★★★★★
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