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虎に翼 第110話 過ちを清算するには

星家での同居が始まって航一の子供との違和感はここ2週間ずっと視聴者は気になっていたことだろう、今日までのどかは頑ななままだった。
その理由が今日はっきりする。

戦時中に総力戦研究所にいた航一はその罪悪感から逃れられないまま、自分の喜びや楽しみに蓋をして生きてきた。子供達とも家族らしい関係を作らずにいたことが
実際は大きな溝になっていたことに気づく。
思いを吐き出したのどかは、きっと生まれて初めて正直に父親と向き合ったのだろう。
星家の人々が覆っていたベールを外して初めてその本心を知り、寅子は自分が幸せな子供として恵まれていたことを知る。だが顔も覚えていないうちに父親を失った優未は?父親と素直に心を通わせることができずに母親を失った航一の子供たちは?
何らかの理由で本来与えられるべき愛情が与えられなかった人の気持ちについて心を寄せようとする。
「これからは子供扱いさせてくれる?」
そういう寅子を制したのは航一。航一は自分がしてきたことの責任は自分が取るという。

総力戦研究所で疑うことなく任務を遂行したが、その大きな過ちに気づいた航一
その罪を心で償うべきだと疑うことなく生きてきたのに、それも過ちだったと気づく航一

彼のどこに罪があろうか?

そして来週からはいよいよ原爆裁判が始まる
疑うことなく起こした戦争が
疑うことなく落とした原爆が

人は疑うことなくしてきたことが、罪だったと気づいた時
どうやってそれを清算できるのだろうか?

来週に向けてまた考えさせられる

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