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森永卓郎さんに思う@がっちりマンデー
日曜日の朝いつも見ているがっちりマンデー
この番組に20年間ゲスト出演していた森永卓郎さんの追悼スペシャルでした。
世の中のお金の仕組み、儲かる仕組みがどんなふうになっているのか?この番組が始まった時から面白くてみていましたが、ある時から登場した森永さん。
はじめは、なんちゅう汚い普通のおっさんが出てきたのか!(失礼)と違和感を感じましたが、このおっさんが普通じゃなかったことはみるみるうちに世に知られ、どのチャンネルにも現れるようになりました。
森永さんの凄さは口調の普通さと内容の非凡さ。おっさんが世間話をするように、世の中の仕組みを話すその流れが、誰でも聞きやすく、決して「知ってる自慢」じゃない人柄がみんなの耳を傾けました。セコ技についても、日常誰でも気づけばできる小さな節約術。なんてセコいやつなんだ!という演出をしながらも、どこまで節約できるのか?どこまで得できるのか?が彼にとってはゲームだったのだと思います。そしてそれをこんなに知名度が上がっても自らやってみる。だから面白かった。だから人を惹きつけたのだと思います。
1番すごいところを見せられたのが癌で余命宣告を公表してからの仕事ぶり、見るたびに痩せていき、痛々しいほどの姿になっても番組に出演し続け、変わらぬ語りで情報を伝えました。
当初言われていた余命を超えた時は、この人はこのまま生きられるんじゃないか?と思えるほどでした。
そして私が観てきた森永さんの姿は今回の番組、最後のメッセージを読んだ時に、答え合わせをするように、やっぱりそういう人だったからできたことだったのだと思えるものでした。
以下番組からの引用です
くだらない中身でもバットを振り抜く
どんな仕事でも全力でやる。
MC加藤さんが森永さんから学んだこととして
人生は明るく楽しく
決しておごらない
諦めない
森永さんの闘病日記から
私が社会に出てから44年が経過した。その間私がずっと貫いてきた信条は「今やる、すぐやる、好きなようにやる」とういうことだ。周囲に忖度することなく、自分が正しいと思うこと、やりたいと思うことを、これまで私は常にやってきた。
だから、仕事はカネを稼ぐための手段というよりも「遊び」に近いものだった。
とりあえずやってみて、間違っていたり、失敗したら、素直に謝るというのが、私の仕事のスタイルなのだ。私の場合、人生でやり残したことがほとんどない。これまでの仕事で、遊んで、遊び尽くして、やりたいことは全てやってきた。
だから朝から晩まで、どろんこになって遊んだ子供と一緒で十分満たされて、「そろそろ家に帰ろう」と言われたら、すぐに家路につく気分なのだ。
満開の一瞬終えた花びらが 最後の力で 湖面漂う 森永卓郎
こんなにもやりたいことの尽きない人が無念ではなかったのだろうか?とも思える。
でも尽きないのだから、必ず途中で終わることになる。
まだやりたいことがあった。
それが森永流の死に方だったのかもしれません。
本当に楽しい時間、面白い時間をありがとうございました。