母の七宝焼 元気なうちに思い出を
元気なうちに話そう
高齢の親がいる友人たちが、介護が始まっていうことには、
◯◯しておけば良かった
というセリフ。ついつい元気な時は考えないことだけれど、いざ親が不自由になってくると感じることのようです。
つまり、元気なうちにやっておこう。
と、彼女のアクセサリーを整理することにしました。
おしゃれ大好きな母は、高価な宝石は持っていませんが、デザインの気に入ったものはたくさん持っていました。それら一つ一つに思い出があります。
七宝焼
作ることの好きな母は、60代以降草木染めに没頭していましたが、そのずっと前の30代は七宝焼をやっていました。
家には小さい窯も買い。
子供だった私も時々やらせてもらっていました。
ツルツルの銅の台にに砂を水で解いたような釉薬を乗せるのは難しかったけれど、焼き上がると刻々と変わる鮮やかな色は面白く、美しく、楽しかった思い出があります。
七宝焼はすでに模様の凹凸のある台もあって、そこに釉薬を乗せればそれだけでもガラスのレリーフのようになりますが、母はそれでは飽き足らず、彫金も習って自作の台まで作っていました。そこに色の違う釉薬が流れ込まないように銀線で模様を置いて、オリジナルのデザインも作っていました。
のちにハマる草木染めもそうですが、母には色を出す世界が魅力的だったようです。
その懐かしい作品の数々を久しぶりに取り出して、それをつけていた頃のことや、合わせた洋服のことを思い出して、語り合う。
そうやって彼女が思い出を語れるうちにきちんと整理しておこうと思います。