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大河ドラマと鳥の声

鳥撮りおばさんになって何年になるのか?はじめは行き当たりばったりだった鳥との出会いが、だんだんと知識、経験を重ねることで出会うための条件が身についてきました。

バードフィーディング

冬になると、私の実家ではリビングからみえるところにバードフィーダーを仕込んで小鳥たちの食堂を開きます。急に寒くなった今は、ひまわりのタネ目当てにシジュウカラとヤマガラがビュンビュン飛んできます。母はもう耳が遠くて、鳥の声は聞こえないのですが、私はいつのまにかこの2種の声を聞き分けられるようになり、母とおしゃべりしている時も、
あ!ヤマガラが来た!
と気がつくので、母は驚いています。

ヒヨドリの声は

母はメジロも呼びたいのでみかんも枝に刺してあるのですが、残念ながら今のところ来るのはヒヨドリだけです。ヒヨドリの鳴き声はあのギャーギャー鳴く声が美しくなくてちょっと嫌になるのですが、先日道を歩いていたら、ぴゅるるるる と可愛い声が聞こえてきたので、声もする方向を見たら、驚いたことにヒヨドリでした。こんな可愛い鳴き方もするの?ギャーギャー言うだけじゃないのね。

鈴木俊貴さんと言う鳥の言語を解明した方がいて、その先生によれば小鳥は言語を持っていて鳴き方によって違う意味があると言うのです。その話を聞いてから、子供の頃読んだ絵本にも小鳥(もしくは動物)が会話する場面はよくあって、これはまんざら作り話とは言い切れないような気がしていました。

さて、この前置きをしたところで、今朝実家に行って駐車場から庭を抜けると、すっかり食べ尽くされたみかんの皮が枝に残っていました。ヒヨドリが食べてしまったようです。
母にもうみかん無くなっちゃったよ
と言った次の瞬間
ぴゅるるるる、という声が聞こえてきました。この声は!ヒヨドリ!ギャーギャーじゃないヒヨドリの声。攻撃的ではなくて、穏やかなつぶやきにも似た声です
「みかんは? みかんないよ」
と聞こえました。(もう私は病んでる?)母にはやっぱり聞こえないようで、ヒヨドリが来たことも信じてくれませんでしたが、カーテンを開けると咲いたばかりの椿の蜜を吸っているヒヨドリがいました。
ほら!みかんがないからお花を突いちゃうよ。と言って早速母が半分に切ったみかんを枝に刺しにいくと、部屋に戻るより早くヒヨドリがみかんにやってきました。
「やったー!みかん来たー」
とでも言うように幸せそうにみかんを食べています。
もしかして私、鳥の言葉わかったんじゃないのーーー!
知れば知るほど近くなる鳥の生活

大河ドラマと鳥

noteでも書いてらっしゃる自然ガイドのネタ帳さんの記事はいつもわかりやすく楽しく拝読していますが、特に今回の大河ドラマ「光る君へ」でセリフに乗せて聞こえてくる鳥の声の記録は、物語に鳥の声が大きく影響していることを教えてくださいます。
さて本日最終回を迎えたこのドラマ、冒頭で道長の正室倫子がまひろと道長の関係がいつ始まったか問い詰めると、それに応えてまひろは
「飼っていた鳥が逃げてしまい、追いかけて鴨川のほとりまで行きました」
と言った時、聞こえました。
ヤマガラだ!
大河ドラマと小鳥、このドラマをいっそう楽しくしてくれてありがとうございました。

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