「『働き方』の教科書 『無敵の50代』になるための仕事と人生の基本」

「『働き方』の教科書 『無敵の50代』になるための仕事と人生の基本」(出口治明 新潮社)
https://www.shinchosha.co.jp/book/336471/

日本生命に勤務後、還暦近くでライフネット生命保険株式会社を設立し、その後立命館アジア太平洋大学学長となった著者による人生の指南書。「仕事は人生の3割」「人間チョボチョボ論」「人生は99パーセント失敗する」など、刺激的ではあるが真理をついた言葉が並ぶ。「20代の人に伝えたいこと」「30代、40代のうちにやっておくべきこと」の章の次に「50代になったら何をするか」の章がある。「50代は『遺書』を書く時代」では、次の世界を担う若い世代に何をバトンタッチするのかということを真剣に考えることとして、この著者は「生命保険入門」という本を書いたそうだ。またその「遺書」の内容としては、自分の成功体験を忘れて、仕事の本質の普遍的なものを伝えるべきだと述べている。また同じ章には「50代ほど起業に向いた年齢はない」として、経験・人脈・ノウハウを持つ50代での起業は、20代での起業よりもはるかに成功する確率が高いと述べている。実際に会社を作って大学の学長にもなった「無敵の70代」の言葉だから説得力がある。さらに「必要なのは『強い思い』と『算数』」「小さく始める」などの節が続いている。
教科書と言うよりは自伝に近い内容だが、読んで元気になる本である。「遺書」でも書いてみるか。

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