「チャム チャレッソヨ」
今日も、いつも通り17時に仕事を終え、車に乗り込んだ。
ブルートゥ-スでお気に入りの曲を流そうと、スマホを手に取ると、LINEのアプリに受信を示すバッヂが付いている。
姉からである。
姉はいつも、仕事が終わるタイミングで、
「今日もお疲れ様」
とメッセージをくれる。
そして私も、
「ありがとう」
と返事を送るのだ。
しかし、今日の‘’お疲れ様‘’LINEは、いつもと違った。
「お疲れ様」のかわいいスタンプの後に、
「1週間がんばりました」の文字と、その後ろに
‘’たいへんよくできました‘’のスタンプを模した絵文字が続いていたのだ。
なぜ今日は、いつもと違って+αがあったのか、というと・・・。
今週ウリ子は、職場で実に色々なことがありまして。
ありすぎて、自分の中だけで処理できず、何度も姉に電話をして、話を聞いてもらったのです。
姉は、そんな、なかなかに大変だった1週間をねぎらって、
「がんばりました」
の言葉を、私に贈ってくれたのだ。
大人になって「がんばったね」「がんばってるね」と言われる機会は、ほぼない。でも、これほど‘’安心感‘’を与えてくれる言葉はないと思う。
肩の力が抜けて、楽になるのだ。
少し話しは逸れるけれど、2018年の冬期「平昌オリンピック」でのこと。
スピードスケート女子500m。金メダル争いをするのは、長年のライバルであり、友人でもある日本の「小平」と、韓国の「李」。結果は、0秒39の差で、小平の勝利となった。
この後のエピソードを覚えている方も多いと思う。
韓国の太極旗を手に、泣きながらリンクを一周した李を、小平が出迎えて抱きしめた。そして
「チャム、チャレッソヨ」(よくがんばったね)
と声をかけたのである。
なんて素敵な関係なんだろう、と思った。
この一言で、長年築いてきた、二人の絆が見えた気がした。
そして、改めて思う。
「がんばったね」は、素敵な言葉だなぁ、と。
そして私も、ここぞというときに、大切な人に言ってあげたいと思う、ウリ子なのでした。