見出し画像

Fieldism必聴新曲リスト May 2023 (Part.1)

前回の新曲特集はこちらから↓


企画やります。予約はこちらから↓


 いつもお世話になっております、Ryotaです。

 昨日アナウンスした通りではありますが、東京のブラッケンドデスコアバンドSin Scriptureの1stシングルリリースツアーの大阪編を、Fieldismとの共催という形で開催する運びとなりました。開催の詳しい経緯は別途記事にしますが、今回はSin Scriptureからご指名をいただく形で携わらせていただきました、本当にありがとうございます。筆者は関西勢のサポートアクト3組(AMИESIA, Desperate Death Parade, Like Tears in Rain)のブッキングと会場(心斎橋SUNHALL WEST)との調整を行っています。

 Twitterでは何度か話してますが、関西で初めて企画する(主に)メタルコア/デスコアバンド向けにサポート業務などのご相談を承っています。スケジュールや着手する範囲にもよりますが、ご興味ある方はTwitterのDMかメール(nissintakenoko@gmail.com)までご一報いただけますと幸いです。



前置きはこれくらいにして、今回も行きましょう。

リストアップの条件ですが、下記2点です。
1. 5/1~5/14にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、および既存楽曲のリマスターやカバー等は選出対象外。ただしアルバムのデラックス盤のみetc.に収録予定の楽曲は選出対象。


Currents - The Death We Seek

アルバム (5/5)

 アメリカ・コネチカット州フェアフィールドを拠点に活動するプログレッシブメタルコアバンドの最新アルバム。複雑なヘヴィなリフワーク、アトモスフェリックな雰囲気、ドラマチックで叙情的なメロディとどれを取ってもクオリティの高い楽曲をリリースしながらも、どうしても同ジャンルのInvent AnimateERRAと比べても知名度が劣る印象の彼らですが、そのストイックで芸術的な世界観(ゲームで言えば「ダークソウル」が近いと思います)は間違いなくリスナーからの根強い支持を受けており、今作もかなりの期待が寄せられていたように感じます。

 前作 ''The Way It Ends''以来3年ぶりになる今作 ''The Death We Seek'' は、Vo. Brian Willeが構築する世界観を最大限に提示した傑作で、今回もタイトでダイナミックなリズム隊/リフワークとテクニカルながらも叙情的なメロディとBrianのアンセミックなボーカルメロディが交互に顔を出しながらリスナーをその独特な世界観に招き入れます。個人的に気に入っているのがI PrevailWe Came As Romansにも負けないコーラスワークTr.5 ''Over And Over''や不協和音を交えながら地獄のようなブレイクダウンで落としていくTr.7 ''Vengeance''、そしてソーシャルメディアなどが引き起こした社会的分断を悲観的に表現したTr.9 ''Remember Me'' あたりです。

 

Earthists. - HYPERHELL

シングル (5/5)

 「DIGITAL CULTISM」を標榜している、東京を中心に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。昨年にリリースされたフルアルバム ''Have a Good Cult.'' は、今までEarthists. が強みとしていたプログレッシブ+ピアノサウンドは殺さずに、日本人じゃないと書けないであろうより洗練されたメロディセンスでオリジナリティあふれる新世代のヘヴィーミュージックを提示したことも記憶に新しいです。リリースツアー大阪編は前日の礎企画で力尽きたので見に行くことは叶いませんでしたが…

 そんな名盤だった ''Have a Good Cult.'' を踏襲しつつもより極端な方向に振り切った今作、''HYPERHELL'' は今まで以上にエキセントリックなピアノフレーズと、近年では持ち味となっているVo. Yuiのメロシャウト(しかも今回はバンド史上おそらく初の日本語詞)が耳を惹きます。タッピング調のギターフレーズも相まって安直に言えば「凛として時雨がメタルコアをやったら」みたいな感じになっています。AOTQが手掛けたサブカル調のアートワークからして「チェンソーマン」2期のOPになってもおかしくないと思います。

 前作をベースにフレッシュなアイデアを盛り込んだ今作、公開からすぐにTwitterのトレンド入りするほど話題を集めていて以降の動向にも大きな注目が寄せられています。


Bring Me The Horizon - LosT

シングル (5/5)

 イギリス・シェフィールドを拠点に活動しているロックバンドの最新シングル。デスコア~メタルコア~ポストハードコアを渡り歩き、今や2010年代後半~2020年代のロックバンドの代表的存在として活躍していますね。彼らが後発のヘヴィーミュージックシーンに与えた影響は大きいですが、彼らはそれに慢心せず常に変化し続けており、「ジャンル」という枠について議論をするのはもはや無意味と言ってもいいくらいオリジナリティあふれる音楽を提供し続けています。

 2020年リリース ''POST HUMAN: SURVIVAL HORROR''を含めた4部作を手掛けている中で、10か月ぶりの新曲リリースとなる ''LosT'' は前々作 ''Die4u'' /前作''sTraNgeRs''とは打って変わってアップビートな曲調に、「My Chemical Romanceから影響を受けた」とKey. Jordan Fishが公言する通り2000年代のエモ・カルチャーへのオマージュ(それとも皮肉?)を表現した作品。リリースと同時に公開されたMVでは明るいポップなコーラスワークに反して、隔離病棟を舞台にした過剰な血しぶきやエログロ表現は欧米でサブカル好きな青少年に受けそうな「パターン化されたエモ」を描写しているんでしょう。

 個人的にはグリッチ・チョップを入れた激しいブレイクダウンもエレクトロサウンドを下地にしている印象で面白いです。


Unearth - The Wretched; The Ruinous

シングル (5/5)

 アメリカ・マサチューセッツ州ボストンを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新アルバム。All That Remains, Killswitch Engage, Shadows Fallらと並んで2000年代の「MAメタル」の代表格となるバンドで、メタル側からもハードコア側からもリスペクトを集めるその活躍ぶりは真の意味で「メタルコア」を体現している存在とも称されています。年始にはSable Hillsをサポートアクトに携え8年ぶりの来日を果たしたことも記憶に新しいですね(スケジュールがタイトすぎて平日東京だけでしたが)。

 前作 ''Extinction(s)''以来約5年ぶりのアルバムリリースとなる今作 ''The Wretched; The Ruinous'' は、「決定的なレコードを作る」というシンプルな目標のもとに制作された渾身の一作。来日公演の様子がMVになったTr.1の表題曲から2000年代初期のIN FLAMESサウンドに大きく影響されたツインリードとブレイクダウンで「コレだよコレ」という感想を持つでしょう。高速リフワークとビートダウンがミックスされたTr.3 ''Eradicator'' や陰鬱でムーディーなギターイントロから王道の展開で畳みかけていく ''Mother Betrayal'' などリスナーがUnearthに期待している要素が余すところなく詰め込まれています。

 アメリカのメタルコアシーンのパイオニアとして永久不変の精神を貫いたUnearthの今作、次に日本に来るときは大阪でもクソデカサークルピットを起こしてほしいです。


DRAIN - LIVING PROOF

アルバム (5/5)

 アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズを拠点に活動しているクロスオーバー・ハードコアバンドの最新アルバム。スラッシュメタル/クロスオーバーを軸に現行のハードコアからの影響も受けているスタイルはサメをモチーフにしたマスコットのように切れ味抜群で危険なモッシュグルーヴを生み出します。ただそれ以上にバンドが誰よりもライブを楽しんでいる姿が印象的で、昨年のOutbreak Festの動画を観ればわかる通りVo. Sammy Ciaramitaroを筆頭にオーディエンス含め常に笑顔でポジティブなバイブス溢れます。

 老舗パンクロックレーベルEpitaph Recordsに移籍後初のリリースとなる2ndアルバム ''LIVING PROOF'' は、「このレコードを聴いて、誰かが希望を持ってくれることを望んでいる」とVo. Sammyが語る通り、まさに前述のバンドを体現した1枚。サメの歯のようにザクザクと切り刻むようなスラッシーなリフワークとダンサブルなモッシュパートはライブでもどうなるか容易に想像できてしまいます。ラッパーShakewellがfeat.したTr.6 ''Intermission'' も面白いですが、個人的には最近はTr.9のDecendenctsの''Good Good Things'' カバーのMVをヘビロテしています。

 7月にはBLOODAXE主導の下で初来日が決定しており、既に国内でも話題沸騰中。6~7月と自分の企画が続くのでライブから離れてゆっくりしようと思っていたのですが、この音源聴いたらそうもいかなそうです。


In Fear - All Is. All Shall Be

アルバム (5/5)

 イギリス・ブリストルを拠点に活動しているプログレッシブメタルコアバンドの最新アルバム。イギリスといえばUK Tech Festという変態御用達なメタルフェスが開催されるほどプログレ系が強く、SikThMonumentsTesseracTなど世界でも通用するバンドを輩出していることで知られていますが、その中で筆者や現地メディアがネクストブレイクになりそうだと思っているのがこのIn Fear。パンデミックやボーカルの交代など乗り越え制作に5年近く費やしたデビューアルバムが満を持して投入されました。

 イギリスの新鋭オルタナティブ/メタルレーベルYear Of The Rat Recordsからリリースされたデビュー作 ''All Is. All Shall Be'' は、「煉獄に閉じ込められた登場人物が必死に死後の世界に到達しようとするものの、同じ拷問のサイクルを繰り返す運命にある」という救いようのない物語を描いたコンセプトアルバム。陰鬱なトーンの物語から察する通り、楽曲も不気味でホラー染みたサウンドスケープを下地にプログレッシブなリフワークがリスナーを静かに惹き込んでいきます。どこかThornhillのJacob Charltonを彷彿とさせるVo. Haydn Connollyのメランコリックなボーカルスタイルにも注目です。

 昨年は前述のUK Tech Festのメインステージにも立ち、徐々にイギリス国内で存在感を現しつつあるIn Fearですが、世界中のリスナーの耳に止まる日が来るのもそう遠くないと思います。


In Denial - La Fin Du Joir

EP (5/6)

 東京を拠点に活動しているメタルプロジェクトのデビューEP。Gt. Riku IshidaとVo. Kent Sasaki(Desolate Sphere)の二人によるプロジェクトとしてスタートし、2021年末にデビューして以降3枚のシングルをリリースしていますが、今年に入って新メンバーGt. Ryota Gomi (ex-FRACTUS), Dr. Haruki Takekawa, Ba. Takeru Sato (Eternal Hostage)が加入。6月にはオーストラリアのインスト・マスロックバンドnyu.の来日公演のサポートアクトとして初ライブが決定していますが、それに先駆けて今作 ''La Fin Du Joir(フランス語で「旅路の果て」)'' がリリースされました。

 前作 ''Beyond Persona''を経て 「表向きの自分という殻を無事破り、そこから現る本来の自分」をテーマに、「自分達の最適解を楽曲に落とし込めた(Kent)」「コンポーザーとしての一つの終着点(Riku)」と語る渾身の一作。In DenialといえばRikuが紡ぐモダンメタルコア・プログレ・テクデスを軸にしたヘヴィなリフと流麗なリードの対比 & Desolate Sphereとはまた違う多彩な表情を見せるKentのボーカルですが、MVが公開されているTr.1 ''Deliverance'' から「弾けるものなら弾いてみろ」と言わんばかりのテクニカルなリフが飛び交います。

 個人的には静寂を表現したローファイなサウンドが印象的なインタールードTr.4 ''Until Dawn'' から、Tr.5 ''Le Depart'' & Tr.6 ''In Denial'' の壮大でアトモスフェリックかつメロディックなサウンドスケープが物語のクライマックスを象徴していて気に入っています。


The Acacia Strain - Step Into The Light

アルバム (5/12)

 アメリカ・マサチューセッツ州を拠点に活動しているベテランデスコアバンドの最新アルバム。現存するバンドの中でも最もヘヴィなサウンドを鳴らすバンドの一つとして知られているのですが、結成以来常にその凶暴な音像と大地震レベルのグルーヴで聴くものを蹂躙して来ました。昨年の暮れにリリースされた先行シングル ''UNTENDED GRAVES'' は前作 ''Slow Decay''
で突き詰めてきたハードコアとデスメタルを融合させたサウンドが更なる深みへと到達したことを納得させられましたね。

 新ギタリストにex-EmmureのMike Mulhollandを加えた11枚目のアルバム ''Step Into The Light'' は、20年以上のキャリアで最もハードコアからの影響を感じられる10曲23分のコンパクトな作品となっており、Tr.1 ''FLOURISHING'' から Tr.10 ''NONE OF US ASKED TO BE HERE'' まで圧迫感にヘヴィなブレイクダウンと狂気的なブラストビートが襲い掛かる黙示録が展開されます。Tr.3 ''CHAIN''ではChamberのJacob Lily、Tr.7 ''SINKHOLE'' ではSUNAMIのJosef Alfonsoがfeat.しているあたり、ハードコアバンドからの支持を受けていることがわかります。

 実は今作と同時に12枚目のアルバム ''Failure Will Follow'' もリリースされたのですが、そちらは3曲で収録時間40分弱とより漆黒の世界観を印象付けるドゥームなサウンドスケープになっていますのでそちらもチェックを。

Veil of Maya - [M]other

アルバム (5/12)

 アメリカ・イリノイ州シカゴを拠点に活動するプログレッシブメタルコア/デスコアバンドの最新アルバム。After The BurialBorn of Osirisと並んでSumerian Recordsの「技巧派揃い」という印象を決定づけたバンドの一つで、今現在もレーベルを支えています。結成当初からブルータルながらも知性を感じさせる変則的かつテクニカルな展開は一貫していますが、現Vo. Lucas Magyarが加入してからは彼の伸びやかなクリーンパートも相まって一種の高揚感さえ覚えます。

 何枚かシングルはリリースしていたものの、フルアルバムとしては2017年 ''False Idol'' 以来実に6年半ぶりのリリースとなる今作 ''[M]other'' は、2019年に制作していた音源をすべて白紙にして一から作り始めた経緯があり、Lucas加入以降で最も初期のテクニカルなデスコア路線に接近した作品になっています。特にポリリズムを交えたチャグが容赦ないTr.1 ''Tokyo Chainsaw''や、アルバムの終盤を飾るTr.9 ''Lost Creator''やTr.10 ''Death Runner''あたりは前Vo. 時代を感じさせます。

 ただ、全く新しいことをやっていないわけではなく、Tr.5 ''Red Fur'' はニューコアっぽいサウンドスケープをブレンドしていて聴きやすくなっていたり、Tr.6 ''Disco Kill Party''もグリッチコアやハイパーポップあたりのEDMを下地にプログレメタルコアをやった作風で面白いです。


The Amity Affliction - Not Without My Ghosts

アルバム (5/12)


 オーストラリア・クイーンズランドを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。初期から一貫して強靭で力強いメタリックなサウンドと切なさと悲しみを思い起こさせる陰のあるメロディを織り交ぜたドラマティックな作風を貫いているバンドです。5thアルバム ''Let The Ocean Take Me'' 以来の作品はあまりしっくりこなくてしばらく追いかけていなかったのですが、先行シングル ''Show Me Your God'' では ''Death's Hand'' 以来の衝撃を受け、再び動向をチェックするようにしています。

 2020年の ''Everyone Loves You... Once You Leave Them'' 以来3年ぶりとなる8thフルアルバム ''Not Without My Ghosts'' は、バンド史上初のセルフプロデュースによる最もヘヴィな作品に仕上がっています。一貫してBa/Vo Ahren Stringerのキャッチーなクリーンメロディに力を入れているのは変わりませんが、その中でも異質なのが過激かつ2021年に逝去したラッパーLouie KnuxxのラップをフィーチャーしたTr.5 ''I See Dead People'' と、嵐が過ぎ去った後のような虚無感と安堵が入り混じるようなバラードTr.10の表題曲。後者はアメリカのオルタナティブ・ポップシンガーphemもゲスト参加しています。

 ''This Could Be Heartbreak'' をリリースして以降、バンドはより良いものを作る重圧に苦しんでいたらしく(決してレーベルの意向があって作風を変えていたわけではない)、今作でどこか吹っ切れた様子。個人的にもトップクラスに好きな作品です。


Sable Hills - Bad King

シングル (5/12)

 日本から世界に向けて挑戦続けているメタルコアバンドの最新シングル。昨年は2ndフルアルバム ''Duality'' をリリースし、ラーメン二郎三田本店ばりのマシマシの熱量とゴリゴリの屈強なサウンドを引っ提げて全国ツアーと共にキャリア初のヨーロッパツアー+ドイツWacken Open Airへの出演など一気に活動の幅を広げた躍進の一年となりましたが、今年も先述のUnearth来日公演のサポートアクトや川崎Club Cittaで最大規模の企画 ''FRONTLINE FESTIVAL 2023''を開催。さらに6月には代官山UNITでのワンマンも控えており、話題が尽きない様子です。

 ''Duality''リリース後初になる新曲 ''Bad King'' は、''The Eternal'' 同様ライブでも映えること間違いなしのシンガロング必至のメタルコア・アンセム。メンバーが ''今作は重戦車メタルコア'' と公言している通り、イントロからすべてをなぎ倒す勢いで突き進んでいくヘヴィなリフワークが印象的ですが、所々挟まれる軍隊張りのギャングボーカルとこぶしを掲げないと人権が認められないリードパートも挟まれていて温故知新を体現しています。前作でも大きくフォーカスが充てられていたGt. Rictのクリーンヴォーカルも楽曲のメロディを引き立てるアクセントになっています。

 来週のCounterparts来日ツアー大阪編で久しぶりに観るんですが、この曲はワンマンまで披露されないっぽいです…。

HONORABLE MENSIONS

Wind Shift - Rewind the Tape
EP (5/3)

 Vo. Kazuma Nakazawaを中心に、名古屋を拠点に活動するポップパンク・バンドの1stミニアルバム。エレクトロニックなビートとアルペジオで始まる Tr.1 ''2020''から、エネルギッシュかつエモーショナルなポップパンクを展開していく作風はまさに「2019年辺りのポップパンクシーンの熱を上げていきたい」というKazumaの気迫が感じられます。ローファイな8bit/チップチューンを取り入れた Tr.3 ''Happily Ever After'' も聴いていて面白いです。今作を引っ提げてレコ発も各地で開催されるそうなのでチェックしておきましょう。


Like Moths To Flames - I Found the Dark Side of Heaven
シングル (5/1)

 アメリカ・オハイオ州コロンバスを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。2021年リリースEP ''Pure Like Porcelain'' 依来、''Predestination Paradox'' に続く2枚目の楽曲になります。LMTFの作風といえばフロアを揺らす縦ノリグルーヴがキャッチーなコーラスワークですが、前作のEP以降はより漆黒が映えるようなディープな印象を持っていて年々カッコよくなっています。ブラストビートを交えた怒涛のドラムワークや所々ワーミーを挟んだ波打つようなリフも◎。


PSYCHO-FRAME - REMOTE GOD SEEKER
アルバム (5/5)

 MoodringやVatican(Vaticanは昨年デビューアルバム ''Ultra'' をリリースしています)などで活躍しているメンバー達によるデスコアスーパーグループのデビューEP。最近エモ/スクリーモやメタルコアではリバイバルの傾向が強いですが、それはデスコアにも同じ流れが来ている様子。All Shall Perishや初期Suicide Silenceを彷彿とさせる「MySpaceデスコア」を彷彿とさせるようないい意味でチープな音像のドラムとブルータルながら近年のシンフォニック/プログレッシブ路線を感じさせない作風はTシャツのサイズが小さくなります。


Stained - ~prelude~a slight courage
シングル (5/7)

 Darkside OYC所属、岡山を拠点に活動しているニュースクール/メタリックハードコアバンドの最新シングル。昨年リリースされたシングル ''no destruction, no creation'' は暗黒/地獄を彷彿とさせる邪悪なサウンドでぶち上がり案件でしたが、今作は結成当初で方向性を模索していたころの楽曲というのもあって悲しみの果てを表現したような単音リフ押しのメロディックな正統派ニュースクール。今後この手のアプローチは一部メンバーが携わっているAfter the Sightという新バンドでやっていくので、そちらの動向にもチェックハードで。

REX - Laplace
シングル (5/7)

 福岡を拠点に活動しているラウドロックバンドの最新シングル。先日アルバムリリースツアーを完遂しStray From The PathCrystal Lakeらと共演を果たしたニューメタルコアEvilgloomのDr. tsyも在籍しているバンドで、ブラストビートなどを織り交ぜた手数の多いドラムワークはこちらでも健在。しかし、ソリッドなリフワークを交えながらもアトモスフェリックなサウンドスケープ & wataruとlyncoの男女ツインボーカルは美しさと激しさを両立していて神秘で厳かな世界観を感じます。


195 ich-kyu-go - 気絶
シングル (5/10)

 来月開催 ''N.L.N.S'' にも出演が控えている大阪府・吹田市を拠点に活動しているミクスチャーバンドの最新シングル。今回もエレクトロやハードコアなどを吸収した破天荒なサウンドは健在ですが、同じ大阪ラウドシーンの最前線で活躍するな盟友SUBLIMINALSのScream Vo. Taka a.k.a. Sleep Dawがゲスト参加。現在はDr. 意思が戦線離脱しており、ドラムをビートに置き換えスリーピース体制でライブしていますが、''N.L.N.S''でも県外勢に負けない勢いでフロアをかき回してくれるでしょう。


INSURRECTION - Snow Noise
シングル (5/11)

 東京を拠点に活動しているメロディックハードコアバンドの最新シングル。昨年に無期限活動休止から復帰してからはデビューEP ''Fragile My Heart'' をリリース。メロディックハードコアながら、J-POPやジャズやファンクなどノリの良いエッセンスを取り入れたサウンドは個性が強いです。先日茨城ポストメタルコアONE LAST STANDの企画にもオープニングアクトで出演していましたが、多種多様なジャンルを取り入れる部分はONE LAST STANDと共通しています。2月に大阪来ていたの今更知りました…。


Boundaries - Armageddon
シングル (5/11)

 アメリカ・コネティカット州を拠点に活動するメタリックハードコアバンドの最新シングル。昨年の秋には名盤の2ndアルバム ''Burying Brightness'' をリリースしましたが、今作は同時期にレコーディングされたB面シングルとなっております。Tr.1の表題曲はMisery Signalsや初期Counterpartsにも共通するメロディックな一面を強調させながらも強靭なブレイクダウンで落としていくスタイルで、Tr.2 ''Bedlam'' はカオティック染みたコード使い/不協和音を交えながらすべてをなぎ倒していくトップクラスにヘヴィな楽曲で振り幅を持たせています。


WHISPER OUT LOUD - AsUrA
シングル (5/12)

 東京を拠点に活動しているR&Bオルタナティブ・ロックバンドの最新シングル。今年1月にデビューアルバム ''CIRCLE OF LOVE'' をリリースし、東名阪ツアーを完遂させたことも記憶に新しいですが、早くも新曲をリリース。今作は和風+サイバーパンク(特に映画''GHOST IN THE SHELL'')を意識したシネマティックな世界観になっており、バックでなっている和の旋律や高低のクワイアなどは「闇の暗さと美しさの二面性や、美の奥にある不気味さ」を表現しているとのこと。


ここまでお読みいただきありがとうございました。気に入ったら是非こちらのnoteや下記Twitterアカウントをフォローしてもらえると幸いです。あと感想やシェアして広めてもらえると励みになります。

バックナンバーはこちらから読めます。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集