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Fieldism必聴新曲リスト June 2023 (Part.1)

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 いつもお世話になっております。Ryotaです。

 私事ではありますが、先日6/10付で29歳の誕生日を迎えました(メッセージくれた皆様ありがとうございました)。

 28歳はコ口ナ禍で閉塞的だった社会活動が徐々に外向きになり、筆者もいろいろなイベント(フェス・ライブ・オタクイベントetc)に遊びに行ったりすることが増え、東京や名古屋に加え仙台や福岡にも遠征したり、停滞していたイベント主催も ''Buried Alive II'' で再開したりと慌ただしい1年を過ごした気がします。20代最後の1年もすでに秋まで3本の主催/共催イベントが決まっているうえ、来日公演も続々と発表されていて慌ただしくなることが確定していて最高です。関係者各位、29歳の筆者も何卒よろしくお願い申し上げます。

 あと、誕生日プレゼントはいらないので時間とタイミングが合えば文頭の企画に遊びに来てくれると嬉しいです。

 


前置きはこれくらいにして、今回も行きましょう。

リストアップの条件ですが、下記2点です。
1. 6/1~6/15にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、および既存楽曲のリマスターやカバー等は選出対象外。ただしアルバムのデラックス盤のみetc.に収録予定の楽曲は選出対象。

ALSEID & HOUKAGO WARFARE - Rest in Beautiness

スプリットEP (6/1)

 東京・秋葉原を拠点に活動しているメロディックハードコアALSEIDと韓国発秋葉原レぺゼンデスメタルバンドHOUKAGO WARFAREのスプリットEP。ALSEIDは初ライブから1年経ちましたが、その活動ペースと音源のリリースペースには目を見張るものがあり、4月にもデビューアルバム ''WINDLASS'' をリリースしたばかり。HOUKAGO WARFAREは先日FCM (ALSEIDやEmbrace The Wingsなどのメンバーが所属しているクルー)企画でも来日を果たしており、オタクカルチャーへの愛を込めたデスメタルサウンドを提示しています。お互いの中心人物は前バンドにいた時から交流があり、IRISで活躍していたメンバーはその縁で韓国でライブをしたこともあります。

 ALSEIDは今回も鋭いメタリックリフと陽だまりのような暖かいメロディのコントラストが美しい楽曲を2曲収録、Tr.1 ''CAPTURE'' は繊細かつ力強いリードに激しいブラストビートを織り交ぜたイントロが印象的なショートトラック、Tr.2 ''KALEIDOSCOPE'' は約6分近くの長尺な曲に目まぐるしいテンポチェンジと終盤のスタッフロールが流れそうな転調が聴きどころです。

 HOUKAGO WARFAREは生々しくドロドロしたサウンドと強烈なグルーヴが衝動を引き起こすいわゆる ''モッシュデスメタル'' サウンドを提示、そこに''AKIBA STYLE'' の所以であるオタク要素をちりばめています。''Forced Reality'' では突然出てくる日本語詞が「リアルの女に興味ない 2Dこそが世界の正義」だったり、''I.U.D''が''Illegal Underground Doujinshi''の略だったりと面白いです。

5PM Promise - Decentralize

EP (6/1)

 滋賀県を拠点に活動しているメロディックハードコア/スクリーモバンドの最新EP。2009年に結成されたこのこのバンドは、2000年代のエモ/叙情/ハードコアサウンドから多大な影響を受けたドラマティックな展開ときらびやかなメロディが特徴です。2017年は社畜コアJustice For ReasonのVo. やんちが加入し、翌年には台湾の大型フェスであるHEARTOWN FESTIVALや礎の周年企画DECADES TO DECADES vol.1にも出演。その後やんちは仕事の都合で中国へ駐在員として派遣されており、しばらく沈黙を保っていました。

 しかし、バンドはやんち不在の間初代Vo. Shirasakiを加えてライブ活動を再開 & 5年ぶりの正式音源 ''Decentralize'' をリリース。オタク心をくすぐる新海誠直系アートワークですでに期待が高まりますが、今作も前の段落で挙げたとおりの2000年代初頭インスパイア系の哀愁感じる疾走感とGt/Vo. Tanigawaの語り掛けるようなクリーンボーカル、そして胸を締め付けられるようなメロディが胸を打ちます。特にMVにもなっているTr.2 ''300 miles away'' はalceaのコーラスワークも相まって「君の名は。」クライマックス直系です。

 そして昨年メタル/ハードコア界隈でよく目にしたフレーズを題したTr.5 ''When we were young'' でEPを締めるのは、後半の転調も相まって粋なことやるな…と思いました。


Code Orange - Grooming My Replacement / The Game

シングル (6/1)

 アメリカ・ペンシルバニア州ピッツバーグを拠点に活動しているメタル/ハードコアバンドの最新シングル。Converge影響下のカオティック・ハードコアスタイルから始まり、作品を重ねるごとにエレクトロサウンドを導入したオルタナティブなスタイルへ変容。特に2020年にリリースされた4thフルアルバム ''Underneath'' は、マッチョなハードコアサウンドとは対極に位置するプログラミングやエフェクト処理を施した電子音を楽曲の軸に取り込むことで、無機質ながら底知れぬ恐怖とカオスを孕んだ独特の世界観を醸し出しておりました。

 完全新曲としては2021年リリース ''Out For Blood'' 以来となる ''Grooming My Replacement / The Game'' は、近年オルタナティブ/ヘヴィメタル路線へと傾倒していたCode Orangeが初期のカオティックなスタイルへと回帰した印象。Tr.1 ''Grooming My Replacement''とTr.2 ''The Game''の両曲とも過去作でも散見されていたいい意味で「粗い」音像のメタリックサウンドと生々しいグルーヴが前面に押し出されておりながらも、アウトロの畳みかけていく展開と時折挟まれるノイズエフェクトはバンドとして正統進化している部分も感じます。

 昨年の夏はDownload Festival Japanで1日限りの来日公演を果たしていましたが、次日本来るときは大阪入れてツアーしてくれないかなとか思ってます。



JasonAndrew -DRAIN.

シングル (6/1)

 横浜を拠点に活動するメロディックハードコア/パンクバンドの最新シングル。アグレッシブかつキャッチーでエネルギッシュなメロディックパンク/ハードコアを軸にしつつも、スカやミクスチャーなど多種多様なアプローチを取っている作風でメロディックパンク/ハードコアファンを中心に注目度集めています。昨年リリースされたシングル ''ZERO/Know Your Enemy'' を聴けばわかると思いますが、日常の出来事に対するヘイト(e.g. ’’ZERO~''ではコ口ナ禍やそこに対する政府の対応へ向けたアンチテーゼ)や「好きなようにやらせてもらいます」というパンク精神を持ち合わせています。

 通算4枚目のシングルになる ''DRAIN.'' は、心を燃やしながら疾走するJasonAndrewらしさ溢れるメロディック・ハードコアを最大限表現した作品。アプローチも三者三様となっており、Tr.1 ''Crimson'' ではアウトロの''Suica Papaya'' ''Vintage'' を彷彿とさせるダンサブルなパートが、Tr.2の表題曲はチューニングを低くしたのがはっきりとわかるモッシュ必至のブレイクダウンが、そしてTr.3 ''Moonlight'' では表題を彷彿とさせるワルツっぽいリズムも取り入れており、リスナーを飽きさせません。先日toroとの配信ライブをリアルタイムで観ていたんですが、実際のライブでも映えることは間違いなさそうです。

 先週6/9は今作のリリースパーティーを新宿アンチノックで開催していましたが、記事ド頭のフライヤー見ればわかる通り来週自分の企画で大阪に来ますのでいち早く新曲をライブで観たい人は遊びに来て踊りましょう。



HORSEHEAD NEBULA, DOOMS OF GHETTO, VICE CITY SLAVE - Obscured Mortality

スプリットEP (6/6)
※レーベルからの流通解禁日、3月から会場限定で先行販売。
    また、現状フィジカルのみ取り扱い。

 国内ヘヴィハードコアシーンにおいてその最前線にて活躍する3バンドによるスプリットEP。BLOODAXE FESTIVAL常連の東京発デスメタリックハードコアHORSEHEAD NEBULA、Vo. Takumiのハードコアすぎるボーカルスタイルが遺憾なく発揮されたビートダウンカルテルVICE CITY SLAVE、そして前回紹介した ''NORTHLAND PURE HATE'' 所属スラミングビートダウンDOOMS OF GHETTO、ライブでも中東の戦場・中南米のスラム街みたいなモッシュピットが起こることで有名な3組が久しぶりの音源をリリースしました。

 HORSEHEAD NEBULAは先行シングル ''Into The Abyss'' を含めた3曲を収録、特に ''Corrupted Sacrifice'' はVo. KINが精神的にどん底だった時期に作った曲だけあって過去最高傑作疑惑で、切れ味抜群のモッシュパートはそのままに暴走パートでのギターソロや初の日本語詞の導入など聴きどころが満載。約10年ぶりに音源をリリースするVICE CITY SLAVEはライブでも定番曲となっている ''Despite All My Rage'' 含む2曲を収録、目まぐるしいテンポチェンジと処刑染みたビートダウンで毎回すごいことになります。DOOMS OF GHETTOは鈍いナタを振り下ろすような慈悲のないスラミングパートとVo. Mahonの野太いグロウルの応酬が鳴り響き、Tr.2 ''Repression'' では仙台ビートダウンDIKTATORのVo. Takaがfeat.しています。

 満を持してCDショップやレーベルでも流通が始まりましたが、今作を引っ提げたリリースツアーも予定されているらしいので今後の動向に要チェックです。


UPSET ONE SHOT - Accomplice

アルバム (6/6)
※現状フィジカルのみ取り扱い。

 山口県を拠点に活動しているニュースクール/メタリックハードコアバンドの最新アルバム。岡山はZETTONStainedをはじめとしたDARKSIDE OYC、広島はFOETUSGODSugarなど、中国地方にも独自色強い個性豊かなハードコアバンドが多い印象ではありますが、本州最南端の山口でもそれは変わらず。ドラマティックで壮大な叙情ニュースクールサウンドを提示するbasquiatと並んでメロディックさを持ち味としたバンドがこのUPSET ONE SHOTです。昨年秋にEND IN BLOODのツアーファイナルで大阪に来ていたのは知ってたんですが、スケジュールの都合で観れなかったんですよね…

 先日リリースされた1stフルアルバム ''Accomplice'' は、ニュースクール・ビートダウン・メロディックハードコアなどを取り込み独自の視点から昇華したハイブリッドなオリジナリティあふれるスタイルを余すことなく提示した作品で、抒情的なアルペジオ・フューリーな単音リフ・破壊力のあるビートダウン・そしてVo. Hirokiのタフガイなボーカル、そして熱いシンガロングパートと、彼らが影響を受けたハードコア要素が複合的に合わさって四方八方から襲い掛かってきてカッコいいです。ますます大阪に来た時観なかったことを後悔しました。7曲26分とコンパクトではありますが、彼らのスタイルを感じ取るには十分すぎると思います。

 先行公開されているTr.2 ''Unbreak'' では先述のStainedのフロントマンRyunosukeがイービルなシャウトで彼らの作品に華を添えています、年内どこかでこの完全再現が観れるかもとかなんとか…。


SCYLA - Addicted :: Sedated

アルバム (6/9)

 名古屋を拠点に活動しているメタルコア/ポストハードコアバンドの最新アルバム。バンド自体は2012年からCoast to Coastという名義で活動しており、その当時はイージーコア/ポップパンクを主軸とした作風を打ち出していましたが、メンバーチェンジや活動休止期間を経て2020年にSCYLA名義にて活動を開始。前名義から国際色豊かなメンバーで活動している部分は変わりませんが、より壮大でスペーシーな雰囲気を醸しだしたポストハードコアスタイルへ変貌しており、Ba. Yuya & Gt. Hideakiが別で活動しているA Curtain of Mistとも共通する部分が伺えます。

 A Scent Like Wolvesabstracts、最近ではAphasiaも在籍しているレーベルTheoria Recordsとの契約を経てリリースされたデビューアルバム ''ADDICTED :: SEDATED'' は過去に配信されたシングル ''SONAR'', ''Asphyxia'', ''Interstellar'' など全10曲を収録。先行で映画のようなMVがリリースされているTr.5 ''NOISE'' やTr.2 ''Clockworks'' を聴けばわかると思いますが、Vo. Brentのハスキーなボーカルも相まって本当に日本のバンドなのか疑ってしまうほど音像が整然とされています。そして最後のTr.10 ''The Best End'' で前名義のポップパンク/イージーコアの名残を感じさせる明るいトーンで終わらせるのもポイントです。


Stasis - Six Shades of Red

アルバム (6/9)

 カナダ・ブリティッシュコロンビア州ケロウナを拠点に活動しているメロディックハードコア/メタルコアバンドの最新アルバム。カナダにはCounterpartsをはじめMayfieldGutter Kingをはじめどこか寒々しいメロディと哀愁を感じさせるバンドが多いのは言うまでもありません(と同時にComeback KidSudden Wavesなど対極に位置するバンドもいますが)が、このバンドも例にもれず ''No Hope for Now'' から前作 ''A Garden For All To See'' まではCounterpartsに接近した作品をリリースしていました。

 アルバムとしては ''No Hope for Now'' 以来約5年半ぶりのリリースとなる本作 ''Six Shades of Red'' は、2000年代後半のメタルコア要素とカオティックハードコア要素をブレンドしたことと、人生の中で最も暗い時期に曲が書かれたことも相まってこれまで以上に混沌としたダークな世界観を提示しています。先行シングル Tr.7 ''The Love You Let Die'' & Tr.9の表題曲を聴けばわかるとおり、さらに攻撃的になったリフとブレイクダウンと目まぐるしい展開がそれを物語っていますが、甘酸っぱい切ないメロディとコード使いは健在。あとは所々リバーブをかけたようなクリーンボーカルもどこか夢遊病のような無軌道に浮遊する様を表現しているようで興味深いです。


SheeSawHarm - Karm even Falls

EP (6/12)

 ''京都スクリーモ'' を標榜して活動しているSheeSawHarmの最新EP。現代に生きる人間の負の感情をテーマに、メロディアスなクリーンボーカルと刺すようなメタルコアサウンドを提示しています。昨年は2nd EP ''will in the Demijohn'' をリリースし、激ロックの記事にも掲載されて認知度が向上。さらに精力的なライブ活動も顕著になり、昨年末は初の自主企画 ''黎明ノスタルヂア'' を開催したり、彼らの憧れだったFall of TearsEversolitudeとも共演を果たしたりと、客観的に観てもキャリアのターニングポイントになった一年だったと思います。

 ''黎明ノスタルヂア'' の頃から次回作の存在を匂わせてきていましたが、先日リリースされた3rd EP ''Karm even Falls'' は、今回も絶望や諦観を歌う彼らのユニークな個性が爆発した作品。前作 ''Into the Ocean'' の続編に位置するTr.2 ''equinoctial'' は諦観を歌うようなギターとクリーンVo.のメロディが希望にすがろうとするさまを感じさせ、昨年秋に先行でリリースされていたTr.3 ''ラストリゾート'' は二度と取り戻すことのできない憧憬を、そして上述の企画で初お披露目となったリードトラックTr.4 ''余炎'' では目まぐるしい躁鬱的な展開と喪失感に満ち溢れたエモーショナルなラスサビで作品が収束します。

 今月は筆者の友人のこーいち君 & うちうみ君の共催企画 ''ヒト to オト'' の出演が決まっている彼ら、出番早めなので自分の企画と合わせて要チェックお願いします。


Knocked Loose - Upon Loss Singles

シングル (6/14)

 アメリカ・ケンタッキー州オールダムを拠点に活動するメタリックハードコアバンドの最新シングル。今や現行ハードコアの代表格としてステップアップしたこのバンド、今年の初めには世界的に有名な音楽フェス ''コーチェラ・フェスティバル'' でクソデカピットを作ったことも記憶に新しいですね。また、作品を追うごとに暴力的なサウンド一辺倒ではないアーティスティックな一面も見せており、2021年にリリースされたEP ''A Tear in the Fabric of Life'' ではバンドの不穏と緊張感と怒りが入り混じるハードコアサウンドをさらに引き立てるショートフィルムもリリース。SEやサンプリングを取り入れた作風は異質な没入感を与えてくれました。

 そんな意欲的な前作を経てサプライズリリースされた今作 ''Upon Loss Singles'' は ''Deep in the Willow'' と ''Everything is Quiet Now'' の2曲を収録。今作もライブの激しさを詰め込んだ生々しい音像に徹底的に落とすブルータリティ溢れるモッシュ・パートと90年代のスラッシュメタル・メタルコア影響下のファストなパートの緩急は変わっていませんが、注目すべきは音源と同時にリリースされたMV。Vo. Brian Garrisが麦わらを被った謎の追手から逃げ回るストーリーとバンドのパフォーマンスを組み合わせたショートフィルムは、Vein.fm, Jesus Piece, ENDなどのMVを手掛けたEric RichterとBrianの共作によるもの。

 バンドとしても「今後どれだけアートを取り入れることができるか」を探求しているようで、ライブでの活躍以外にもまだまだリスナーを驚かせてくれそうな予感がしてなりません。

SUNAMI - SUNAMI

アルバム (6/14)

  アメリカ・カリフォルニア州サンノゼを拠点に活動しているニュースクール/ビートダウンハードコアバンドの最新アルバム。最近母国のみならず日本含めた世界中のハードコアリスナーからも注目の的になっているバンドで、2021年に本格的に活動を開始した途端Hate5sixの動画も相まって瞬く間に話題に。昨年GULCHとのスプリット & 本国でLP/カセットにて流通していたシングルを収録した日本限定のCDがRetribute Recordsからゲリラリリースされたことも記憶に新しいですが、バンドは更に世界をざわつかせる1枚をドロップしてきました。

 サプライズリリースされた今作 ''SUNAMI'' はストリートの路地裏感漂うジャケからして関西極悪ハードコアのそれと似通ったインパクトを与えますが、音源はそれ以上。メタリックなニュースクール/ビートダウンハードコアを軸にしながらも、デスメタルやヒップホップなどの要素もセンス良く織り交ぜており、さらには2000~2010年代初頭の ''myspace'' デスコアのような印象も持たせていて聴いてて喰らいました。ピッキングハーモニクスを多用するギターとかはまさにそれに近いですね。あとポイントはブラストビートなどを駆使した変則的なドラムワークでしょう、金物やスネアの入れ方が変態です。

 既にRetribute Recordsから国内盤のリリースがアナウンスされており、この夏は日本にも「凄波」が押し寄せてくるのは間違いないと思います。


HONORABLE MENSIONS

Saltwound - The Company You Keep
シングル (6/2)

 アメリカ・北カリフォルニアを拠点に活動しているデスコア/ニューメタルコアバンドの最新シングル。2022年リリース ''Vol.2: DESPAIR'' 以来の約1年弱ぶりの新曲になります。初期のようなスラム要素は減退したものの、腹の底から痛むような陰鬱さを醸し出した不穏さ、ヘイトを全開にしたヘヴィなリフワークとブレイクダウンはAlpha Wolfや近年のVarialsDistinguisherリスナーにも刺さる要素があると思います。

EVERGREEN - Flash Point
シングル (6/10)

 埼玉を拠点に活動しているポップパンクバンドの最新シングル。筆者はまだライブで観たことがなく予備知識が全くなくて申し訳ないんですが、新体制になってから初の音源とのことです。疾走パートと明るいメロディを交えた約2分のショートトラックはライブでもすでに定番になっており、先輩のSee You Smileからの影響もあってセルフプロデュースで制作されたとのこと。最近筆者はポップパンクのライブもちょくちょく観に行き始めているのでもしかするとお目にかかる機会があるかもしれません。


No Home - God Won't Forgive You
シングル (6/2)

 アメリカ・ワシントン州シアトルを拠点に活動しているメロディックハードコアバンドの最新シングル。Counterparts・Being as an OceanNo Bragging Rightsのファンに響く疾走感と哀愁を伴った作風で、2019年にリリースされたデビューEP ''Living in Hallways''は日本のコアなリスナーの間でも話題になりました。新曲 ''God Won't Forgive You'' は90秒足らずのアグレッシブなショートトラック。曲の大半がブレイクダウンという攻めた構成とギャングボーカルはライブでも映えること間違いなし。


thrown - guilt
シングル (6/2)

 VildhjartaHumanity's Last Breathに在籍し、サウンドエンジニアとしても活躍しているBuster Odeholmを中心に結成されたニューメタルコアバンドの最新シングル。前作 ''EXTENDED PAIN''から約1年、古典的なハードコアのスタンスとモダンメタルの構成・展開を織り交ぜたハイブリッドな作風がこのバンドの特色ですが、今作もAlpha WolfやDiesectよろしくソリッドなサウンドと不協和音を伴ったヘヴィなグルーヴで脳が揺れます。


I CRY RED - THE SECOND
EP (6/8)

 大阪を拠点に活動している次世代ポストハードコアバンドの最新EP。海外のメタルコアや国内のラウドロックを主軸に、パンクやHIPHOPなどの様々なカルチャーを取り込み独自の世界観を提示しています。昨年ツアーを敢行した彼らが満を持してリリースした今作 ''THE SECOND'' は、ポストハードコア/ラウドロック調の楽曲にVo. Yuのキャッチーなクリーンボーカル、Gt/cho.大和のラップパートをはじめ各々のバックグラウンドを反映させたサウンドで今後の活動に期待が持てます。



HAILROSE - REPTILIAN
シングル (6/9)

  東京を拠点に活動しているエレクトロニコアバンドの最新シングル。ハードコアテクノ/ガバ/トランス/ブレイクコアなどのエレクトロサウンドを取り入れたサウンドと海外のアーティストが参加している話題性に事欠かないバンドですが、今作はサウンドエンジニアにNo Face No CaseSigns of the Swarmの作品を手掛けた実績のあるSimone Pietroforteを起用。アグレッシブなバンドサウンドで畳みかけていくかと思いきや、四つ打ちにからブレイクダウンに展開していくのもぶっ飛んでいます。今年はすでに枠埋まっていますが、今後のBuried Alive案件ですね(来年以降は未定)。



A Dozen Black Roses -
 By Means Of Catastrophe
シングル (6/15)

 Counterparts, Thirty Nights Of Violence, Orthodoxなどで活躍している(or してきた)メンバーたちによるメタルコアスーパーグループの最新シングル。昨年リリースされたEP ''Treading Ever So Deeply'' は各メンバーの音楽性を反映させた2000年代のメタルコアの様式美が詰められていましたが、今作も大枠は変わらず。文句なしのキャリアから紡がれるメタリックサウンドとアグレッシブなブレイクダウンと、メランコリックなクリーンボーカルとメロディックなリードパートのコントラストはハイクオリティの一言に尽きます。




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