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Fieldism必聴新曲リスト 2024 1/17~1/21

前回の記事はこちらから↓


 まさかの「ぬきたし」アニメ化で発狂しています、コラボした角川正気か?Ryotaです。


 びっくりといえばもう一つ、PartyPeakが2月までのライブをもって無期限活動休止することが先日発表されましたね。

 この一年、一気に楽曲の雰囲気をガラッと変えたり衣装を統一したりと色々と試行錯誤していた部分はあったかもしれませんが、バンドとしてのパフォーマンスは自分が最初に ''Stay Nerd / Stay Emotional'' でO.A.として呼んだ時と ''Buried Alive III''で呼んだ時とは見違えるほど成長していたなとは感じます。中でもVo. Itsukiは始動前から面識があったのですが、彼はいろんなライブに足を運びに行っててそこで出演していたバンドの良い部分を吸収して伸びていった節もあったので、ここでバンドが止まるのは寂しいというのが正直な気持ちです。

 来週末に行われるvs. LDDツアー開幕戦 (2/11) は遅くとも来週の初めには特集を上げる予定ですが、PartyPeakはこの日が活休前最後の大阪公演になりますので湿っぽいのはナシでみんなで送り出しましょう


リストアップの条件ですが、下記2点です。
※今年からスタイルを変え、週刊に変更しました。
1. 1/17~1/21にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、および既存楽曲のリマスターやカバー等は選出対象外。ただしアルバムのデラックス盤のみetc.に収録予定の楽曲は選出対象。


LANDMVRKS - Creature

シングル (1/17)

 フランス・マルセイユを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。3rdアルバム ''Lost in the Waves'' をリリースして以来バンドの人気は右肩上がり。徐々にコロナ禍による海外渡航も緩和されてきた2022年にはついにアメリカ/カナダに上陸、来月にはNorthlaneのツアーのサポートアクトでオーストラリアにも初上陸とArising Empireの代表バンドの一つとして世界中を慌ただしく駆け巡っています(そんな中でもGt. Paul Wilsonは先日兼任しているChunk, No Captain Chunk!としても来日…)。

 ''Lost in the Waves'' のデラックス版をリリースして以来の新曲になる今作 ''Creature'' は、フレンチコアの要素が垣間見えるハードスタイルのビートにVo. Florentの高速フランス語ラップから爆走リフパートへ畳みかけるイントロからリスナーを持っていくエネルギッシュな新曲。ジャキジャキの独特な音遣いやリフワーク、そしてFloのボーカルワークからして「これぞLANDMVRKS」というフォーマットを最大限に発揮。約6分にもわたるMVの最後には何かまた続きそうな気配がしますが…続報に期待しましょう。


Invent Animate - Sleepless Deathbed

シングル (1/18)

 アメリカ・テキサス州ポートネチズを拠点に活動しているプログレッシブメタルコアバンドの最新シングル。昨年は名盤 ''Heavener'' をリリースしそのテクニカルな演奏 & 静と動を最大限に引き出したサウンドスケープをより盤石なものにしたことも記憶に新しいですが、その半年後に「エンドロール的な立ち位置でアルバムを一つの楽曲をまとめた」表題曲をシングルとしてリリース。一連の神秘的な空気感と喜怒哀楽に満ちた感情表現はさらに別次元のものへと進化していきました。

 昨年のアルバムのデラックス版が出るんじゃないか…と予想されそうな中リリースされた新曲 ''Sleepless Deathbed'' は、絶え間なく繰り返される不快感という生気のない次元に閉じ込められることを表現した一曲。昨年のアルバムリリースを経てより感情表現が豊かになったVo. Marcus Vikのボーカルワーク、そしてアンビエント要素とローチューニングのDjentリフが交差する楽曲は神秘さと共に楽曲のテーマを体現する不穏さも垣間見えていて今回も安心と信頼のクオリティの高いプログレッシブメタルコアを体感できます。


Fallweather - Halesia

EP (1/18)

 オーストラリア・メルボルンを拠点に活動しているメロディックハードコアバンドのデビューEP。公式の紹介文では、2000年代初頭のポストハードコア/メタルコアの要素を取り入れたノスタルジックなサウンドから影響を受け、モダンなメタルサウンドを組み合わせているとのことで、実際に紹介文通りタフなブレイクダウンとセンチメンタルなメロディを交えたドラマティックな叙情サウンドを提示します。元々Vo. Cullen ForbesとDr. Halley Simpsonのユニットとして始動しましたが、現在はバンド形式で活躍中です。

 デビューEPとなる ''Halesia'' は、先行でMVが公開されている表題曲と ''Whole'' 含め6曲収録。アンニュイでエモーショナルなクリーンボーカルと悲痛なシャウトを使い分けるCullenを軸に、表題曲やTr.4 ''Blind'' のようにメロディアスなポストハードコアのエッセンスを取り入れた楽曲から、Tr.5 ''Whole'' のようにタフなブレイクダウンを前面に押し出したハードコアチューンと全体通して幅を持たせているのは無視できない聴きどころです。


Neck Deep - Neck Deep

アルバム (1/19)

 イギリス・ウェールズのレクサムを拠点に活動しているポップパンクバンドの最新アルバム。イギリスはおろか世界クラスで見ても現行ポップパンクの代表格として名高く、3月にはPUNKSPRING + SUM41の最後の来日ツアーに全公演帯同することが発表されたのも記憶に新しいです。これは前回のYours Trulyの部分で触れましたが、昨年タイ出張中にバンコクでNeck Deepのヘッドラインツアーがあり(筆者は行けませんでした)、その時のチケット代は日本円換算で1万円オーバー。初来日のころとは比べ物にならないくらいビッグになったことが伺えます。

 前作 ''All Distortions Are Intentional'' 以来約3年半ぶりのフルアルバムとなる今作は自らのバンド名を冠しており、ブリットポップのアプローチを取り入れたコンセプチュアルな前作とは打って変わってまさに「原点回帰」を象徴するにふさわしい作品。Vo. Ben Barlowのエネルギッシュで青臭いクリーンボーカル、パワフルでエネルギッシュに駆け抜ける疾走感と初期から大事にしていた要素が全て詰まっているなか、その中でもTr.8 ''They May Not Men To (But They Do)''のニューウェーブの要素を取り入れたリラックスな雰囲気はライブでも気持ちよく音に乗って楽しめるでしょう。


Delusionist - Dilemma

シングル (1/19)

 東京を拠点に活動しているDjent/プログレッシブメタルコアバンドの最新シングル。フロントマンでありコンポーザーでもあるYuzaが手掛けるこのバンドの楽曲は、ReflectionsHumanity's Last Breathあたりの全く慈悲のないThallなチャグは切れ味抜群。ただその一方で初期Northlane~Invent Animateを彷彿とさせるアンビエントかつ叙情的なパートも垣間見えます。4人で30弦のエクストリームメタルバンドPARAMENAと一緒に、今は亡きELYSIUMの系譜を追う超ニッチな国内Thallバンドを代表する存在です。

 2022年リリース ''Deviation / Rotten'' 以来約2年ぶりの新曲となる今作 ''Dilemma'' は名盤 ''The Color Clear'' 期のReflectionsを彷彿とさせるテクニカルなThallリフと抒情的なパートのコントラストが光る一曲。バンド曰く ''今までで一番速い曲'' 公言している通り、のっけからブラストビートや疾走パートで目まぐるしく展開していきます。Buried Aliveは終わってしまったので、国内のプログレッシブメタルコア集めてPARAMENAと一緒にツアー回って大阪来てほしい感あります。


HALF ME - Quitter Talk

シングル (1/19)

 ドイツ・ハンブルグを拠点に活動しているニューメタルコアバンドの最新シングル。昨年の初めにデビューアルバム ''SOMA'' をリリースし、Loathe, Alpha Wolf, Kingdom Of Giants, Cabalあたりのバンドの影響を受けた彼らは近年流行しているモッシーなニューメタルコアのセオリーはなぞりつつも洗練されたキャッチーなコーラスワーク、EDMのエッセンスを取り入れたアレンジ、そしてそのダークな世界観もクールそのもので、ドイツのバンドらしい堅実さはありながらもそのクオリティの高さをしっかりと証明しました。

 昨年11月の ''Concrete Ceiling'' に引き続き、先日リリースされた今作 ''Quitter Talk'' はモダンニューメタルコアを軸にしながらもスラッシュメタルのリフワークとハードコア直系のモッシュパートの要素を取り入れた、Arising Empireのバンドらしいソリッドなサウンドの中に実験的な融合を織り交ぜた一曲。前作のシングルとはアートワークの雰囲気が同じなのでEPがリリースされるんじゃないかと予想していますが、動向が楽しみです。


DIVINITIST - BLOOD DRIPING FROM THE KNIFE ON THE CHEST REFLECT YOUR TRUTH

アルバム (1/20)

 新潟出身で''NORTHLANDPUREHATE'' 所属、そして現在は東京を拠点に活動しているデスコアバンドの最新アルバム。デビュー当時から''Divinity Deathcore''と自称するブラッケンドやスラムなどハイブリッドなデスコアサウンドをSLAM WORLDWIDEから公開されたことで話題を集め、昨年にはBEYOND DEVIATIONのDr. Kris ChayerのレーベルShattered Earth Recordに加入。アルバムの制作に取り掛かっていることを匂わせていました。

 新たにBa. zuu (活休に入りましたがOPTIMISTも兼任)を迎え、満を持してリリースされたデビューアルバムは日の丸をモチーフにしたVo. Ryu Miura手掛けるアートワークを見ればわかる通り、「日本人だからこそ表現できる大和魂を秘めたデスコア」を体現したこれまでの集大成。一昨年の暮れからライブでも披露されてきた残虐極まりないスラムパートにHOSTILE EYESのVo. Toshikiをfeat.した Tr.2 ''STURM UND DRANG'' 、中盤の大胆なテンポチェンジでモッシュを煽るかと思いきやブラッケンドなトレモロ/非人道的なドラミングへと移行するTr.10 ''KINGBREED'' など全10曲を収録。2/10にはDealer来日ツアーがコロナでポシャって以来4年越しの初大阪上陸を果たすので、四肢が散るまでモッシュします。


INDIGNATION - SEIFER/DUKE/BERSERIA

EP (1/20)

Wavelets, CYANSEAと渡り歩いてきた爆発系ボーカリストHayataによるソロプロジェクトのデビューEP。筆者は彼が広島で活動していた時から交流があり、2020年には大阪に移住して当時Seize The Throneで活動していたMasayuki & KameとCYANSEAを立ち上げ、2023年には東京へ活動拠点を移しEP ''4D E'' をリリース、このまま活動を続けるんじゃないかと思っていた節があるので、彼がCYANSEAを脱退って聞いたときはさすがに驚きました。

 しかし、彼は「すぐに帰ってくる」という言葉の通りソロプロジェクトを立ち上げ音源をリリース & 東京での始動ライブをアナウンス。ボーカルとギターのレコーディング以外は作詞・作曲・サウンドエンジニアリングも含め全てHayataが担当。初期衝動MAXのカオティックな不協和音とビートダウンを繰り返すでは予測不可能な楽曲はENDBoundaries、そして親交の深いVision of FatimaDOWNEDあたりのハードコアバンドの影響も大きい印象です。Tr.1 ''SEIFER''は''ファイナルファンタジーVII''に出てくる登場人物から取られているようですが、そのうち''ラブライブ!''や''BanG Dream!''や''Undertale''をテーマにした曲も出るのでしょうか?


Invert Hourglass -Blind

シングル (1/20)

 ''NIIGATA CORE STYLE'' を標榜するメタルコアバンドの最新シングル。昨年はデビューEP ''Leaving, and Beginning''のリリース、a crowd of rebellionのワンマンのO.A.、 ''Buried Alive III''を始め大阪・仙台・名古屋などへの遠征と慌ただしい1年を過ごしてきましたが、特集上げた通りT.M. Musicのオーディションショーに出演が決定 & さらに先日はten56.の来日ツアーのサポートアクトとして出演がアナウンスされたりと、今年も目覚ましい躍進を見せているメタルコアバンドの一つとして注目を浴びています。

 新体制1発目、正確にはGt. Suguruを加えた5人体制最後の作品として制作された最新シングル ''Blind'' は、昨年の夏にリリースされた ''Peacebreak'' 同様顕著になった電子音が駆け巡るメタルコアスタイルにスピード感を加え、終盤にはよりダークかつ不穏なブレイクダウンで楽曲を締めくくりますが、全体的にはCurse of my hands時代の楽曲の雰囲気に回帰している部分も感じられます。個人的には電子音が入り混じる中盤のチャグパート (2:00~)が気に入ってます。


RiTTLEBOY - 巡る

シングル (1/20)

 東京・町田を拠点として全国各地で精力的に活動しているスポークン・ハードコアバンドRiTTLEBOYの最新シングル。日本詞のリリックを用いた等身大で偽らないVo. Akiraのボーカルワーク、浮遊感や静と動が顔を出しながらも、徐々に盛り上がりを見せるジャンルやシーンの垣根を超えたハードコアサウンドが特徴です。バンドの紹介文通り「パフォーマンス」とは形容しがたい、良い意味で「5人の人間としてステージに立ってライブをしている」のは近しいジャンルに位置するバンドとは一線を画します。

 2022年にリリースされたtetoteとのスプリット ''TemptaTion'' 以来約1年半ぶりの新曲リリースとなる今作 ''巡る'' は、Dr. 遼がAkiraに提案したテーマ「繰り返す日々」に提案し、そこからインスピレーションを受けて制作したエピソードがあり、変わらない日々の中にある変化というのはなかなか気づかないものだと再認識させられます。「窮屈な箱舟」を「通勤電車」「白から黒まで」を「朝から夜」と直接表現しない詩的なリリックもポイント(筆者はそう解釈しましたが、間違ってたらすみません)また、ジャケットはBa. Koukiが撮影した写真を採用したとのこと。

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