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Fieldism必聴新曲リスト 2024 2/5~2/11

いつもお世話になっております、Ryotaです。

来週久しぶりに東京出張があるんですが、下記3公演に顔を出す予定です。

 ここ数年の東京遠征はライブ以外の予定(オタ活)が中心だったので、ライブだけでスケジュールが詰まるのは久しぶりな感じがします。楽しみなメンツばかりですが、特に今週新譜が出る予定のオーストラリアBloom、福島のエモーショナルロックバンドto overflow evidence、盛岡のエモーショナルロックSBEは初めて観るので楽しみです。


 あと、企画をやるとかではないですが、近々皆さんに良いお知らせができると思います。個人的にもこの活動を始めたときから目標にしていたことなのでかなりテンションが上がっています。早く発表したい。


リストアップの条件ですが、下記2点です。
※今年からスタイルを変え、週刊に変更しました。
1. 2/5~2/11にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、および既存楽曲のリマスターやカバー等は選出対象外。ただしアルバムのデラックス盤のみetc.に収録予定の楽曲は選出対象。

Sailing Before The Wind - Breath of Air

シングル (2/5)

 東京を拠点に活動しているメロディックメタルコアバンドの最新シングル。昨年は長らく「ライブメンバー」として扱われていたVo. RyoichiとGt. Kosuke + 新ギタリストLikuの正規加入による体制変更、盟友Falling Asleepとのツーマンとそれに付随する2枚のライブアルバムのリリース、そして美意識と哲学を感じる綿密な展開とリフワークはそのままに、叙情/エモーショナルなアプローチを取り入れた ''Vanishing Figure'' & 「休符」を聴かせる新境地に達した ''Inferno'' と、メロディックメタルコアの可能性を探求し続けています。

 先日Sable Hillsと共同でキュレーターを務めたメタルコアイベント ''One Bullet Left'' を開催したことも記憶に新しい彼らの2024年一発目の新曲 ''Breath of Air'' は、メタルコアとJ-ROCKを融合させた唯一無二のスタイルを提示。清涼感溢れるギターワークや明るいトーンのギャングボーカル/コーラスに、転調して急加速する部分には上述のイベントで来日を果たしたAcross The White Water TowerのVo. Matt Sosaもfeat.。名のあるバンドの作品はまだ手掛けていないものの、各楽器隊の存在感が嫌味なく出ているScooter Allenのサウンドエンジニアリングはもっと評価されていいと思います。


Stranded - Blessed

シングル (2/7)

 東京を拠点に活動しているメロディックハードコアバンドの最新シングル。日本における「叙情系」といえばニュースクールに傾倒したアプローチやポエトリー/日本語詞のイメージがありますが、日本では数少ないCounterpartsHundredth影響下のストレートなUSメロディックハードコア的な作風で昨年にはTaken & Hopesfallの来日リベンジツアーにも帯同 + Takenとのスプリット ''JOURNEY TOWARDS THE RISING SUN'' をリリースしました。Dr. ManiがKrueltyの海外ツアーで多忙ではありますが、その時はサポートを入れながらライブをされている様子です。

 長らくバンドを支えていたGt. Shukiが脱退し、それまでBa.を務めていたYukaiがGt.に転向 + 初代ベーシストChihiroが復帰した新体制1発目の新曲 ''Blessed'' では、今回も熱量を帯びた激しさを髄所に見せながらも、繊細なメロディとクリーンパートに目頭が熱くなります。前半と中盤以降とで一気にテンポを変えつつ、終盤のYukai (ですかね?)とVo. Kaiのバッキングボーカルの掛け合いは膝付き昇天系。クリーンギターとポエトリーで余韻を残す終わり方もグッドです。

 冒頭で言及したCatalysts & OLPHEUSの企画で、今作のサウンドエンジニアリングを務めた臼井遼のバンドmakeshiftRiTTLEBOYと一緒に観れるので楽しみです。特にStrandedとRiTTLEBOYを東京で観るのは4年ぶり、滾ります。


HOLLOW SUNS - Free Fall

EP(2/7)

 東京を拠点に活動しているオルタナティブパンクバンドの最新EP。ハードコアバンドDoggy Hood$のGt/Vo. Shuhei Dohi a.k.a. BONE$、 B.B. STREET横浜の店長としての顔を持つGt. Ayumu Sugiyama、くだらない1日downtなどインディーシーンで大活躍中のバンドを輩出したレーベルungulatesの代表であるDr. Kou Nakagawaと、錚々たる面々によって活動しております。ハードコア/パンクのバックボーンにFoo Fighters~Jimmy Eat Worldなど90年代のオルタナティブロックに影響を受けた作風は国内外でも話題を集めており、直近でもSoul Blind, Koyo,SuperheavenなどICE GRILLS主導のツアーのサポートアクトを務めています。

 2022年に大きな注目を集めたフルアルバム ''Otherside'' のリリースから1年半ちょっと、今作 ''Free Fall'' ではQuicksandJawboxなど90年代をだ評するポストハードコアの始祖的存在から強い影響を受けており、キャッチーなギターとボーカルメロディをフックにした楽曲と骨太でしっかり存在感を発揮するベース & ドラムのアンサンブルは、どこまで行ってもこのバンドのルーツにはハードコアがあることを再認識させてくれます。サウンドエンジニアリングは前作と同じくWill Yipが担当、TurnstileCode Orangeなど世界的に有名なバンドを手掛けたその手腕も要チェックです。




The Last Ten Seconds of Life - No Name Graves

アルバム (2/9)

 アメリカ・ペンシルバニア州マンスフィールドを拠点に活動しているダウンテンポデスコアバンドの最新アルバム。今Crystal Lakeのヴォーカリストで大活躍中のJohn C. Robertは10年以上このバンドで活動していたことでも有名です。2022年にセルフタイトルアルバムをリリースしたのち、John含むWyatt McLaughlinが脱退したことでその動向が危ぶまれていましたが、現Vo. Tyler Beam (Promise Breaker) を含めた新メンバー3人が加入 & EP''Disquisition On An Execution'' のリリースによってその健在ぶりがしっかりと証明されました。

 現体制初のフルアルバムになる今作 ''No Name Graves'' は、前作同様メンバーの脱退がありながらも楽曲の芯は全くぶれておらず、重量感とグルーヴが壁となって押し寄せてくるブルータルなデスコアスタイルは踏襲されています。また、ペンシルバニア出身ゆえかその土地に根付いたハードコア/ビートダウン直系の落としもこのバンドの特徴ですが、今作はTr.6 ''Feel My Fangs in You'' やTr.9 ''Debt to the Dark'' のようによりメタルの影響を受けたギターソロも飛び出してきて、マンネリにならないように随所に新しいアプローチも見せています。


Prompts - Sun Eater

シングル (2/9)

 東京を拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。現体制始まって今年で7年目になりますが、Alpha WolfStray From The Pathを始め数々の海外アクトとの共演、デビューフルアルバム ''Fracture'' のリリース、アジア人初のModern Empire Musicとのレーベル契約など、もはや世界的にも注目度を増している彼らですが、先日Paledusk, ANNALYNNに次いでアジアで3組目となるGreyscale Recordsとのグローバル契約を発表。来月にはKnosis, ANNALYNN, Defying Decay(東京公演のみ)を帯同させた東名阪ツアーが予定されていますが、それに先駆けて新曲がリリースされました。

 2024年1発目の新曲となる ''Sun Eater'' は、Promptsの更なる飛躍に期待がかかる野心溢れる一曲。序盤の不穏なサイレン/ワーミー/Dr. Heavenのブラストを織り交ぜた怒涛の展開ですでに喰らいましたが、そこからDnBをフィーチャしたダンサブルなパート、重量感溢れるブレイクダウン、そして相変わらず容姿が端麗なVo. PKのクリーンボーカルを交えた浮遊感あふれる終盤と一聴では脳の処理が追い付きません。ちなみにサウンドエンジニアリングはNorthlaneやPaleduskの作品も手掛けるLance Prenc、MVはクリエイティブチーム/DJクルーのLIFE is SAMPLINGのメンバーでありFALLING ASLEEPのDr.でもあるLAILYが手掛けています。


In My Convictions -World of Pale

シングル (2/9)

 新たに始動した"Otaku" Melodic Death Metal / Metalcore Projectのデビューシングル。神戸を拠点に活動しているメタルコアバンドLike Tears in RainのヴォーカリストNatsukawaと愛知在住のMasaki a.k.a 由乃の2人によるプロジェクトですが、Natsukawaに関してはもともとのルーツがメタル寄りなのでいつかそういう方面での活動もするだろうとは思っていました…(実際Xでもプロジェクトが進行していることを匂わせていました)。

 先日オタクの間で話題になったデビューシングル ''World of Pale'' はAs I Lay Dying,As Blood Runs Black,The Black Dahlia Murderあたりの2000年代~2010年代初頭の古き良きメタルコア/メロディックデスメタルから影響を受けた「オタク歓喜」系の楽曲に仕上がっています。開幕から単音リフとブラストビートで駆け抜けつつ、途中には強烈なブレイクダウンで落とす様式美な展開やNatsukawaの切れの良いシャウトもブチ上がらずにはいられないでしょう。

 サウンドエンジニアリングにはALSEIDRuns In Bone Marrowはじめ近年多くのメタルコア/ハードコアの音源を手掛けているSelf Conviction StudioのTakumaによるもの。彼自身もEmbody The ChaosThe World is Cruel、そして新バンドOrion...Once Againの中心人物として活躍しています。


thrown - backfire

シングル (2/9)

 スウェーデン・ストックホルムを拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。先日満を持してリリースされたVICTIMOFDECEPTIONのアルバム ''MIGHTY RULERS'' のサウンドエンジニアリングを務めているBuster Odeholm(Vildhjarta/Humanity’s Last Breath)がドラマーとして在籍しているバンドとして知られており、2022年にデビューEP ''extended pain'' で鮮烈なデビューを飾りました。ハードコアのスタンスは崩さずに、モダンメタルの構成・展開を織り交ぜたハイブリッドな作風はヨーロッパのみならずアメリカやオーストラリアでもチャートにランクインするほど注目度が高まっています。

 EPのリリース以降、''guilt'' ''on the verge'' に続きリリースされた今作 ''backfire'' は、批判や否定的な意見へのカウンターとして提示されている怒りに満ちた楽曲。約2分のショートトラックにヘヴィなリフ/ハーモニクス/スクラッチノイズが交差するダンサブルなニューメタルコアチューンはMVの映像を見ればわかる通りすでに世界中のキッズを圧倒しています。Vo. Marcus Lundqvistのはき捨てるようなボーカルラインと怒りは今回も健在で、ヘヴィな楽曲には相性がぴったり。Sable HillsもArising Empireと契約したので、日本に来る可能性も0ではないことを願いたいです。


Harper - I Hope You Choke

シングル (2/9)

 世界で一番メタルコアな少女、Harper Jarrett (12)による最新シングル。''America's Got Talent'' でSpiritboxの ''Holy Roller'' をカバーのが話題になったのがもう2~3年前の出来事なのが時の速さを思い起こさせますが、その後Spiritboxと同じPale Chordから歌手として鮮烈なデビューを飾り、昨年にはAlpha Wolfのライブでの客演とWe Came As RomansのVo. Dave Stephensをフィーチャーした新曲 ''Weight Of The World'' をリリース。今年の夏にはなんとイギリス最大級のロックフェスDownload Festivalのステージにも立つことがアナウンスされました。

 そんなシンデレラストーリーを爆速で駆け上がっていく彼女の新曲 ''I Hope You Choke'' は、前作同様デスコアバンドBrand of SacrificeのGt. Leo Valeriが作曲を担当。本家に勝るとも劣らないソリッドなサウンドながら若干モダン目なメタルコアにも寄ったインストに、オーディション当時から背丈も伸びて徐々に大人びつつあるHarperのシャウトには可能性しか感じません。先述のDownload Festivalではどんなパフォーマンスになるのか、そして誰が楽器隊を務めるのか非常に気になります。



Mayfield - Keep You

シングル (2/9)

 カナダ・オタワを拠点に活動しているメロディックハードコア/ポストハードコアバンドの最新シングル。2022年末にリリースされたEP ''Cavin Fever'' はそれまでのドラマティックな叙情派ハードコアスタイルから大きく路線変更し、スクリーモやポップパンクやエモなどからの影響を大きく受けた作品に。賛否両論こそあったものの、激しさだけで誤魔化しが効かないからこそ持ち前のメロディセンスをよりブラッシュアップさせた部分に関しては好印象でした。

 そんな意欲作だった ''Cavin Fever'' を経て先日リリースされた新曲 ''Keep You'' では、ミドルテンポの楽曲にエモ/スクリーモ調のリードギターが駆け抜けていくイントロ、若干エフェクトをかけたようなVo. Patty Tirrelのクリーンボーカル主体のメロディは前作のEPと同じく ''自分たちのやりたいことをやる'' という意思はブレていないことがわかります。個人的にはもし来日することがあったら同じくエモ/スクリーモにルーツがあるLIKE A KIDと共演したら面白いだろうな~とは考えます。


Like Moths To Flames - Paradigm Trigger / Angels Weep

シングル (2/9)

 アメリカ・オハイオ州コロンバスのメタルコアバンドの最新シングル。初期から一貫してタテノリのヘヴィなリズムと凶悪なブレイクダウン、そして感情を動かす上質なメロディ & Emarosa, Agracefulでも活躍していたVo. Chris Roetterのややハイ気味で伸びやかなクリーンボーカルが交差するドラマティックなメタルコアサウンドを武器にしており、年々ブラッシュアップされています。昨年にはSable Hillsの東名阪ツアーで念願の初来日を果たし、15年近く現場で積み上げた圧巻のパフォーマンスをしっかりと示してくれました。

 昨年5月にリリースされたシングル ''I Found The Dark Side of Heaven'' 以来となる新曲 ''Paradigm Trigger / Angels Weep'' は、今回も安心と信頼のLMTFのメタルコアスタイル。近年の作風を踏襲したスラッジーな音像かつ時折テクニカルなフレーズを織り交ぜたリフワークや、節々にブラストビートを織り交ぜた苛烈なドラミングもしっかり搭載。UNFDに加入して ''No Eternity In Gold'' をリリースしてから世界観とサウンド両方ともよりダークな方向に先鋭化してますが、クリーンメロディを入れても全く萎えないのは流石。


Bloom in the Crevasse - Antikythera

シングル (2/10)

 ''Artistic/Dark/Groove''をキーワードとし、東京を拠点に活動しているニューメタルコアバンドの最新シングル。Buried Aliveに2度出演いただいたあたりお世話になったバンドの一つです。一昨年のBuried Alive II直後にはDr. Tamonが、昨年末にはVo. Groovy Asian Tiktokerも脱退したことで今後どうなるのか心配していましたが、バンドは新Vo. Asano (Unarmed Crowd), Ba. Shonji (Zepto in I), Dr. Shunya (PARAMENA/Alter of Dementia)を加えた新体制での活動を発表。先日にはAsanoがコロナでダウンしながらも、サポートメンバーを加えてレコ発を完遂させました。

 新体制一発目の今作 ''Antikythera'' 、実は昨年4月に行われた彼らの盟友である福岡 ''Heavy New Groove'' Evilgloomのアルバムリリースツアーファイナルの時点でライブではお披露目されていたんですが、ついに音源化。前作 ''R.E.V''以降いろんな音楽経験を積んだことでGt. Manachiのソングライティングがよりブラッシュアップ。随所にチョップや女性のサンプリングボイスを取り入れたギミックや電子音楽の要素を取り入れたインタールードも盛り込まれていて引き出しが増えた印象です。そしてアウトロではEvilgloomのVo. Demiがfeat.。先述のライブでも一足早めに完全再現されてました。


coldrain - VENGEANCE

シングル (2/11)

SiM,Crossfaithらとともにラウドロックというジャンルを全国区に浸透させた名古屋発バンドの最新シングル。2022年7月にはファンの間でも最高傑作と名高い7thアルバム ''Nonnegative'' をリリース。コロナ禍で抱えていたモヤモヤを逆噴射させた凄まじい衝動を昇華し、昨年は3年ぶりのBLARE FESTを皮切りに久々の対バン全国ツアーやセットリスト投票ワンマンツアー、先日は愛知・日本ガイシホールでの凱旋アリーナライブと精力的なライブ活動が際立っていましたが、今月末には始まる久しぶりのヨーロッパツアー + Electric Callboyとの共演が控えています。

 先日のガイシホールでの凱旋ワンマンで初披露された新曲 ''VENGEANCE'' は、カートゥーンネットワーク内のAdult Swim (大人向けアニメが放送される時間帯)で放送されるアニメ ''NINJA KAMUI'' のために書き下ろされた楽曲。今作はテレビで流されることも意識したのか、ブレイクダウンを排しよりシンガロング必至のメロディを意識した大きなステージが映える楽曲に。随所に古き良きエモ/スクリーモ調のリードパートが出てくるのも特徴です。


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