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メンタル認知度を構築するためのフレームワーク、カスタマーエンドポイント(CEP)

ヘッダー画像はこちらの方のを利用させていただきました。

これまでマーケティング担当として、主に「ディマンドジェネレーション」の領域を担当してきて、営業経験の背景からもやはり見込み案件創出するためにはどうすべきかということを考えることが多かったし、実際にその領域の活動をメインでやってきました。

市場から認知される「ブランディング」の領域に関しては考えたことがないわけではないですが、ちゃんと学んでないなと感じて、「ブランディングの科学2」(※英語タイトルでは、”How Brands Grow”)を手に取りました。

Part1を読んでないのに最初にPart2に手を付けてしまったのですが、読んでいる中で「カスタマーエンドポイント」というメンタル面での認知度(本書では、”メンタルアベイラビリティ”という用語が使われている)を構築するためのフレームワークが紹介されていたので、かんたんにまとめてみたい。

買ってもらうためには、まず想起されなくてはならない

買ってもらうためには、まず想起されなくてはならない。ブランドと〝きっかけ〟のリンクの幅(どの程度の多さか)と強さ(どの程度の強度か)が、その実現の可能性を決定する。
ーKindle Location 1,222

Top of the funnelとも呼ばれる認知フェーズにおいては、購買者が日常のあらゆる状況にあわせて、様々なことを想起している。朝起きたら、顔を洗って、磨いて、ご飯をたべて・・。のように日常の中では多くの「想起」と「選択」、「決断」が行われている。この「想起」において、自社ブランドが選択肢に入ってくるかが購買行動においては重要であることは誰もがわかってはいることだと思います。

本書では、想起を考えるにあたって、以下の要素を考えてみることが重要であると説明しています。

 ● 目的、状況、同伴者、ニーズ、コアベネフィット
 ● 内的的動機と外因的動機

これらを整理するためのフレームワークが、カテゴリーエンドポイントです。

カテゴリーエンドポイント

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なにか購買行動をする際に、想起の元になる「文脈」がカスタマーエンドポイントであり、このカスタマーエンドポイントをたくさんあげて、どれが自社製品購入に繋がるおおもとになっているかを特定することがまず重要らしい。

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本書でも指摘があったが、ブランド調査で、「もっとも飲みたい飲料はどのブランドですか?」などの質問はあまり良くなくて、「暑くて喉が乾いたときに飲みたくなるブランドはなんですか?」や「疲れてリフレッシュしたいなと思ったときに飲みたくなるブランドはなんですか?」のような調査の方がよい。これは、上の図の通り、購買顧客は何らかの「文脈」に応じて、ブランドを選ぶからである。

他社との比較や評価

更に、メンタル面での認知度がどれだけあるかを評価するために、上記のフレームワークを使って特定したカスタマーエンドポイントを元に、他社との比較をすることができる。

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本書で紹介されていた例はソフトドリンク市場だったのだが、カスタマーエンドポイントと具体的な調査対象者を表でまとめ、それぞれの調査対象者が、各カスタマーエンドポイントごとにどのブランドを選びたいかを調査することで、自社が強い領域を知るとともに、競合他社に負けている弱みを理解することができる。

また、弱みであるカスタマーエンドポイントが、競合他社がその文脈のブランディングが強すぎていかにもしがたい、と判断した場合には、別のカスタマーエンドポイントを増やすことで、土俵を変えて戦う、ということも重要と本書で述べられている。

この表自体は毎年なり更新していって、現在の打ち手が市場で戦う上で適切化を判断するのに役立つし、国ごとに調査することで、それぞれのローカルの特質を理解し、打ち手を変えるということができるということだ。

おわりに

消費者向けの例での説明だったため、B2Bに使えるか今の時点ではわからないが、「Why目的」の部分には「年度内にXXXのシステムを移行しなければならない」などのことが書けると思うので、既存顧客でもいいのでこれらの情報を整理するのはありかなと思った。B2Bでは、情報収集者・意思決定者・購買者が一致しないことが大半なので複雑化するとは思う。

ペルソナは意識してガッツリ書くけど、日々の生活の中で「想起」することに目を向けることを忘れることもあると思うので、カスタマーエンドポイントのフレームワークはたまに意識したいと思う。


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