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コンプレックスとイマジナリーフレンド『ブルーアワーにぶっ飛ばす』

◾️今日の映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(2019)
東京に暮らす30歳の女性ディレクター・砂田。多忙ながらも仕事は順調で、優しい夫にも恵まれ、何不自由ない生活を送っているかのように見える彼女の心は完全に荒みきっていた。そんなある日、砂田は病気の祖母を見舞うため、大嫌いな故郷の茨城に帰ることになる。

わたしは田舎が好きだ。自分が田舎で生まれ育っているからか、今となっては人が多くてなんでもある東京のほうが長く暮らしている場所でもあるのだけれど、地元に帰れば落ち着くし人が多いところへは積極的には行かない。それでも若い頃は刺激が欲しくて東京の大学への進学を迷わず決めた。田舎が嫌いではなかったけれど、保守的なところに疑問も持っていたし、自由な価値観で溢れた東京のほうが暮らしやすそうに思ったからだ。

主人公の砂田とわたしは似てはいないのだけれど、理解するところはある。子どもの頃の思い出に特別よかったこともないし、保守的なところは変わっていないから、田舎では暮らしづらいところもあって、地元に帰ると結構疲れる。わたしには地元のともだちも、割と自由な価値観を持った両親もいて、よく田舎にも帰るのだけれど、両親はもともと保守的なひとたちだったから、世界は広いんだよということを理解してもらうために自分がキャリアを積んでみせたりと色々努力はしたと思う。

比べて砂田はそううまくは生きられないひとで、コンプレックスが邪魔をして、要は不貞腐れていて、そんな心の歪みをイマジナリーフレンドが救ってくれる時間。本当は大切なひとたちがわかってくれていたんだと気づいたとき、ひとは変わる。東京にも自由なんてものはなくて、どこにいるとか誰といるとかではなく、自分次第なんだよな、結局全部。若いころはなんでも周りのせいにして言い訳ばかりしていたけれど。

それにしてもシム・ウンギョンさんはどんな役でも素敵にこなすなあ。夏帆ちゃんも役の幅広さがすごい。

U-NEXTで鑑賞

◾️今日の日記

梅光軒の特製しょうゆ

ラーメンが好きで、出張に行くと必ず食べるのですが、時間がなさすぎて空港で食べるしかありませんでした。圧倒的に醤油派。

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