焔
こたえにならないものに
向かおうとする
とりとめのない
止まらない心は
眠りを求めずに
踏み潰す思念と
向き合いながら
暗闇を手探りながら
和解の糸口を探している
心は問いたい
どうして自分には
試練ばかりがつきまとうのか
心は問いたい
どうして自分は
日向の下で咲けないのか
仲間の美しく
可愛らしい花々には
明るい陽の光があり
優しい言葉があり
心地よい雨の雫があるのに
手のひらのなかの心には
いつも冷たい雨ばかり降る
光を得ても
その光は雷(いかづち)
降り注ぐ冷たい雨を
優しく拭ってくれる
腕のなかにいても
心は眠らない
もっと、もっと
もっともっともっと
己を満たす何かが欲しい
硝子窓を叩き割る勢いで
雨音が強くなり
心は不思議と
拳を握りしめながら
強くなる
前を向く
瞳には
蒼い焔が揺らめいている
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