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おんがくこうろん:ガーシュウィンの音楽から学ぶ
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こんにちは。本日はおんがくこうろんに関するnote。すでに第3回まで放映が終わりましたが、第2回の特集はジョージ・ガーシュウィンでした。
ジョージ・ガーシュウィンといえば、複数の名曲が2022年1月より著作権保護中の楽曲に変更されたことが話題に。JASRACのプレス(2021年9月9日)で著作権復活一覧が確認できます。
リズム・チェンジというフォーマット
ガーシュウィンが作曲した数多くの名曲のひとつ「アイ・ガット・リズム」。これを元にしたコード進行を「リズム・チェンジ」と呼ぶのだそうです。ガーシュウィンはアドリブ演奏のひとつのフォーマット(リズム・チェンジ)を作ったとの解説がありました。
フォーマットがあることにより、自分の音楽を他の人が後世までつないでくれる。フォーマットは気付いたら出来ていたという結果でしょうけど、そこにたどり着くにはやはり数を叩き出す必要があるのでしょう。
ガーシュウィンは陽キャ
ガーシュウィンが16歳の頃に演奏の仕事をしていたというティン・パン・アレーという場所。若くして音楽を生業にしていたのですね。
ガーシュウィンはコミュニケーション能力が非常に高く、いわゆる陽キャだったそうです。なるほど。明るい性格でないとあのような軽快な音楽を作れないような気もする。音楽一辺倒ではなく、営業とミュージシャンの二刀流だったのも興味深い話でした。
演奏もトークも両方兼ね備えた清塚信也さんのような音楽家はいますけど、二刀流は相当ハイレベルな戦い方です。
ティン・パン・アレーでは音楽の分業化が進み、大量生産の文化が作り上げられたそうです。どんな人も得意分野があれば苦手分野があって、事業は分業化されているほど、発展スピードも早いんだろうなと思えます。
専門業務も事務も調整も。マルチにこなすほどスピードは遅れ、疲れも大きいですね。自分で書きながら耳が痛い。
ラプソディ・イン・ブルー
あらゆるジャンルの音楽が詰めこまれたラプソディ・イン・ブルー。番組では林田アナから制作エピソードの紹介がありました。
曲のテーマ:アメリカ音楽とは何か
1ヶ月あまりで作った
ニューヨークからボストンに向かう列車内で構成を練った
ガーシュウィン「曲の構造が譜面になって目の前に現れた」
番組では1920年代のニューヨークの動画が映しだされました。移民があふれ、地下鉄が走り、高層ビルが建ち始め、自動車が走る。高度成長の混沌としつつ賑やかな世界に思いをはせながら聴いてみると、曲の味わいが深まります。
音楽を作る人ならお分かりのように、音楽制作は環境や生活の影響を色濃く受けるものです。1920年代の画像と解説により、ガーシュインがヨーロッパ音楽とアメリカ音楽を掛け合わせて新たなアメリカ音楽を作り出したということがよくわかりました。
ラプソディの意味は「狂詩曲」。狂詩曲を調べてみると、一定の形式をもたず、自由奔放な曲とのこと。QUEENのボヘミアン・ラプソディを思い出してみると、たしかにフリーダムな構成ですね。はじめは「なにこれ!」と衝撃を受けながらも、病みつきになるあの感じ。
アニメではのだめカンタービレが目に浮かんできます。
そのほかいろいろ
32小節のAABA形式、オーケストレーションにコンプレックスを持ちながら作り上げられたパリのアメリカ人、サマータイム・・時間の都合で書ききれなかったエピソードが他にもたくさん紹介されていました。
ゲストの角野隼斗さんの演奏と解説も良かった。角野さんの演奏と解説が気軽に見られる冠番組出ないかなと思いましたね。
さらにガーシュウィンを学びたい方は、番組の未公開トークも再生してみましょう。どんなジャンルであろうと音楽制作の参考になるはずです。
たった30分間で、ガーシュウィンに関する知見を十分に深められた回でした。天才と言われるガーシュウィンはたった38年という人生で曲をたくさん作りました。我々が真似できるのはやはり曲をたくさん作ることでしょう。
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