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てらたびnote 京都 高雄 神護寺
京都の三尾を歩いた。
栂尾山高山寺、槇尾山西明寺を参拝して最後に高雄山 神護寺へ。
一月半ばの三尾は訪れる人も少なく、まことに寂しげではありますが、かえってゆっくりと参拝ができるというもの。どうも人の多いところが苦手なので。
この日は三月並みの陽気。山あいのこの地でも日中はまったく寒くありませんでした。
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三ヵ寺のうち、寺院までの石段数が神護寺はダントツに多い。
参道の途中に茶店があり一服したくもなるが、閑散期は営業していない。こうゆうところは致し方ない。
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高雄名物もみじ餅はしばらくおあずけです。
参道の石段を登りきると楼門が迎えてくれる。ここで拝観料を納めて境内に入る。
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神護寺は高野山真言宗の遺迹本山。
天応元年(781)に光仁天皇の勅により和気清麻呂と慶俊僧都により愛宕五坊が建てられたと伝える。白雲寺、月輪寺、高雄山寺、日輪寺、伝法寺の五ヵ寺で、この高雄山寺が現在の神護寺にあたる。
延暦十八年(799)に和気清麻呂が亡くなると高雄山寺に墳墓が作られる。
延暦二十一年(802)に清麻呂の子である弘世が、最澄を高雄山寺に招き法華会を行う。
弘仁三年(812)には空海が高雄山寺に住することになる。
高雄山寺は最澄と空海という仏教界二大スターゆかりの寺となる。
天長元年(824)それまでにあった和気氏の氏寺の神願寺と高雄山寺が一緒になり「神護国祚真言寺」つまり神護寺と称するようになった。
境内に和気清麻呂公廟がある。
かつてここには和気清麻呂を祀る護法善神社が建っていたが、明治になって護王神社と称して京都市上京区に遷っていってしまったので、あたらめて再興した。
ちなみに神護寺の山中には和気清麻呂公の墓もある。
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この並びに明王堂がある。
神護寺の不動明王といえば、千葉県の成田山新勝寺を思い出す。
平将門の乱を鎮めるために神護寺の不動明王を東国へ遷して祈祷。乱が鎮圧されたので京へ戻ろうとしたが不動明王は動かない。そこで東国の地でお守りいただこうと創建されたのが成田山新勝寺。
明王堂の扁額は七代目市川團十郎の揮毫。
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奥には五大堂、毘沙門堂、大師堂が建ち並ぶ。
そして大きな石段があり、石段の上に神護寺の本堂にあたる金堂が建つ。大きな立派なお堂です。
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さて、この先まだ長くなりそうなので、本日はここまでと致します。
次は神護寺金堂から参りましょう。