#064 fuente 90号 製作中
いま、fuente90号の校正中。まずは赤ペンを握り、ゲラ刷り原稿と取り組む。赤ペンでの校正作業が終わるとパソコン上のデータを修正する。その際、赤ペンから三菱鉛筆のダーマトグラフに持ち替える。パソコン上でデータ修正をしたら、逐一ゲラ刷り原稿の赤入れ部分にダーマトグラフで丸を付ける。そして次の箇所の修正をする。ダーマトグラフで丸を付ける。この作業を繰り返す。こうやって1箇所ずつ修正していき、修正漏れが起きないように慎重に作業を進めていく。修正作業が全て終了した時点で、ゲラ刷り原稿の赤入れ部分全てに丸が付いているか全体をチェックする。ダーマトグラフは太い線が引けるのでチェックに最適だ。今回は紫色のダーマトグラフを使った。
『鞄談義』と『万年筆談義』はこの作業を2サイクルやる。つまり、修正が全て終わった原稿をもう一度印刷して、再び赤ペンを握る。部分的には3サイクル目をやることもある。しかし、『fuente』は時間がないので1サイクルしかできない。ミスがあったら、お許しを願うしかない。
修正後はページの割り振り、目次作り、表紙作りと作業を進め、出稿データとして完成させる。例年であれば既に印刷屋への出稿が終わり、完成を待っている頃なのだが、今回は遅れに遅れている。fuenteが届く時期になると、毎日のように郵便受けを見るという◯◯さんの顔が心に浮かぶ。少しばかり焦りながらも、一つ一つの作業を進めている。
思えば、fuenteを作る遊びも90回目になった。この遊びを楽しまなくては…と30年間続いた萬年筆くらぶの取り組みを、しばし思い起こした。そして、仕事、子育て、組合活動、数学との取り組み、旅、フェルマー出版社の立ち上げなどのことも思い出した。30年間は長いようで短く、短いようでも、思い出の量を思えば長い。
fuente90号の製作が遅れた原因は、この、思い出に浸る時間が長かった所為かもしれない。
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