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#037 ローマ Manufactusのペンケース


 革製のロールペンケース。これはローマにあるManufactusで購入したものだ。古代ローマ神殿パンテオンのすぐ傍に店はある。天井近くまで書棚があり、そこには革表紙のノートがビッシリと並べられている。高い棚に並べてあるノートは店員に声を掛けて取ってもらう。ノートが大好きな私にとっては正に夢の空間だ。店内の机の上には小型のノートとペンケースが並べられていて、そこにこのペンケースは並べてあった。ザックリとした作りだ。このペンケースは革の裏にマジックで管理記号らしきものが書かれていて、そのような部位を使って作られている。それがなんともイタリアらしくて好きだ。

 2021年の東京ペンショーで枻出版社の『趣味の文具箱』編集長の清水さんとトークショーをやった際、その対談の中で清水さんに提案した。「枻出版社でイタリア文具ツアーを企画しませんか。イタリアの美術館・遺跡と文具店を歩きながら回るんです。私が案内しますよ。そして夜はイタリア料理とワイン。最高の旅になりますよ」。清水さんは「ええ、いいですね。やりましょう。実現したら楽しいでしょうねえ」と応じてくれた。

 十数名の参加者を募り、参加者の要望を聞きながら巡る場所を検討する。場合によってはグループに分かれることもあるだろう。参加者たちは購入した文具をお互いに見せ合ったり、店の場所を教え合ったりして、文房具談義が加熱していく。また、美術館や遺跡を同時に見て回ることでイタリアの文化・歴史に接し、イタリア文具への関心が高まることだろう。出版社としては、イタリアの文具を紹介するページを作ることができるし、文具ツアーなるものの企画を楽しく紙面で紹介することもできる。

 このツアーでは1日に2万歩は歩く。「1日に2万歩歩くことができる」というのが参加者の条件となる。
 さあ、皆さん、イタリア文具ツアーに参加するために、毎日歩いて足腰を鍛えておきましょう。

(23.4.4)

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