「アフター・ザ・ダンジョン(ダン後)」のデザイナーノート
無から有を生み出す
「ダイスマーケット」の制作後、2~3個のボードゲームを思いつき、あるいは継続してデベロップしているものをテストプレイにかけるため、モックアップ(=試作品)を作った。初回テストプレイでこれらはあっさりボツとなり、(モックを作るのに手間がかかる類だったのもあって)意気消沈しながら、新しいゲームを懲りずにテストプレイにかけた。
この経験を糧に、途中からモックは手書きで適当に用意する方針へと変わった。デジタルできちんと作ったとき、あっさりボツになると、手間だけがかかって時間と労力が無駄になる。モックを作るのって、ものすごく面倒くさいのだ。頭の中で面白そうなゲームを思いついた、ってえ与太話とはワケが違う(不快になったら申し訳ない。でもね、実際に形にして出すのは、この数十倍も面倒で、しかも時間とお金がかかるんですよ)
もちろん、試作品なのでデベロップしていくうちに次々と内容が変更されていく。例えプロであっても、最初から完璧なものを出せるデザイナーなんてこの世に存在しないだろう。そうすると、作り直しが発生する。
じゃあ、それを誰が用意するって、お前がやるんだよう!(自分に向けた雄叫び)
しかも、いざ遊んでみたらクソゲーだとわかったときのがっかり感ときたら! なんてこった、想像するだけで腰回りがゾクゾクしてくるじゃあないか。初回テストプレイはスリル、ショック、サスペンス!
しかも自動付属サーヴィスで、「もし自分だったら、こんなつまらないゲーム売りたくないし、他の人にも出したくない」「手間暇のかかったクソ」「自分内アンケートで100人中100人が、面白くないと回答しました」「作ってるとき、本当に面白いと思った?」「お金をもらってもいらない。捨てるのが面倒くさいし場所も取るから」等々の、心に染み渡る、数々のお言葉を対面でいただけるわけである。
これらのフレーズ、帯にして出したらクソゲーでも売れるんじゃないの? と思うが、どう考えても気の迷いなのでしません。本当につまらないゲームって、感想すら湧かないのよね……。虚無虚無プリン。
まあ、そんなわけでですね、上手くいきそうならキチンと作る。それで十分だろう、と自分の中でパラダイムシフトが起こったってぇわけですよ、ご隠居。
どうでもいい余談(続く10割がこれ)
さて、一方その頃に、Discord上で好きなボードゲームについて、どこが好きなのかを書き込みしたんですね。
ファーストクラスっていうゲームなんですけど。ロシアンレイルロードのカードゲーム版みたいな内容で。個人的には名作だと思っていて、結局アルティメットレイルロード(ドイツ語版)も買ってしまったわけですが、メビウスゲームズが日本語版を出してくれると思ったら、いつまでたっても出てこないし、そうこうしてるうちにエルグランデの新版が日本語化されていて、おやおや、またうちの床を圧迫する気かね? って現時点では買うかわかりませんけど(棚にはもう入らないので床に置いているが、それでもたぶん50個くらいは溢れてて、今日もポチッてしまったでござる。誰か、うちの遊んでないボドゲ買いませんか?)、まあ、そんな話はどうでもよろしい。時を戻そう 三☆
で、これを基に自分の好きなメカニクスでゲームを作ってみたら、そりゃ面白いんじゃないの、と考えた。ボツ続きだったから、クソゲーじゃないのを自分で遊びたかったわけ。もう、クソゲーのモックは作りたくない!(毎度毎度、考えた時点ではめちゃくちゃ面白そうと思って用意してるんですよ。頭の中で考えた、ぼくのさいきょうのぼどげの一定割合は、そんなもんよ。世の中には、商業出版されたクソゲーもあるけどな! HAHAHA)
テストプレイ
で、いざ作ってテストプレイのふるいにかけてみたら、素材の味そのままで物足りないが、調味料や具材を足せば美味しくなるのではないか……? という期待の持てるものだった、と。
さて、何の話かわからなくなる前に、ここで一旦「アフター・ザ・ダンジョン」について、軽くおさらいしておこう。このゲームは大まかに3つの手順で出来ている。
場からカードを出す/捨て札にする
場の数字/捨て札の裏面の数字に応じた歩数ぶん、駒を進める(止まった場所で駒の追い出し処理と、通過で宝石駒の獲得)
駒が通ったアイコンを参照して、個人シート上で駒を進める
最初のバージョンは、2022年の後半に着想している。詳しくはもう覚えていないが、10~12月くらいだった気がする。秋ゲムマの出展と前後して考え、テストプレイ用にモックを作って、実際に動かしてみたのが2022年末~2023年1月。
つまり着想から1年で大体完成させた、と言える。
なお、完成品は前述のファーストクラスとはまったくもって違うゲームになったので、あしからず。オーリー(同作のデザイナー)ファンの方で、もし期待した人がいたらすいません。
デベロップ
初版の時点では個人ボードに該当するものは存在しなかった。宝石駒もなかった。そこからすぐに宝石駒が足されたが、まだ何か足りない。2023年1月に、同じマスで駒が止まったら別の横列に追い出される、というルールがテスプを経て追加された。
このテスプの後で、参考になるかも、と遊ばせていただいた同人ボドゲがあって、1色のキューブを、置き場所を変えることで違う色としての意味をもたせるメカニクスには感銘を受けた。
一方で、拡大再生産がやりすぎなところがあり、トップとビリの差がトリプルスコア近かった覚えがある。面白いは面白かったのだが、1時間かかるゲームで、それだけ得点差が開くのは個人的には好みから少し外れる。
というのも、拡大再生産系のゲームというのは序盤の積み重ねが重要で、プレイ時間が長くなるほど上手く行かなかったときの点差というのはえげつなく、途中で脱落状態にあるとわかった日にゃあチベスナ顔(チベットスナギツネ)になりかねない。そして、この手のゲームは逆転しにくい傾向にある。
上手く行ったプレイヤーはそりゃ楽しい。でも、負けたプレイヤーの後味はホロ苦い。小箱で10~15分のゲームならいいだろう。もう一回遊べばいい。でも1時間のゲームを2連続は、できる人とできない人が出てくる。
アフター・ザ・ダンジョンに限らず、フェレットゲームズファクトリーが出している中量級以上のゲームは、現時点では、得点差が極端に開きにくいようなデベロップをわざとしている。これは完全に好みの問題なので、派手な展開のゲームが好きな人からすると、爽快感は弱めかもしれない(ジューシーキッチンは多少そこから外れる)。
逆にしっかり考えて遊べる系統が好きなら、うちの中量級以上のゲームは特におすすめだ。
フェレットゲームズファクトリーが出している小箱ゲーム(ダイスマーケットと、ダイエットリテの2作)に関しては、初心者ないしあまりボードゲーム慣れしていない層でも楽しめる内容を目指したので、ワイワイ遊びたい人にもいいんじゃないでしょーか。
個人シートの投入を当初避けていた理由
脇道にそれてしまった。そんなこんなで、テスプと他のボドゲの経験などから収穫もありつつ、デベロップを続けた。
そのあと宝石駒用に、カード型のミニ個人シートも用意された。最終的にはルールだけを残し、ミニシートは消滅した。
いっそ個人ボードを足してしまえばどうか? とデベロップ段階で提案されたのだが、最初は渋った。そして迷った。その結果が上記画像のミニシートである。要は折衷案だ。
そういうコンポーネントは、可能な限り避けていきたい。────いや、個人的にはとても好きなギミックなのだけれど…………そういったものは存在しないものとして、ちらっと見ては目を逸らしてきた。
理由は至極簡単。制作コストの都合である。
個人シートの印刷代自体は大したことないのだよ。わかるかね、ワトソン君。そうじゃない、そうじゃあないんだ。
きみ、そのコンポーネントを作ったとしてだ。製品化するとき、いったいどこに収納する気なんだ? おおん? ボードゲームの制作にあたり、とかく制作コストが高いパーツが箱、おボックスなんだよ。だから、この話はお終いなんだロック、……と言いたかったが、この問題は棚上げして、とりあえず個人シートを用意してみた。
すると、なんとも歯がゆいことに、面白かったんだな、これが。劇的に面白くなった。このゲームに不足していたスパイスは個人シートだったんだ。欠けていた最後のパーツ、失われたフロンティア、それがこのギミックだった。
いざ追加するとなったら、最初から計算して作ったので初回から上手くいった。念のため、異なるパターンのプランBをシートの裏面に用意して、リバーシブル仕様にした上で(といっても別バージョンは早々にボツになるだろうと予想していた)複数回のテストプレイを行い、大筋でデベロップが完了した。
なまえのないゲーム
自分の中で完成したと思っても、そのあと何回かはテストプレイにかけている。その中で、タイトルをどうするか問題が浮上していた。
アフター・ザ・ダンジョンはメカニクス先行で作ったため、最初からフレーバーというか、テーマがあるタイトルではなかった。そのため、完成したときに、どんな名前をつけるか悩んだ覚えがある。
もちろん、候補となるようなタイトル名はいくつかあったのだが、先行作品タイトルと丸かぶりだったり、検索エンジンで探したら最初にエロゲー出てきちゃうなコレ? とか、様々な理由で案を出しては却下を繰り返していた。
その中でもダンジョンに潜るフレーバーが有力候補としてあったため、せっかくだからボスを倒すフェイズもゲームに組み込んで、協力ゲームにしちゃおうと思いつき、せっせとモックを作ってテストプレイにかけた。
結果は1回でボツである。1回で、ボツ!(泡を吹いて倒れる)
別のゲームをくっつけた感じがする、長すぎる、この部分いる? っていうかボス倒せるのコレ?(ギリギリで倒せるくらいのバランス調整をして持っていった。テスプではボスを倒すのに失敗した)など、ありがたい意見を頂いたわけだが、その中で「逆にボスを倒し終わって、出ていくってことにしたら?」という話が出て、その場で一発採用となった。
すべてのピースがハマった瞬間である。一方で、アニメやラノベみたいに長いタイトルを省略するのはいかが? というアイデアがあったので、そのあたりの折衷案で「アフター・ザ・ダンジョン(略称:ダン後)」という名前になった。やや長いが、独断でヨシ!としました。
※ テストプレイでクソゲーを面白いと評されてしまうと、その後にかかる労力が本当に大変なため、ばっさり切ってもらったほうが浮かばれます。言い方にもよりますけれども。
コンポーネントの制限
さて、それじゃあ箱をどうするか、という問題が再浮上してくる。チャック袋でいくか? それともちゃんと箱を作るのか? 作るとしたらどんな系統の箱を用意するのか?
最初の選択肢は最後の手段だ。できれば選びたくない。箱のついていない同人ボードゲームは正直あまり売れない、というのが定説だ。ただでさえ、うちは大して売れてないんだから、さらにハードルを上げたくない。そういうチャレンジはしなくていいんだよ。間に合ってます! へへへ奥さん、今なら洗剤も3箱つけますよ!?
話が逸れるが少し触れておこう。東京ゲームマーケットにて、チャック横丁なるコーナーが2023年の秋開催から登場した。出展費は通常と比べて1/3くらい。格安だ。試みとしては大変によろしいと思う。
……出展側の気持ちとしては、もやっとする部分もあるけどね。それはゲムマ運営にも思うところではある(例えば人通りに差がありすぎる机列が発生した問題とか、12時の入場口を裏口からにしないで欲しいとかね)
箱問題
閑話休題。一般的な手段を取ったとしよう。箱のためだけに、最終的な販売価格が1000円くらい上がる。もちろんイベント価格でだ。通販になったらそこに販売手数料が乗ってくる。1300円はみていいだろう。箱をつけるだけで、それくらい売価が跳ね上がってしまう。
これはうちが少部数しか作っていないからで、商業リリースされているような、あるいは大手サークルで最小ロットは300個くらい、なんなら500~1000個くらい作って販売するとなると、からきし値段が変わってくる(部数を刷れば刷るほど原価が下げられる)ので、ケースバイケース。あまり他の人には参考にならないはずだ。
これね、同人ボドゲの製作工程をなーんも知らない初心者ボードゲーマーさんから、たまにネットなり対面なりで言われたりするんですよ。コンポーネントがもっとよければとか。
いや、わかる。わかるよ。商業流通してるボドゲしか遊んでなかったり、見たことないのが普通だもの。同人だって、売価に転嫁すればいくらでもコンポーネントの質なんて上げられる(そして値段が上がれば上がるほど、アート作品に近づく)。商業だとそこを部数でカバーしてるわけ。
作ってみれば、再販がかからないで、プレミア化するボドゲがあるのもよーくわかる。
でも、例えば同人ボドゲに1万円とか、よっぽど酔狂なマニアじゃないと買ってくれないんですよ。その価格帯になると、製造費がヤバいのでキャッシュフローが苦しい。売らなければいけないから宣伝に必死になる。クラファンの選択肢が出てくるのは必定よ。
実際、アフター・ザ・ダンジョンに限らずフェレットゲームズファクトリーから出しているゲームは、製造費を可能な限り下げて、売価も手に取りやすいよう低めで設定しているつもりだ。
ゲームを作る努力のうち、物理的な面での努力もある、ということ。
そして、前述のことをチクチク言うひとは、大抵買わない。だから、買ってくれない人の意見は重視しない(意見自体は聞きたい)。
買ってくれたあなた! あなたの方を向いて作りたいわけです。こっちとしてはね。お互いの好みも合ってますし、おすし。
デザイナーの頭の中
なんだかお金の話ばっかりしてない? と思われるかもしれませんな。特にうちは、2023年末の時点で完売してるタイトルって1つもないし、原価回収もぶっちゃけ怪しい。ポジティブに捉えれば、欲しい人に向けて、在庫を切らすことなく補充できているとも言えるけど。
何かしら1作でもボドゲを作ったことのあるデザイナーって、テスプキットを作る段階で、製造費について、すでに頭の隅にあるはず。
そこを考えずに作ったボドゲって、実現の可能性がかなり低くなる。実現しないってことは、モノが存在しないってことで、あなたに遊んでもらえないってことにつながる。
口には出さないけれど「めちゃくちゃ面白いでしょ!? みんな遊んでくれー!!!!」 って心の中では思って毎回作ってるわけだから、そりゃアカンわけですよ。
とはいえ部数を作ると、今度は売るのが大変になる。作ればいいってもんじゃあない。積み上がった在庫を見るたびに、このお金と場所があればボードゲームを買えたのに、みたいな訳の分からないうわ言をつぶやくわけ。ボードゲームを作ってるのにね。
しかも、どうせ新しいボドゲ買ったって積むんだから同じじゃんね…………う、うう、うわーん!(本来は以下に、自分で書いててつらくなってきた挙げ句、泣き出すボードゲーマーの画像が貼られるはずでした ※過去形)
代わりと言っちゃあなんですが、しばし“nice boat”な動画でもお楽しみください。
うちは「アフター・ザ・ダンジョン」で5作目になるが、在庫ってのは、いろんなゲームをリリースすると積み重なって場所を取るようになってくる。デバフみたいなもんさね。
そんなわけで、プラケースにするか、お菓子箱にするか、などなど制作コストを相談しながら、頭の中でそろばんを弾きつつ、最終的に現行のダンボール印刷という形に落ち着いた。絶妙な折衷案に行き着いたんじゃないでしょーか。
うちにとって、これは新たなチャレンジとなった。一発勝負のため、出来てくるまで、どうなるかわからなかった。結果として、成功の範囲で収まったと思っている。
新たなチャレンジ
毎回、新しいゲームを作るときは何かしら、内容はもちろん物理的にも新たなチャレンジを行っていて、アフター・ザ・ダンジョンも製造のために試行錯誤している。このあたりの話は、他のとこのデザイナーノートではあまり触れていないかもしれないね。
でも、どうやって製造して、まだ存在しないボードゲームをこの世界に物理で召喚するかって、ゲーム自体を思いついてデベロップして、っていうところと同じくらい時間も労力もかかってる。うちはね。だから、こういう話もデザインの一部。そういうことにしないか?
イラストについて
カードの背景のために写真をとったり、フリー素材を用意したりして、それを元にAIにイラスト化させたのち、再び人の手を加える、といった工程を経ている。
同人ボードゲームを作るにあたって、大きな壁となるのがイラストだろう。どうやって用意するのか? 誰かに描いてもらったとして、そのイラストをどうすればいいのか?(もらうのはイラスト単品であって、アイコン類は自分たちでイラスト内に埋め込まなければいけない。そのアイコンはどうするのか?) 費用は? 枚数は? どんな絵がほしいって? 大きさは? アングルや色合いの指定は? ファイル形式と解像度は? っていうかそもそも、誰に描いてもらうの?
諸問題をクリアすべく今回、試しにAIを取り入れてみた。AIにすべて任せきり、というわけではなく、AIを利用している、といったところだ。これはコストを抑えることにも繋がっている。
背景を作ってアイコンをはめ込み……といった作業は、なたねさんにやっていただいた。ディレクションはファズ自身が行ったが、実作業はおんぶにだっこである。
ディレクションの下手さで彼女をキレさせたら、右に出る者はいないだろう。何度も作り直しが発生している。本当に、本当にありがとうございます!!(平身低頭)
これはパッケージ画像にしてもそうだ。AIで出力した画像に手を加えてある。使ってみた感じ、AI単品で使うのは難しいと判断した。人の手を加えて調整してやる必要が出てくる。自分でも試してみたが、やはりこの手のイラスト作業はAIをベースとして、なたねさんに行っていただいた。
フェレットゲームズファクトリーは基本的にプレイアビリティ、いわゆる遊びやすさを重視したディレクションを行っている。言語依存はない。このあたり、TCGではなく、直接ボードゲームからこのジャンルに入ったのが大きく影響している。
(例えばマジック:ザ・ギャザリングはボドゲを始めてから一度経験させてもらった。ボードゲームとは地続きだが、文脈が異なると感じた)
コレクションしてほしいのではなく実際に遊んでほしいし、遊んでもらったときにできるだけ快適に、物理面でスムーズにゲームが進行して欲しい。
パッと見でアイコンは区別できるか? 他のアイコンと形状が被っていないか? 色合いが区別しやすいか? といった面を意識した作りを心がけている。
なにせ、目が悪いんでね……。視力がね、うん……。ボードゲームって遊んでるうちに、おめめ、ちょぼちょぼしてきちゃうから……。
個人的には、大変満足の行く出来になった。ま、自分で作ったわけじゃないけどねー!
説明書について
宝石駒を入手してみたら、サイズ違いで仕入れ直しが発生したりとかのトラブルもあってヒヤヒヤしてたんだけど、一通りの作業が終わったら説明書を用意しなければならない。これを最初にやる人もいるだろう。
そして説明書には、できるだけプレイ例や説明の画像を入れたい。ルールを整理して、コンポーネントの画像も入れたい、みたいな思いもあって、説明書の用意は最後の方になってしまう。具体的なビジュアルが最後まで決まってないと、このあたりの作業が難しいのだ。
入稿の話は飛ばそう。特にトラブルはなかった。印刷されたカードや駒類の丁合をしつつ、説明書を書き始めてみたら、12ページで終わると予想していたものが13ページある。プレイ例と画像を入れてみたら18ページもある。なんでや。
真面目に補足しておくと、説明書の文章って厳密さが要求されるのでちょいと特殊で、文章が長くなりがちなの。しょうがないのよ。
なお、説明書の画像と例や見出し一覧は、なたねさんの力作である。うちの中量級以上のゲームにおける説明書は冊子形式なので、ページ数が4の倍数でなければならない。メビウスゲームズへのリスペクトも兼ねている。
ページを足しつつ、校正もしてもらいつつ、気づけば2023年12月の1週目に突入していた。んん? 秋ゲムマって2週目の土日ですよね???
計算上は間にあうはずなんや! と自分を説得しつつ、12月の2週目で説明書の印刷をして箱へ入れて、その箱を透明な袋に入れて……什器も用意しなきゃ! ひょえぇぇぇー! とやっていたら、もう金曜日になっていた。
出展が日曜日で、本当によかったね! やったねたえちゃん!(裏声)
ゲムマ当日
というわけで、2023年秋ゲムマは例年通り、たぬきつね工務店さ
んと合同で出展となった。
今回は協議のすえ、土曜ではなく日曜試遊ありコースでの出展となったが、どちらのサークルにも向いていて、いい結果に終わったと思う。
試遊に来てくださった方々とお話したり、ブースに海外の方も訪れていただけたり(まったく想定してなかったので、なかなかのブロークン・イングリッシュになってしまった)、普段はしないような体験ができて、楽しい1日を過ごせた。
さて、早々にデザイナーノートとは……? みたいな内容になってしまったが、ここまで読んでくださってありがとうございました! 疲れたでしょう? なにせ1万文字とは行かないまでも、9500文字以上ありますからね、これ。適当に休憩して、お茶でも飲んでくだされ。
ファズ先生の次回作にご期待ください(このノートはこれで終わりです。来週からは新連載が始まりません)
なお、フェレットゲームズファクトリーの作品は以下のURLから、通販で手に入ります。会場に来られなかった方は、よろしくお願いします!https://bodoge.hoobby.net/market/circles/379
通販手数料と税金が上乗せされているので、会場価格と同じとはいかないので、そこはごめん! どうにもならない! 諦めて買ってプリーズ。
じゃあ、今回は以上でーす。解散!(9543文字)
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