季節らしさを感じて発狂
私は大まかに言うと、デザイナー職についている。デザイナーと言うと「服を作ってるの?」「なんかオシャレだね」と言われることが多いのだが、実際には前者がほぼハズレで、後者はイメージに過ぎない、と思う。
学生ぐらいまでは思っていた。
「デザイナーってなんかオシャレな響きだな」と。
でもデザイナーと言っても、何をデザインするのか、具体的にどんな作業をするのかは、デザインする対象によって結構変わるだろうし、私の普段の仕事を見た方が「デザイナーだ!」と判断してくれるかどうかは、ちょっと怪しいというか、自信がない。
なぜなら、動きが激しいからだ。
ある時は、パソコンに向かって黙々と作業する。
またある時は、片手に電動ドライバーを持ってネジを打ち込んだり、カッターで数百枚の紙を切り続けたりもする。
デジタル的な作業もあれば、工作もしている。
そして、工作をする時はだいたい決まって、季節ごとの飾り付けを作る時だ。
ハロウィンならカボチャ、クリスマスならツリーなど、季節ごとのイベントに合わせて華やかに彩るための飾りを作りまくっている。
今ぐらいの時期は、もうクリスマスの準備をしている場所が多い。まだ早いんじゃない?と思う方もいるだろう。自分でも思う。だってまだ11月だよ?この前までハロウィンだったのに。。
でも時の流れは早い。そして大体の商業施設では11月に入った瞬間からクリスマス色に染まってるところもある。
12月に入った瞬間からは、もう毎日がクリスマスみたいな感覚になる。仕事や学校がまだ休みじゃなくても、なんか街の雰囲気がそんな感じだと、影響されて「クリスマスだ」とワクワクしていくものだと思う。
とにかく、季節ものはすぐに旬が終わってしまうから、早めに作って早く見せていかなければならない。
早くしなくちゃ!
この身が滅びても作り終えなければならない。
いや、身を滅ぼすほど無理するのは良くない。
でも、そうするしかない時もある。
休み休み、リフレッシュしながらも…
燃えて灰になる勢いでやるしかない!
そうして気をゆるめることを忘れながら、日々作業を続けていると、
普通に街を歩いている時や、音楽を聴いている時に、ある問題が起こってくる。
季節に合わせた曲を聴くと、変な汗が出てくるのだ。
そして、発狂しそうになる。
音楽を聴くことは好きだ。ジャンルも年代も幅広く聴いているし、その季節にあう曲もすごく好きだ。
でも季節の曲を聴くと、脳が勝手に「飾り付けのアイデアが思い浮かびそうだ!」と張り切って高速回転を始めてしまう。
その時、仮に歩道を歩いてたとしても、歩いてることを忘れて、意識が完全に「作るモード」に入ってしまう。気がつくとコンビニにいたり、家にいたりして、なぜ自分がここに来たのか、来れたのか、分からなくなることがしょっちゅうある。
最初のうちはいいのだが、これが1週間、1ヶ月、と続き、現在では数ヶ月間も変わらずこの状態が続いてしまっている。
この状態はエネルギーの消耗が激しい。それゆえに、長く続くと叫びたくなってくる。
発狂を表に出してないだけで、もう内側では発狂しまくってると思う。
もうすぐクリスマス。
街ではすでにクリスマスソングが流れ始めている。
クリスマスソングは大量にある。
逃れられない。
狂いながらも走りきったとき、もう私は燃え尽きて灰になってるかもしれないが、少しでも多くの人が季節感を感じてくれたら、それで少しでも楽しんで貰えたらそれでよし。。
健康も大事なのは分かってるけど、良いアイデアが浮かぶ時は体調が悪いときで、体調が良いときは追い詰められてないからか、アイデアが不調な場合も多い。
健康的な生活と能力を同時に安定させるのは、なかなか難しい。これも練習が必要なのかもしれない。まだまだこれから。