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Fender Player LEAD2に対するノイズ対策とGreasebucket Tone Circuitの導入

 今回は所有のPlayer LEAD2に対し、Paul Reed Smith社のギターの一部に用いられているノイズ対策と、Fender社の一部のギターに採用されているGreasebucket Tone Circuitを導入してみました。


ノイズ対策

通常のボリューム
Paul Reed Smith社のノイズ対策回路図

 まずノイズ対策についてですが、Paul Reed Smith社のギターのうちシングルコイルピックアップを搭載しているものの一部には、上の回路図の通りピックアップセレクターからボリュームポットに入る部分とグラウンド(アース)の間に2.4~3.3MΩの抵抗が入れられているとのことです。


3.3MΩの抵抗

 3.3MΩの抵抗を入手して前述の通り配線してみると、ハムノイズの減少は感じられましたが、キャビティー内への導電塗料塗布の有無などの外因で減少の程度は変わるようです。出音に違和感は全くありません。


telecasterへの導入

 作業は短時間で済みコストも低く、元に戻すのも簡単ですのでお勧めです。特にTelecasterではネジを2本外してはんだ付けを2箇所したら完成です。


Greasebucket Tone Circuit

 Fender社によればGreasebucket Tone Circuitは「トーン・ノブを絞っていくと、この回路は低音を強調することなく高音域をロールオフします。この回路により、トーンが濁ることなく、きらびやかなクリーントーンと素晴らしいオーバードライブサウンドを生み出すことができます。」とのことです。

Greasebucket Tone Circuit

 「低音を強調することなく高音域をロールオフ」するというのは、高域と同時に低域も減衰させていることを表しているようです。

向かって左から抵抗(4.7kΩ)フィルムコンデンサ2種(0.1μF、0.022μF)

 使用した電子部品は4.7kΩの抵抗が1本と、0.1μF及び0.022μFのフィルムコンデンサです。こちらは上述のノイズ対策よりは面倒ですが、ちゃんとハンダを吸い取ってから作業すればそう難しいものではありません。


0.022μFのコンデンサ3種

 ただ、Player LEADシリーズのキャビティーは浅いため、搭載するコンデンサのサイズには注意が必要です。2つのコンデンサを問題なく搭載するには、小さいものを選んだほうがよいと思います。


ノイズ対策とGreasebucket Tone Circuit

 コンデンサの位置決めには難儀しましたが、無事搭載できました。使用しての感想ですが、高域と低域を同時に減衰させているためか、トーンを絞ってもあまりモコモコにならないように感じました。こちらは好みもあるように思います。

まとめ

 今回はかなり短めの記事となりましたが、Paul Reed Smith社方式のノイズ対策は費用対効果が高いと思いました。Greasebucket Tone Circuitは好みによると思いますが、試す価値はあると思います。どちらも導入の際は十分に注意した上で自己責任にてお願いいたします。

【了】

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