Fender 2020 Player LEAD3のピックアップ&ピックガード交換
2020 Player LEAD3のピックアップ&ピックガード交換の記録です。元々はShawbucker Tという刻印入りカバー付きピックアップを搭載するだけの予定だったのですが、Shawbucker Tのピックアップカバーの形状が、Player LEAD3のピックガードのピックアップホールと合わず、結局ピックガードも製作することになった次第です。
Fender Shawbucker T?
搭載したFender社のShawbucker Tですが、American Professional Telecaster® Deluxe ShawBucker™というモデルに採用されています。このモデル用のアッセンブリー付きピックガードをTHE STRATosphereというショップから購入しました。ベースプレートはPlayer LEAD3のPlayer Series Alnico 2 Humbucking Pickupと共通であるように見えます。
計3本のネジでピックガードに吊り下げられている点は共通していますが。Player LEAD3が1弦側に2本で6弦側に1本であるのに対し、American Professional Telecaster®ではその逆です。
スイッチ・POTも同様に流用しましたが、POTの値はボリュームが500kΩで、トーンは250kΩ、コンデンサの値は0.022μFでした。また、トレブルブリードサーキット(緑の基盤)というのが、ボリュームを絞ったときのハイ落ちを防ぐ目的で、ボリュームとトーンの間に追加されています。
Shawbuckerは、ピックアップエンジニアであるTim Shaw開発のピックアップで、Shawbucker Tは通常のShawbuckerとポールピースの配置が異なるとのことでした(上の画像参照)。使用されているマグネットはAlnico 2とのことです。
直流抵抗値ですが、ネック側に搭載したShawbucker 1Tが6.88kΩ、ブリッジ側に搭載したShawbucker 2Tが7.49kΩでした。
Fender社のピックアップにおいて、カバーに刻印の入ったハムバッカーの先輩にあたるワイドレンジハムバッカーは、12本のポールピースマグネットのうち半分がカバーに隠れて表面に露出していません。しかし当然ポールピース自体は存在するわけで、例えばピックガード固定用のネジくらいであれば上の画像のようにポールピース直上のカバーにくっついて落下しません。
対してShawbucker Tでは、同様の試みに対しネジは落下してしまいます(落下画像はありませんが)。このことから図において描かれていないポールピースは、カバーの下にも存在しないのではと考えました。もちろん中身を見たわけではないのであくまでも想像に過ぎないのですが、ふと、これに似ている(と思われる)ピックアップを所有していたことを思い出しました!
ゴールドトップの国産レスポールに搭載しているこのピックアップは、Lindy Fralin社の P-92というモデルです。紹介文をグーグル翻訳すると「Lindy Fralinオリジナルデザイン! サイズと形状はハムバッカーですが、トーンは重厚でシングルシングルコイルのサウンドです。 このピックアップは、ギターに厚みのある太いP-90タイプのトーンを求めるギタリストに最適です。 このP-92は、シングルコイルのトーンとP-90の中間です。」とのこと。載せているギターが異なるので単純比較にはなりませんが、そう言われればそんな気もします。
このP-92においても前述のネジ落下実験を行った結果、ネジは落下しましたことから、Shawbucker TとP-92は類似した構造を持つのではと推測するに至った次第です。発売開始はP-92の方が先なのですが、後発であるShawbucker Tの開発に際し何らかの影響を受けたか否かは不明です。
というわけで、Shawbucker Tの内部構造は、刻印入りカバー付きの先輩であるワイドレンジハムバッカーよりもLindy Fralin社の P-92に似ていそうなのですが、それはともかく刻印入りカバーが付いているのに、通常のラージハムバッカー用のキャビティーに収まる大きさのShawbucker Tは大変魅力的です!
鳴らしてみた感じはノイズのないパワフルなシングルコイルといった印象で、好きなタイプです。トレブルブリードサーキットも有効な気がします。
しかしそれより何よりこの見た目!やはりカバーには刻印が必要であります!
※そして!オリジナル通りCuNiFeマグネットを用いて復刻されたCuNiFe Wide Range Humbuckerを単体で入手しました!
Shawbucker T搭載のピックガードですが、現在は黒のPlayer LEAD2に移植され、Telecaster Deluxeっぽさを増しています。Wide Range Humbuckerとの比較では、Shawbucker Tの方が充実した中域であるように感じます。
【了】