#24【6月16日開催】米国&日本のFemtechコミュニティメンバー:ミートアップ交流会
こんにちは!今回は6月16日(月)に Plug and Play Shibuya Japanイベントスペースにて開催した、Femtech Community Japan第24回イベント「米国&日本Femtechコミュニティメンバー:ミートアップ交流会」についてレポートします。
今回は参加者の皆さまからいただいたご質問にお答えする形で、米国&日本のFemtechコミュニティメンバーでディスカッションを行いました。会場は満席となり、フェムテック事業に関心のある企業などから約60人の方にご参加いただきました。
参加者の皆さまからは、フェムテックのまつわる現状といろんな方の考えについて把握できた、お話が示唆に富んで気づきが多かった、多方面に話題が及んで刺激的でしたというご感想をいただきました。
特にラウンドテーブルはご好評いただき、フェムテック領域の中で皆さまのご関心のある分野や、フェムテックを取り巻く環境や政府の動き、メンテックといった多方面からフェムテックに関する理解を深めていただけるイベントとなりました。
(なお、文字におこすにあたり一部加筆修正部分がございますが、ご了承願います。)
イベントリンク
プログラム
1. 海外Femtech資金調達
はじめに
上位には163億というかなり高額な資金調達があるが、妊活、ヘルスケア更年期、産後、子育て、月経といったかなり幅広い分野で資金調達が行われているのが特徴。そして、日本と比較して0が1ないし2つ違うのがお分かりいただけると思う(表1)。今回はこの中から注目すべき5社をピックアップしてご紹介する。
1)カテゴリー別企業紹介
①カナダのDTCテレヘルスFelixが13億円の資金調達(月経・避妊)
Felixは、テレヘルスと処方薬配達を提供するDTCのデジタルヘルスケアプラットフォームであり、避妊薬と勃起不全治療のオンラインアクセスを提供することで知られている。
②搾乳アプリを提供するEmulaitが14億の資金調達(産後・子育て)
・授乳体験を模倣し設計された授乳システムを提供。4年間の研究、7つの特許技術、3Dスキャン、FDA承認の医療用グレードを組み合わせて、母親の胸の形、色、弾力性、質感、感触を再現。
・母親はアプリをダウンロードして乳房のデジタル スキャンを行い、25 種類のボトルトップバリエーションを使用して、パーソナライズされた授乳システムを作成。
③インドのDTC Gynovedagaがアーユルヴェーダのヘルス促進のため13億資金調達(ヘルスケア)
・2023年半ばには、世界一の人口となるインド。フェムテック企業も多く存在するが、2022年世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数は135位(日本:116位)と、ジェンダーギャップが大きい国である。
・Gynovedaは、女性のためのアーユルヴェーダに基づく医療を提供しており、思春期から更年期までのセルフケアを促進。
④従業員向けヘルスケアアプリを提供する英Peppyが58億円資金調達(ヘルスケア/更年期)
・2023年3月に、女性の健康戦略の一環として、2,500万ポンド(42億円)を計上することを発表したイギリス。
・従業員向けヘルスケアアプリPeppyが、4,500万ドル(58億円)の資金調達。
・Peppyをはじめた際、従業員の福利厚生としての「更年期障害サポート」は世界初だったが、更年期分野の関心がイギリス全土で広がった。
⑤米Embr Labsは更年期向けホットフラッシュ軽減デバイスで46億円の資金調達(更年期)
・更年期女性向けのホットフラッシュ軽減デバイス「Embr Wave2」。
・手首の内側の皮膚に冷却または温める感覚を与えて、自立神経系にアクセスすることで、ホットフラッシュの緩和・ストレス管理・睡眠の改善を促すデバイス。
・販売拡大のために3,500万ドルの資金調達を実施。
2)まとめ
●国の特徴や政治の動きを理解した上での、ビジネスモデルのトレースが求められる
印Gynoveda、英Peppyのように、国の特徴や政治の動きを理解した上での、ビジネスモデルのトレースが重要な観点だと考えている。
例えば、日本では、2023年4月より育児・介護休業法の改正により、従業員が1000人を超える企業の事業主は、男性労働者の育児休業の取得状況を年一回公表することが義務付けられた。この「義務化」がポイントだと考えており、「義務」になることで男性労働者の育児休業や、子育てを支援するようなビジネス展開が、1つビジネスのヒントになるのではないだろうか。
●女性版骨太の方針2023でもフェムテック活用の動き
昨年の女性版骨太の方針でもFemtechに触れていたが、今年はより重要な点ということで触れられている。
女性版骨太の方針とは、女性の活躍や男女共同参画推進に向けた政府の方針を取り纏めたものであり、注目すべき点は以下の5つになる。
特に注目したいのが、③「女性の健康」ナショナルセンターの創設だ。同施設は2023年3月に創設されたが、こうした政府の動きでFemtechを推進するという点で注目すべきポイントだと考えている。
さらに、本日(2023年6月16日)には、内閣府より令和5年度版男女共同参画白書が発表された。昨年のテーマが結婚観を重視したものであったのに対し、今年のテーマは「新たな生活様式・働き方を全ての人の活躍につなげるために ~職業観・家庭観が大きく変化する中、「令和モデル」の実現に向けて~」と設定されている。このような政府の方針を踏まえた上で、ビジネスの展開を考えることも1つのポイントになるのではないか。
2. ラウンドテーブル「海外・日本のFemtech事情について」
米国&日本の当団体メンバーが、皆さまから事前にいただいたご質問の中から特に多くいただいたご質問にお答えするかたちでディスカッションを行いました。
ほかにも会場の皆様からいただいたご質問にもお答えいたしました!ラウンドテーブルの詳細は、法人会員様向けレポートに掲載しております。
法人会員様向けレポートについては、email: hello@femtechjapan.orgまでお問い合わせください。
3. 参加者の感想
4. 登壇者紹介
5. 2023年最新版:国内Femtechプレイヤーマップ(前編・後編)ご案内
7月に、日本国内で活躍するFemtech(フェムテック)企業のプレイヤーマップをリリースいたしました。このマップは、女性ヘルスケアにおける課題・ギャップについて、テクノロジーを活用し、女性や女性を取り囲む人たちがより良い解決策やサポートを得ることができるような製品・サービス、企業をご紹介しております。
当Femtechプレーヤーマップの解説と個別企業についての詳細版レポートは、一般社団法人Femtech Community Japan(以下、FCJ)にて提供しております。詳細版レポートについては、email: hello@femtechjapan.orgまでお問い合わせください。
6. Femtech Community Japan法人会員様募集中!
Femtech Community Japanでは、スタートアップ・大手企業、VC・投資家、⼤学・研究機関、医療・ヘルスケア関係者メディアパートナーなどが集まり、Femtech関連の取り組み・情報共有や現状の課題と今後に向けた議論・ネットワーキングなどを行っています。
ご関心のある方は、Webサイト、Twitter、facebookグループをぜひフォローください。
2023年より、法人会員・スタートアップ会員も募集しております。ご関心の方はお問合せ(hello@femtechjapan.com)もしくは下記お申込みフォームよりご連絡ください。
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