訪日インバウンド戦略の鍵は、ターゲット国クリエイターの採用!?「海外向け」から「各国向け」へ
いつもNoteをお読みいただきありがとうございます。
Fellows Creative Staff Singapore PTE. LTD.代表の大石隼矢(おおいしじゅんや)です。
新型コロナの規制が緩和され、海外旅行客が再び戻ってきました。この流れに乗り、日本はさまざまな国からの観光客を迎え入れる機会が増えています。それに伴い、インバウンド対策として、日本を訪れた外国からの訪問客を対象とするさまざまな取り組みが盛んです。訪日外国人旅行(以下、インバウンド)が経済的に日本にもたらす影響は大きく、現在一時的に日本に滞在している私も、毎日のように「インバウンド」というキーワードを新聞やニュースで目にします。
しかし、海外在住者としての視点で日本のインバウンド対策を見てみると、不便さを感じる場面に出会います。インバウンド対策の目的は、日本語や日本文化がわからない外国の方にも、日本の店舗やサービスなどを利用しやすくして、機会損失を防ぐと同時に満足度を向上させることです。私は日本人ですから理解できるものの、「もしこれを日本語や日本の文化を知らない人が見たら」と思うと、まだまだインバウンド対策の課題が見えてきます。
外国の方が日本に滞在すると感じる不便さを、どうしたら解消できるでしょうか。
そんなことを考えていて、今回の記事を書こうと思い立ちました。
1.訪日インバウンド状況について
【1-1.海外にいても日本のモノやコトの情報にアクセスできる】
私はシンガポールに2020年6月から在住していますが、日本ではない場所に住んでみたからこそ感じることがあります。それは、シンガポールにいても日本に関する情報へ容易にアクセスできるということです。民間企業や地方自治体が積極的に人気商品や新しいサービスをシンガポールで発信してくれているし、定期的にイベントもあります。シンガポール企業とのコラボレーションや、ソーシャルメディアを通じた配信も日々行われています。実際にシンガポールをはじめとした海外出身のクリエイターと接する機会が多い私たちは、彼らの「え、日本にそんなイメージを持っていたの?」と驚かされることがあります。一方で、私たちから説明する日本の良さは彼らからすると既に知っていることもあるようで、あまり響いていないケースもありました。
【1-2.インバウンドは現状、東京や大阪、北海道に集中。地方もインバウンド対策を強化する必要がある】
また、インバウンドの多くは東京や大阪、北海道に集中しているようです。国際都市として名高く多くの国から直行便がある東京、歴史的な文脈やアートで人気の京都に近く食べ物やサブカルが人気な大阪、シンガポール人も大好きなウィンタースポーツと海鮮の都市・北海道。また次点として福岡や沖縄も人気観光地として訪日客が伸びてきているようです。
一方、その他の都道府県を見てみると過去10年のデータからほとんど変化のない場所も多くあります。
東京や大阪といった大都市は、海外に向けて発信されている情報も、海外で受け取れる情報も多いです。そのため、触れた情報を通じて外国人の初訪・再訪が増えていくのだと思いますが、はたしてそうでない場所や地域はインバウンドを呼び込めるのでしょうか。また、既に大都市から発信されている情報の量や質は十分と言えるのでしょうか。一緒に考えてみましょう。
【1-3.訪日インバウンドに関するデータを必ずチェック!】
訪日インバウンドにおいて数字は重要な指標です。データを見て、どのような国からどれだけの訪日客が来ているかを把握し、今後の方針を明確にすることが必要です。たとえば、2016年に公開されたある記事では、2015年の日本政府観光局のデータなどを参照し、「中国語と英語をおさえれば訪日外国人観光客の75%に対応可能」という結論を導き出していますが(参照記事:https://honichi.com/news/2016/10/13/hoteruryokannoinbaund/)、下のグラフを見てみると、現在は韓国の訪日客数が最も多くなっています。
訪日外客数は世情によって変化しますので、動向はしっかり注視しましょう。
もう一つの注目すべきデータは、訪日客が多い国の公用語です。
みなさん、他国を「海外」とひとくくりに見ていませんか?
もしも「海外向け」と一括りにした場合、公用語はどの言語をイメージしましたか?主には英語だと思います。
以下は、訪日客が多い国をピックアップし、各国の公用語を一覧にしたものです。
英語が公用語の国は表を見るとわずか6カ国。さらに、シンガポールとアメリカは英語圏だけど同じ国ではないですよね。同じ対策ですべての国にアプローチできるわけがありません。
どれだけ英語が世界の公用語だとしても、伝わらない細かなニュアンスがあると理解して方針を決めていくと良いでしょう。
※訪日インバウンド動向については、こちらの記事にコンパクトにまとめています。まずは大まかに知りたいという方はご覧ください!
2.「各国向け」訪日インバウンド対策について
【2-1.訪日インバウンド向けにクリエイティブコンテンツを準備することが、集客への第一歩】
では、訪日インバウンドを集客するためには具体的にどうすればいいのでしょうか。先ほど触れたように、海外にいても日本の情報にはアクセスできるんです。
みなさんのことを知る機会となるオンライン上のコンテンツ。
それが「とりあえず」な英語で翻訳されているだけだったとしたら、まだまだ正確さを高められるでしょう。
また、「よくわからない」表現とか「どこをみたら欲しい情報が手に入るかわからない」設計でせっかく訪れてくれた人を遠ざけることにつながっているかもしれません。
ここでクエスチョン。「日本人のあなただからこそ知っている場所・商品・サービスの魅力、どうやって海外の方に伝えますか?」
私は今一度デザイン面や機能面を見直す必要があると提言します。クリエイティブコンテンツを各国向けに拡充しましょう。それは多言語翻訳だけでなく、各国の言語でストーリーや想いを届け、各国で伝わる表現に変換することです。言語だけでなく視覚的にもそのビジュアルは各国の人の心を打つものなのか、どのようなメッセージを届けることでどのような人々に購入や利用をしてほしいのか。戦略的に準備していくことが鍵となります。
では、どのようにしてクリエイティブコンテンツを強化するか。つづきます。
【2-2.「インバウンド準備室」を御社で発足させませんか?】
フェローズシンガポールが出した答えは、日本のクリエイターではなく、情報を届けたい国のクリエイターに手掛けてもらうことです。
2024年以降、継続して「訪日インバウンド」は経済のキーワードになっていくと思うので、「戦略的に」訪日インバウンド対策に取り組みませんか?情報を届けたい国のクリエイターがチームにいることで彼ら自身の国の視点で日本を捉え、新たな視点やアプローチを提供することが期待できます。具体的には「訪日インバウンド対策室」や「海外向けコンテンツ準備室」といったプロジェクトチームを発足させていくことを、フェローズシンガポールからご提案したいと思います。
【2-3.シンガポールは多国籍なクリエイターが集まる場所。弊社に依頼いただければターゲット国出身のクリエイターが見つかる】
フェローズシンガポールではすでに500名を超える多種なクリエイティブ関連の人材が集まっていて、多くはフリーランスや個人事業主、といったスモールチームです。
特にシンガポールにあつまるクリエイターは多国籍です。東南アジアに位置し、東アジアと欧米との間に位置する金融都市、IT先進国として名高い国です。そこにあるフェローズシンガポールを通じてターゲット国出身のクリエイターを見つけることができます。そして彼らをチームに加えることで上述したような解像度の高いクリエイティブでコンテンツを準備することが可能です。さらに詳しく、みなさまそれぞれの課題感や目的別にそって、「あなただけの現地クリエイター」をご提案いたします。
まとめ:インバウンドはターゲット国向けにクリエイティブコンテンツを強化していくことで集客を期待できる
まとめると、訪日インバウンド集客においては、ターゲット国別にクリエイティブコンテンツの強化が不可欠であると言えます。日本から見た“お客様“は世界各国の人々ですが、世界各国という言葉の中には、言葉も文化も宗教も考え方もすべて異なる国が含まれています。それを「海外向け」と一つにまとめてしまうことは、”お客様“目線で言えばどう映るでしょうか。日本のおもてなしの文化とはお客様一人ひとりに沿って提案できることが良さだと思います。一カ国、一カ国丁寧にどんなおもてなしが喜ばれるのかを研究し取り組むのはいかがでしょうか。
あなたの街、あなたの商品、あなたのサービスの魅力をインバウンドに向けて発信する準備を「出遅れる前に」今からしていきませんか。弊社はそのチーム構築のお手伝いを最初から最後まで寄り添っていきます。一緒に取り組みたい現地クリエイターはすでに待っています。
フェローズシンガポールが提案するこのアプローチは、訪日インバウンド対策としてより魅力的かつ効果的におこなう手段の一つと言えるでしょう。
国境を越えたクリエイティブな連携が、日本の観光業界に新しい風をもたらすことになりそうです。
フェローズシンガポールでは、東南アジアのクリエイターや専門性を持ったエキスパートをご紹介しています。ターゲット国の人材やそこでの経験を持つ人材をお探しの方は、こちらをご覧ください。
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例えば、このようなを受けることがあります。
具体的な相談内容が決まっていない場合は、願望、要望でも構いません。そこからどうしていくか一緒に考えていきましょう!