Path of the Abyss 感想
クリアまで
プレイタイム23時間程度
■総評
見た目はオールドタイプのダンジョンクローラー
その実態は高速リアルタイムバトルのハクスラという異色の作品。
アーリーアクセスながらも十分楽しめます 8/10くらい
バトルシステムはWizardryでも世界樹でもなくかなりユニークなんだけど、全体的な手触りは似たようなものなのでこの手のゲームが好きならオススメできます
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定価800円??? やっす 安すぎ なんで??
■スキルパネル
このゲームのユニークなシステム。
パーティーで共有する3x3のスキルパネルに、パーティー4人が覚えているスキルを任意にはめ込むことができる。いくつスキルを覚えていても、実際に戦闘に持ち込めるスキルはパネルにはめこんだ9つのスキルのみ。
もちろんあれもこれもとセットしていくとパネルが全然足りないし、そもそもキャラクターは2〜4秒に一度しか動けないので同じキャラのスキルを大量に並べるのも効率が悪い。必然的に「誰に何をさせるか」は強く厳選することになる。
例えば近接クラスを取得させたキャラだと「低コストの攻撃」「高コストの攻撃」「デバフ付きの攻撃」「防御スキル」……といろいろ覚えるわけだが、実際には「お前はアレコレせず一番強い攻撃だけ連打しててくれ!!小細工は後衛がやる!!」となったりする。
敵はキャラに対してではなく、このスキルパネルに対して攻撃を仕掛けてくる。前列パネルにスキルを多くセットしたキャラには近接攻撃が飛んでくる確率が上がり、必然的にタンクのような役割になる。打たれ弱いキャラのスキルを後列パネルにセットすれば、近接攻撃がほぼ飛んでこなくなる代わりに魔法で狙われやすくなる…といった具合。
また、能動的に発動させられないパッシブスキルや、周囲にセットされているスキルにシナジー効果を与えるものもあり、たった9つのスキルを選ぶだけなのにかなり悩まされる。これはもう完全にアイデアの勝利。
欲を言えば「雑魚処理用」「ボス用」の2つでいいからプリセットが欲しかった。ボス戦であれこれと試行錯誤するゲームなので、この両者を切り替えるのが若干面倒ではあった。
■キャラクリ・成長システム・装備
レベル毎にステータスポイントとスキルポイントを1ずつ得られる。
ステータスはSTR DEX CON INT WISから、スキルは8つのクラスに自由に振り分けられる。メインクラスやサブクラスの概念は無く、デュアルクラス、トリプルクラスのような振り方も可能。1ポイント毎に僅かな恩恵を得られるが、ステータスは5ポイントごとに特性を、クラスはほぼ2ポイント振るごとにスキルを得られる。
ステータス・スキルポイントは15000Nim支払えば振り直し可能。
かなりハイコストなので気軽にガチャガチャと切り替えることはできない。
■ダンジョン
見た目も中身も3Dダンジョンクローラー
ダンジョンはチュートリアルエリアの下水道を除けば3つ。
一方通行の扉やワープ、ダークゾーンや回転床、隠し扉にフレーバーイベント、ランダムにバフがかかる塔などなど一通りは揃っているものの、ダンジョンごとに特色が色濃く出ているわけでもないのでややあっさりとしている。じゃあダンジョンごとに厄介なギミックが山程あったら嬉しいのか?と言われれば"マジで何一つとして嬉しくない"ので、これで全然いいです
各ダンジョン内にはキーアイテムがいくつか隠されていて、全て集めないと最後に足止めされるのはちょっとめんどくさかった……というかどこのダンジョンのアイテムを取り忘れているのか覚えていなかったため、取り漏らしがどこにあるのかわからず難儀した。
探すのはやってもいいから、どこで取り漏らしているのかだけは教えてくれてもよかったかもね
■バトル
戦闘を開始すると時間が進みはじめ、各キャラ毎に定められたクールダウン(種族によって異なり、2~4秒)が経過すると指示した行動を取ってくれる。スキルリソースとなるモラルとマナは戦闘中に毎秒回復していくため、その回復量を超えるペースで使わない限りはスキルを温存することなく撃ち続けられる。
モラルとマナはパーティー全員で共有するため、モラルもしくはマナのどちらか一方だけを大量に消費する偏ったパーティーにすると苦労する。
スキルにはオート設定があるので、細かく指示する必要がない雑魚戦なんかはほぼ全自動。これはかなり快適。
逆にボス戦では敵の攻撃がかなり苛烈で、ぼーっとしていると何かが起こって一瞬で戦列が崩壊したりするので、頻繁に一時停止をかけて敵が今から何をしようとしているのか(敵の頭上に次に使ってくるスキル名が表示されていて、マウスカーソルを合わせると詳細が表示されるようになっている)、今なにをされたのかを確認する必要がある。
バトルログは戦闘終了後でも残るので、「なんか負けた」らとりあえず逃走して一体何がどうなって負けたのか確認した上で再戦できる。
リアルタイムバトルなので逃走はいつでも入力でき、コストを消費する"全力逃走"であればラスボスだろうが問答無用で確実に逃走できるため、ゲームオーバー画面は意図的に全滅するまで眺めていない限りなかなか拝めない。
■ネタバレ・プレイ記録・ラスボス戦
以下ネタバレ
・プレイ記録
策略専攻のタンク
戦闘専攻の近接DPS
魔術専攻の魔法DPS
狩人専攻の弓DPS
のオーソドックスパーティーで……と思ったんだけど、モラルを消費するキャラクターが3人いるとリソースが全く足りなかったので、狩人は早々に呪術振りに切り替えた。
敵が全員寝るが自分も寝てしまう「微睡」のスペルが基本成功率100%なので非常に強く、自分の睡眠耐性を100%まで上げてからこれを連打するだけで8割程度の雑魚は完封できた。睡眠時に敵のATBが0まで戻るのはかなり良くないと思ったのでそのうち修正されそう。
ヒーラーがいないことによる苦労は特になかったんだけど、ラスボスだけはどうにも倒し切る前にタンクが落ちてしまっていたので、アレコレと試行錯誤した結果、振り直しを使って呪術専攻のキャラを医療専攻に切り替えた。
結果、20秒毎にLv x 10ダメージ分のバリアを張る「医術防御」がメチャクチャ強くて完封勝ち。
「医術防御」が超強いの、十数年越しの世界樹Iのリスペクトといった感じでちょっと笑っちゃった
ラスボスは凍結耐性だけ穴があるので、魔術専攻キャラで吹雪を連打すれば行動の半分くらいをキャンセルさせられる。
すり抜けた半分を防護治療で挑発してタンクに集め、ガード突きと医術防御でダメージを0にし、予防の号令・防護の方陣で全状態異常から保護する……というプラン。
タンクのHPが削られないので爆殺陣(現在HP依存のブレスダメージ)が最後までダメージソースとして機能し続け、あっさり撃破。
とは言えラスボスはこちらのバフを消しまくってくるので、戦闘中はかなり頻繁に一時停止をかけ、バフが消えていないか、防護の方陣・予防の号令・医術防御のクールダウンは上がっているか(一部のスキルにはスキルそのものにクールダウンが設定されている)を常に確認する必要があり、かなりヒリついたバトルではあった。
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