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帳簿の世界史のメモ

※このノートは自ら読んだことをアクティブリコールするのが目的であるため、文章に整合性と正確性は低いものだ

ジェイコブソール

この辺の主な目的は複式、単式簿記はいかにして誕生し会計責任ということは、どれだけ重要なのかというのをローマ帝国、フィレンツェ、アメリカ、フランス帝国を通して語っていく本である

初めには、太陽王ルイ14世が簿記の記載を重要視しつつ、なぜ彼がその責任を放棄し、結局のところ最後は自らがフランスを滅ぼしたと死間際で言ったのかを見せている
これは主に中世の王様たちにとって階級の責任と言うのは、基本的には自分への失敗を見せつけるようなことが多くあり、最終的には神に対する責任をとれば良いと言う風な考えに至りみなつけなくなっていくことである
また、当時の会計責任を果たすということは自らの不正を市民にさらけ出すということでもあった。そのため、古代ローマのキケロはこっそりと会計簿を盗みだし当時の権力者の会計を不正を暴き出した結果、最終的に暗殺されることもあった
だがそれは同時に王や貴族たちにとって破綻を意味することでもあった
帳簿をつけない、隠すというのはダディーニの言うところの「神に運命を任せた」状態でありいつ国家や経済、自分の身が破綻をしてもおかしくないという状況を自ら組み上げていくようなものだ
例えばリーマンショックなどはその最たる例であり会計監査を怠った結果、アメリカに多大な経済的な損失を引き起こした

この本では中世キリスト世界における簿記への軽視が如何様にして作られたかもありありと示している。そもそもとして当時の敬虔なクリスチャンであればあるほど会計、ないしは「金に関する強欲」を痛く嫌っていた。当時、ペストなどの流行病の影響も手伝い多くの人々は地獄へ行くのを嫌い、会計のことを殊更退けた
とりわけ王侯貴族にとっては会計をつけることは自分自身に赤点をつけるようなもので余計に嫌っていた
そしてこうした思想的偏見はフィレンツェでも起き結果としてその偏見がイタリア戦争というこれを起こしたのが新プラトン主義というのがルネサンス期の皮肉というほかないが

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