恋でもないのにチクッと胸が痛くなる話 その7 ~チクッと~
退院の次の日:リハビリ初日(12月18日)
12月17日(土曜日)に、肺癌切除の手術入院から退院し、シャワーで髪を洗うこともでき、さっぱりすることができました。
また周りのイビキを気にすることなく、静かに睡眠をとることもできました。
相変わらず3時間寝ては起きの繰り返しですが、久しぶりに寝れた感覚をもちました。
昨夜のうちに、実家と現職場には、退院のご挨拶メールを送ることもできました。
とはいえ、実際にこうして退院できても、なかなか難しいこともありますね。
一応、現状では以下のような感じです。
① 術後は微熱が続きましたが、18日早朝は36.8度で、なんとなく頭もすっきりしてきました。
② 小さな咳をするだけでも、気管支部分が痛くなる。
くしゃみをすると、右胸全体に強い痛みが走ります。
③ 姿勢を良くしようと胸をはるだけで、恋でもないのにチクッと胸が痛みます。(肋骨付近の肋間神経が過剰に反応するようで、既知の症状らしいです。チクッと針を刺された感じがします。)
④ 声が森進一のようなかすれ声になっています。
なんとなく気道に痰などがまだ詰まっている感じ…
⑤ 右手でやや重たいものを持っただけで、右胸が痛くなります。
右手で電車のつり革はまだ怖くて握れないレベルです。
⑥ 少し歩くと息切れします。
血中酸素濃度が92まで落ちます。
(リハビリの先生曰く落ちても96がベストらしいです。)
退院してからも藤が丘駅のホームで一休み、
鷺沼駅で一休みを繰り返して帰宅できました。
⑦ 今のところ薬で痛みの症状をおさえています。
20日分の毎食後の薬が処方されました。
これがないと怖くて(痛くて)動けないです…
⑧ 入院中は背もたれが可変できるベッドだったので、横になることも楽でしたし、ベッドの手すりを左手で持つと、起き上がることも楽でしたが、自宅では横になるのも一苦労でした。
寝返りはまだ痛くてできない状態です。でも左肺側を下にして身体を左側に向いて寝る派なので、睡眠は十分とれました。
さて、これから25日まで自宅療養して26日に職場復帰予定です。
自宅療養と言っても、とにかく歩いても血中酸素濃度が96以上になるように、まずは午前中はマンションの階段を1往復(6階建てだけど、坂の途中に建っていて、マンションの玄関が2階にあるので実質5階のようなものです)、午後も階段1往復から始めてみようと思ってます。
リハビリ2日目(12月19日)
今日気づいたのは、切除した右肺上葉の背中側が痛いのが続くのですが、炬燵の下に敷いている電子カーペットに仰向けに寝て、患部を温かくすると症状が和むことがわかりました。
明日は、シャツにカイロを貼ってみようかと思ってます。
その他、右手の可動範囲は随分元に戻ってきました。
ただ力を入れると肺に響くというか気管支のところがチクチクした痛さを感じます。
同様に先ほど燃えるゴミを出しに行ったのですが、ごみ置き場の重いドアを、右をかばって左手で開け閉めする際も力を入れた途端にチクチクしましたので、強い力や重たいものを持とうとすることは、左右どちらでもまだ厳しいと感じました。
昨日よりは十分寝れている分、今日は回復も良くなっている気がします。
ただやはり階段の上り下りでは息が弾んでハーハーゼーゼー状態になります。
でも、25日までリハビリが上手くいけば26日に職場復帰可能だと自信をもちました。
リハビリ3日目(12月20日)
病院より自宅の方が冷静になれている分、色々と気づくこともできるようになりました。
今日最初の気づきは、小さな咳ばらいをするときに、胸の気管支の上あたりを手で押さえながらすると、チクッとした痛さが緩和されることに気づきました。
これで痰が出やすくなったように感じます。
多分、咳をすると胸の上下動(肋骨の動き)でチクリとなるのだと理解。
これで少し勇気をもって咳払いできる分、まだ多いと思う痰をきることができるようになりました。
同時に声が森進一風から少し緩和してきたようにも感じます。
熱は朝起きて直ぐは37.2度ありましたが、その後下がって、36.5度の平熱になりました。
まだ微熱の兆候があるのかも知れません…
今日は、ワールドカップサッカーの決勝を夜中テレビ観戦していたこともあって、10時頃まで布団の中にいましたので、午後に2回ほど、マンションの階段の上がり降りを各々1往復したいと思います。
血中酸素濃度が改善すると良いのですが…
大きな通りからは1本離れているので、排ガスを直接吸うことはないので、今のところはマンション内でリハビリです。
週後半までに、駅前のスーパーまで約1キロ程度歩いて行けるか挑戦できればと…
ちょっと冒険
手術をした病院から、紹介元の人間ドック側への書類を預かっていたので、昨日人間ドックのホームページの問い合わせ欄にその旨記入。
今日電話でお話し、まだまだコロナ禍なので、結局郵送することになりました。
早期発見をしていただいた感謝の文書も作成し、同封しました。
また、今回の癌関係で、本当は11月に歯科の定期検診の予定でしたが、スルーしていたので、歯科の先生宛に、癌関係で余裕ができるまで、歯科の検診を休止させていただきたい旨の文書も作成しました。
そのためタクシーを利用して、夕方に宮前郵便局にて送付。
帰りにリハビリも兼ねて、郵便局から鷺沼駅前のスーパーまでの緩やかな上り坂に挑戦。
大した坂でも無く、距離もそんなに無いけれど、それでも結構きつかったです。
しばし駅前スーパーの2階のドラックストアで、商品を選んでいるふりをしつつ、ハーハーゼーゼー感を鎮めていました。
とりあえず、ドラックストアで、以下のものを購入…
・大きなバンドエイド
お風呂に入った後に、不用意に傷口を刺激しないようにガードするため
・ホカロン
背中側の傷口が痛いので、その緩和のため
・アイスノン
これまで持っていなかったので、万が一の熱になった場合の対応用
ついでに1階のスーパーで、サラダや肉、納豆などを購入。
あまり重くなると、そもそも左手だけでは持てなくなるので、少量を購入。
流石に駅から自宅までは、まだ歩くのが無理そうなので、タクシーを利用。
それでも左手で荷物を持っていると、タクシーに乗り込みづらいですね… 病気にならないとわからないことも沢山経験しているような…
病気になって、初めて今までやれていたことも難しくなるという局面に遭遇しています。
これも立派な社会勉強。
良くなったら今度は自分が積極的にこれら手間取っている人の手足になってあげよう♫
リハビリ4日目(12月21日)
今日は、ベランダでの布団干しに挑戦…
毛布やシーツは大丈夫なのですが、敷布団は少々手間取りました。
普段と違うコツが必要ですね…
今日は気持ち良く眠れそうです。
リハビリの効果
リハビリの効果が少しずつ出てきています。
今日は、髪をセットできるくらいに右手をあげれるまでになりました。
貼るカイロは、右背中に大、右脇腹に小を利用していますが、暖かくすると痛さが緩和するので、買って正解でした。
双方30個入なので、使い切る頃には、治っているのかも…
不思議
退院後のリハビリを兼ねて、日常生活に困らないように色々チャレンジしてますが、もしかしたら日頃使ってないところを使って代用しているのかもしれません。
今日は左手首中央に青タンができてました。
どうやったら左手首中央に青タンができるのか、自分でもわからない…
きっと、知らず識らずに何かの行動の際に力が入っているのかも…
そして、何と青タンという言葉が全国区ではなかったことも判明?
リハビリ5日目(12月22日)
今日は、いつものマンションの階段を使った上り下りのリハビリを続けつつ、午後に雨が上がって青空が見え始めたので、洗濯しました。
普通の洗濯物は、特に右腕を意識せずに作業できるようになりました。
ちょっとグロテスクですけど、傷の現状は今こんな感じです。
背中に一つ、脇の下に上下で二つ、その横にx字にテープが貼ってあるところがドレイン用の一つ。丸いのがx字の下に左右ありますが、これは水ぶくれのところ…
まだまだ痛々しいですね…
でも命が救われたので、その方が大切♪
さて、リハビリは職場復帰予定の26日月曜日の前日まで、しっかりと行います。
明日は冷蔵庫の食料も保存食も尽きてきたので、いよいよ駅前スーパーまで歩いて息切れしないか挑戦します。
荷物も、基本的に重たいものは持てないので、せいぜい軽いものでレジ袋2つが限度かと…
当然ながらスーパーの帰りはタクシー利用しますが、とりあえずそこまでできれば合格点かと…
問題は、26日に通勤電車に耐えられるか…
田園都市線は時間帯によっては各停でも混んでいるので、それこそ朝早くにするか迷うところ…
ビジネスバッグを持ってのつり革は厳しそうなので、ビジネスバッグを床に置きつつ左手でつり革かな~♪
なかなか悩ましい問題だけど、自分で考えて最適解を求めよう…
とりあえず命の寿命が少しだけ長くなっただけでも、わたしにとっての意思決定は間違っていないはず…
その決定でさえも、多くの人の専門性の上で助けられてきたわけなので、今度はわたしの専門性で世の中の何かを良くしていこう。
それでもまだまだ癌との戦いは続くのかも…