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マイノリティー in マイノリティー / 弐
どうもこんにちわ。メイプル楓でございます。
「問題だ!問題だ!」って叫んでるヤツが一番の問題と思ってたら、それを傍観してる自分はもっと問題と思うようになった。
連載になっているから、是非、始めから読んで堪能して欲しい。
前回の記事
マイノリティー in マイノリティー/壱
あれから3年経ったある日、どこかで出会ったどこかの人は、金さんと同じ中学校出身の人だった。当時の私は17歳だ。
そのどこかで出会ったどこかの人が、私の事を知っていた。理由は金さんと私との出会いを学級新聞で見たといった内容だった。
その学級新聞では、金さんが個人で抱えている事柄について、私が全く気にせずに受け入れた事がすごく嬉しかったと書いてあったようだ。
しかしその話しを聞かされても、私には分からなかった。3年経っても分からなかった。彼女の事情など初対面から知る由もなく、彼女の名前を聞いただけでどうこうなる事など何も無かった。
むしろ隣にいた男の子に制止させられた方が印象強く残っていた。
それから2年過ぎたある日のこと、当時の私は19歳。同じ会社に勤めている「決めつけ癖のある」社員から、ワケの分からない事を言われた。
「おまえ、アイツに◯◯って言ったらしいな」
っと言われた。私は何を言われているのか全く分からなかった。
さらに別の日、「年金は払う必要がない」と事ある毎に言っているクソデブ社員から、ワケの分からない事を言われた。
「おまえ、アイツに◯◯って言ったらしいな」
っと言われた。私は何を言われているのか全く分からなかった。
さらにさらに別の日、「シンナーまではOK」と事ある毎に言っているシンナー社員から、ワケの分からない事を言われた。
「おまえ、アイツに◯◯って言ったらしいな」
っと言われた。私は何を言われているのか全く分からなかった。
さらにさらにさらに別の日、「ドラッグして単車のってセックスしたら最高」と事ある毎に言っているデコハゲ外国人社員から、ワケの分からない事を言われた。
「おまえ、アイツに◯◯って言ったらしいな」
っと言われた。コイツは分かっているのか?私は何を言われているのか全く分からなかった。
さらにさらにさらにさらに別の日、「行き場を無くした前職リストラおっさん」からワケの分からない事を言われた。
「おまえ、アイツに◯◯って言ったらしいな」
っと言われた。もちろん私には全く分からない。だから聞いた。分からないから聞いた。
「◯◯って何?」
するとおっさんは、
「イヤイヤイヤ…」
っと言っただけで説明をしなかった。私には何が何だか分からない。しかし私以外の所で何かが起こっているのは、何となく分かった。
ちなみに、行き場を無くした前職リストラおっさんは、会社で孤立しないように必死に無理して多数派と権威にすがっていた。「大人」と言うにはあまりにも聞こえが良い。とても異様だったのを覚えている。
会社では気を許して話すような友達や同僚など一人もいないが、仕事は普通に真面目にしていた。先輩や上司とはそこそこ普通にできた。むしろ可愛がってもらっていた。
だから会社では私とその他との間にはギャップがあった。ちなみに私はその他の事を「外角低めに集う下々はボール球」と呼んでいた。際どいコースでもボールはボールだ。
それから数日たったある日に、当時勤めていた会社が行っている毎月恒例の食事会を近くの居酒屋で行われた。
そこで事件は起こった。
ではまた!次号で!
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