新教材「ボールパス跳び」
1.新教材「ボールパス跳び」
平成29年告示『学習指導要領解説体育編』高学年の体つくり運動には,次のような記載がある。
・ (略)なわとびをしながらボールを操作したりすること。
中学校担当の私からすると、この明記には驚く。こんなことが可能なのだろうか・・・でも、めちゃくちゃ面白そう・・・。
縄跳びをしながらボール操作をする動きは,今回の指導要領解説に初めて登場した新しい内容である。
長縄とボール操作の組み合わせの中で,今回取り上げたのは,「ボールパス跳び」である。
長縄跳びをしながら,縄の外にいる相手とボールをパスし合う。
ボールを投げたり受けたりする動きは簡単である。
しかし,長縄を跳びながら行うとなると,途端に難しくなる。
長縄跳びとボールを操作することの2つを同時に行わなくてはならないからである。
2.授業の実際
練習をしながら,どんなコツがあるか見つけましょう」と指示し,練習を始めさせた。
練習後,
発問 . 1
どんなコツが見つかりましたか。
と拡散的な発問をした。
次の二つの意見が出された。
・ 一定のリズムで縄を回す(跳ぶ)
・ タイミングよくボールを投げる
ここで,ボールを投げるタイミングについて具体的に発問した。
発問 . 2
発問 どのタイミングでボールを投げればいいですか。
A 1・2・ハイ・♩
B 1・2・3・ハイ
タイミングがうまくいかないと,ボールと縄がぶつかってしまう。
子供たちの解はAとBに分かれた。Aを選択したグループはBではうまくいかないと言い,Bを選択したグループはAではうまくいかないと主張する。
そこで,両グループの動きを注意深く観察させた。
縄がどこに来たときに,ボール投げていますか。
と聞くと,「下に来たとき」という答えが出された。
この運動のテクニカルポイントは,縄が下に来たときにボールを投げることなのである。
説明 . 1
縄の回し方と外にいる人の位置で,タイミングが変わります。
縄が下に来たときにボールを投げるというポイントは一緒です。
と説明した。
縄の回し方と縄の外に立つ人との位置関係によって,タイミングが違ってくるのである。
縄の外に立つ人から見て,むかえ縄で縄が回っている場合は,「1・2・3・ハイ」のタイミングになるが,かぶり縄で回っている場合は,「1・2・ハイ」になる。
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