知的sterone

保健体育/幼児体育/体育授業/研究体育 主に、中学校の保健体育について研究・発信しています。

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最近の記事

私が考える「体育とスポーツの違い」

I. はじめに近年、スポーツや体育の重要性が注目されています。健康やスポーツを通じた社会貢献など、多くのメリットがあるためです。しかし、スポーツと体育という言葉は似ているようでありながら、実は異なる意味を持っています。本論文では、スポーツと体育の違いについて、その意味や特徴を明らかにし、両者の相互関係や重要性についても考察します。 また、「体育」という抽象的な概念を覆えすことは目的としていないため、あやふやなところもあるかもしれませんm(_ _)m II. スポーツとは何か

    • 中学校体育授業において運動をする意義

       中学校体育は、学生たちが健康的な生活習慣を身につけるために非常に重要な役割を果たしています。運動不足や肥満など、健康問題が社会問題となっている今日、中学校体育は健康増進のための貴重な機会となっています。  中学校体育において最も重要なことは、学生たちがスポーツや運動に対して興味や関心を持つことです。このため、私たち教師は、授業内容やプログラムを工夫し、学生たちが楽しみながら体力を養うことができるようにする必要があります。  また、中学校体育は、学生たちが協調性やチームワ

      • GIGAスクール(ICT活用)における3観点の活用術

        知識・技能」の評価における活用「知識・技能」の評価への活用については、「知識」と「技能」の2点について、整理することとしたい。 「知識」  知識の評価においては、児童生徒に指導した知識の定着の状況を、確認テストの形式で児童生徒から回答を得ることができる。テスト作成アプリやGoogleforms等を活用し、習得を目指す知識に関する質問事項を作成して、その都度提示する。授業の際に児童生徒が回答を入力(または選択)し、教師が集計すれば、学習の進行に即した知識の獲得の程度を確認す

        • GIGAスクール構想環境における体育・保健体育の授業

          タブレットの長所を生かし、短所を取り除く GIGAスクール構想下での体育・保健体育の指導におけるICT機器の活用上の留意点等について整理する。指導と評価の一体化の視点から、体育・保健体育の授業におけるICT機器の効果的な活用について再整理したい。GIGAスクール構想により、児童生徒への1人1台端末(以下、「タブレット」と表記する)が配備され、各学校においては、さまざまな学習場面での利活用が模索されている。タブレットを単に「使えばよい」のではなく、「効果的に用いる(=活用する

          ”体育”で授業参観をしよう!成功させるポイント

          1.体育で授業参観体育の授業は子どもに人気がある。人気教科1位である場合が多いだろう。 ところが,授業参観で体育の授業をしている先生は決して多くない。 なぜなのであろうか。 それはクラスの実態が丸見えになってしまうからではないだろうか。 「体育授業を見れば,日頃のクラスの様子がよく分かる」といわれる。 子ども同士の人間関係やマナー,教師と子どもの関係,まとまりのあるクラスであるかなど,クラスのありようがもろにさらけ出される。 体育の授業では,体育館や校庭といった開放的な空間の

          ”体育”で授業参観をしよう!成功させるポイント

          新教材「ボールパス跳び」

          1.新教材「ボールパス跳び」平成29年告示『学習指導要領解説体育編』高学年の体つくり運動には,次のような記載がある。 ・ (略)なわとびをしながらボールを操作したりすること。 中学校担当の私からすると、この明記には驚く。こんなことが可能なのだろうか・・・でも、めちゃくちゃ面白そう・・・。 縄跳びをしながらボール操作をする動きは,今回の指導要領解説に初めて登場した新しい内容である。 長縄とボール操作の組み合わせの中で,今回取り上げたのは,「ボールパス跳び」である。 長縄跳び

          新教材「ボールパス跳び」

          テンポのよい授業づくりの工夫

          (1) 言葉を削る 教師の言葉は多い。自分の授業を録音・録画して見たことがないと、そのことは自覚できない。  「言葉を10分の1に削れ」。念のため言うが「10分の1を削れ」ではない。  指示や説明の言葉をできるだけ短くするように心がける。そのためには、発問・指示を明文化し、削りに削って、そのシナリオで模擬授業をしてみる経験が必要不可欠。 説明しない方が子どもにとっては分かりやすい。  説明があればあるほど、長ければ長いほどついて来られない子が増える。  説明なしでも授業は成

          テンポのよい授業づくりの工夫

          体育教師が身につけておくべき「体育指導の10か条」

          教師が「体育のマネージメント」を身につけることで、知的で楽しい、子どもに力をつける体育指導を行うことができます。■マネージメント・・学習がより効果的に展開されるための教師の経営手法 1 体育の学習は着替えから   着替えのポイントは3つある (1)着替えの3原則    ①素早くできる(3分以内)    ②丁寧に服をたためる    ③きちんと机にのせる(隣同士で見合う) ※4月最初の体育の授業で指導する 2 子どもが集中する導入の在り方 (1)遊びから入る  → 授業に

          体育教師が身につけておくべき「体育指導の10か条」

          体ほぐしの運動

          子どもたちが笑顔で体育の授業に参加し、笑顔で運動することが大切である。かつて、体力向上のため、体力テストの数値を上げることが大切だとして、運動量を無理やり増やし、強制的に運動させる時間をつくることが、業間体育として全国で流行した時期があった。できるようにさせることが体育だという主張が盛り上がり、「逆上がりはできるようになったが、もう二度と逆上がりをしたくないと泣く子どもたち」を生み出したこともあった。生涯体育・スポーツにつながらなかったこの過去を反省し、体育の価値観を変える領

          体ほぐしの運動

          「やらされる体育」か「やりたい体育」か

          先日、子ども連れのお母さん方が来校し、私は校内を案内した。二歳児と三歳児、合わせて三人の幼児らは体育館に入るなり、入り口からステージまでを行ったり来たり猛ダッシュ。 ゲラゲラ笑いながら夢中で走り、その表情たるや実に楽しそうであった。 幼稚園や保育所に入る前の子どもにとって、思い切り走り回れる場所は新鮮だったのであろう。 子どもは走ることが好きなのに、年を重ねるごとにおっくうになり、やがて運動することから遠ざかる。 中学生を相手に、こんなやりとりを思い出す。 『今日は走るよ。

          「やらされる体育」か「やりたい体育」か

          「運動会の在り方」の変容時期か?

          「運動会を午前日程で実施する学校が増加」との新聞報道を目にした。教科時数の確保、家庭への配慮等が主な理由という。教育を取り巻く環境が変化する中、学びの場としての運動会について考えてみた。 学校の大きな行事の一つであり、地域との関連も深い運動会。かつては選抜リレーや鼓笛隊等、種目数も多く、編成に時間もエネルギーも要したが、子供たちは大きく成長し、その躍動する姿は見る者の大きな感動を呼んだ。 しかし、時代の変化とともにその様相を変え、規模の縮小や事故のリスクといった負の側面が強

          「運動会の在り方」の変容時期か?

          「体ほぐしの運動」が笑顔の体育授業を生み出す可能性

          まず本稿を書き上げる前提として、子どもたちが笑顔で体育の授業に参加し、笑顔で運動することが大切であることを共通理解しておきたい。 かつて、体力向上のため、体力テストの数値を上げることが大切だとして、運動量を無理やり増やし、強制的に運動させる時間をつくることが、業間体育として全国で流行した時期があった。 できるようにさせることが体育だという主張が盛り上がり、「逆上がりはできるようになったが、もう二度と逆上がりをしたくないと泣く子どもたち」を生み出したこともあった。 生涯体

          「体ほぐしの運動」が笑顔の体育授業を生み出す可能性

          保育が注目された発端と変化

          保育(チャイルドケア)とは何か? 保育(チャイルドケア)は、家庭の子育てを助けるためになされてきました。ここでは、「母親が育児にたずさわれない時間に、乳幼児の定期的なケアを行う」ことを指したいと思います。 保育は、実際には親によって選択されるのですが、家族が生活している社会の価値観や家族の価値観、保育の担い手である人的資源が反映されているものです。 そうした中、保育環境がどのようなものであるか、ということが重要になります。 保育環境は一様に思われることもあるのですが、実に

          保育が注目された発端と変化

          仲間との豊かな関わり合いがもたらす体育授業

          はじめに現行学習指導要領小学校体育科の学年目標を見てみると,他の教科には見られない「態度」に関する表現がある。「仲よく(低)」, 「協力・公正(中・高)」である。さらに高学年においては各領域の「態度」の指導において「助け合って」という具体的な内容が明記されている。つまり体育は教科ではあるが、道徳の「人間尊重の精神」,特別活動の「よりよい人間関係を築く」などの目標と同じように児童の内面性の充実も求められているということである。 学校体育で育成すべき能力昨年,ある教育研究所が小

          仲間との豊かな関わり合いがもたらす体育授業

          確かな技能・体力を身につける授業づくり

          確かな技能・体力を身に付ける授業づくりのためには、体を思い切り動かすおもしろさや心地よさといった「運動の楽しさ」や,仲間と協力し活動する中で技能の上達や体力の向上を感じる「運動の喜び」を実感できることが大切である。魅力ある教材,追究意欲を生み出す課題や運動技能・知識習得場面の設定など,児童生徒が主体的に取り組む学習となるよう、以下二つの視点を授業づくりに取り入れたい。 1. 夢中になって運動に取り組み、技能が高まる教材化の工夫教材づくりでは、「どんな力を育てたいのか、そのた

          確かな技能・体力を身につける授業づくり

          「考えることの楽しさ」を実感させる体育授業づくり

          はじめに  思えば、自分スタイルの授業、個性的な授業を創り上げることこそが指導力の証であるように思い込んでいた頃があった。  そこには学習者としての子どもの「こころ」をくみ取った授業ではなく、自分の「こころ」を満足させる独りよがりの授業だったと今深く反省している。運動させ、話し合わせ、書かせていた指示型授業であり、楽しかったか?わかったか?技能の上達は確認できたかろの答えを求める押しつけの授業だった。  子どもが「楽しい」と感じ、次への期待感をもって参加してくる「こころ」をは

          「考えることの楽しさ」を実感させる体育授業づくり