川本三郎(1944.7.15- )『物語の向こうに時代が見える』春秋社 2016年10月刊 224ページ 丸谷才一(1925.8.27-2012.10.13) 池澤夏樹(1945.7.7- ) 村上春樹(1949.1.12- )
川本三郎(1944.7.15- )
『物語の向こうに時代が見える』
春秋社 2016年10月刊
224ページ
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-44420-7/
https://www.amazon.co.jp/dp/4393444205
「戦争、戦後の混乱期、高度成長期、そして格差社会の現代。
激流の時代を賢明に生きる人々を描いた文学は、私たちに
何を語りかけてくるのか。戦後日本とほぼ同じ年齢の著者が、
人間のしなやかな強さと優しさを見据えた「時代論」」
「戦後の混乱期、全共闘時代を肌身で知る著者による時代論。
丸谷才一、吉村昭、角田光代、桜木紫乃らの作品から
今に繋がる糸を辿る。」
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784393444207
目次
1 戦争の記憶
徴兵忌避者のオデッセイ―丸谷才一『笹まくら』
敗者としての戦犯を描く―吉村昭『遠い日の戦争』『プリズンの満月』
生き残った者の巡礼の旅―乙川優三郎『脊梁山脈』 ほか
2 「街」と「町」に射す光と影
いま、松本清張作品の魅力―『張込み』『砂の器』ほか
どん底の超リアリズム―車谷長吉『赤目四十八瀧心中未遂』
3 家族の肖像
馬と共に生きた一家の物語―河崎秋子『颶風の王』
ラーメン屋がラーメンを作るといふことの平安―青山七恵『あかりの湖畔』
木村紅美『春待ち海岸カルナヴァル』
世捨人の小さな冒険―島田雅彦『ニッチを探して』
ほか
原武史 奥行きのある戦後史 朝⽇新聞2017年1月8日
https://book.asahi.com/article/11586215
福岡市総合図書館蔵書
2016年11月24日拾い読み
まえがきと、あとがきと、初出一覧と、
「徴兵忌避者のオデッセイ
丸谷才一『笹まくら』」
新潮文庫 2001年7月刊 解説
p.15-23
だけ読みました。
先月[2016年10月]拾い読みした、
川本三郎(1944.7.15- )
『そして、人生はつづく』
平凡社 2013.1
https://note.com/fe1955/n/n76c7998ef32d
https://www.amazon.co.jp/dp/458283597X
に収録されていた追悼文
「丸谷才一 徹底した雅びの人」
『東京人』2012年12月号
に、
「『笹まくら』が新潮文庫に入ったとき、
解説を書かせていただくことになった。」
とあり、
読んでみたいなぁと思っていたところなのでした。
「村上春樹[1949.1.12- ]
[『若い読者のための短編小説案内』文藝春秋 1997.10]
だけではなく、
池澤夏樹[1945.7.7- ]もまた
丸谷才一[1925.8.27-2012.10.13]について
秀(すぐ)れた文章を書いている。
その
「内なる批評家とのたたかい」
『群像日本の作家 25 丸谷才一』小学館 1997年
のなかで
『笹まくら』の成功の一因は、逃亡者である杉浦健次が、
逃亡中、どういう生活をしていたか、何をしていたか、
細部にわたって書きこまれていることだと指摘している。
「丸谷才一は『笹まくら』の杉浦健次に
ラジオ修理と砂絵屋という具体的な職業を与えることで、
彼を単なる反戦の英雄から現実味のある若者に変えた」」
p.18
「わたしは傲慢なたちで、四十歳のころ長篇小説
『笹まくら』を書いたときなど、
絶大な反響を呼ぶにちがひないと思つてゐました。
しかし別にどうつてことはなかつた。
内心、すいぶんがつかりしたのでありますが、
それから三十年ほど経つてから、
池澤夏樹さんと村上春樹さんが別々の場所で
この作品に言及して、あれで現代日本でも
西洋ふうの長編小説を書くことが可能だと思つた、
と書いてゐました。嬉しかつた。」
丸谷才一
『別れの挨拶』
集英社 2013.10
p.326
http://www.amazon.co.jp/dp/4087715272
https://www.amazon.co.jp/dp/4087455602
読書メーター
川本三郎の本棚
登録冊数17冊
刊行年月順
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091324
https://note.com/fe1955/n/n1b26a8937104
https://note.com/fe1955/n/n1f77feb182d7
https://note.com/fe1955/n/n76c7998ef32d
https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/663121043762538
読書メーター
丸谷才一の本棚
登録冊数183冊
刊行年月順
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091201
高校生の頃(1970-72)に読んだ
福永武彦・中村真一郎・丸谷才一
『深夜の散歩 ミステリの愉しみ』
早川書房 1963.8
https://note.com/fe1955/n/n26e000989c48
https://note.com/fe1955/n/nf236daad7399
以来五十年以上読み続けてきました。
丸谷才一本所蔵一覧
60冊 単行本刊行年月順
2020年10月13日作成
https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/4541208092620461
その後、
アマゾン中古を40冊購入して、
現在は101冊。
"発表年月日順・丸谷才一作品目録.xls"
エクセルファイル(約三千行)
単行本・文庫本90数冊分の
目次・初出・書評対象書を、
発表年月日順に並べ変えて
編成、作成中。
完全編年体・丸谷才一全集
(の目次・内容一覧)
1925年8月27日誕生
2012年10月13日逝去
「ゆがんだ太陽」
『秩序』第1号(1952年1月発行)
~
「わが青春の一ページ
桐朋学園音楽科60周年記念
コンサート・祝賀会での挨拶
2012年10月8日」
『別れの挨拶』集英社 2013年10月刊
を夢想(妄想)してます。
https://note.com/fe1955/n/nf2e83d450460