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細野晴臣(1947.7.9- )・中沢新一(1950.5.28- )「精神の音楽を追い求めて」『新潮』2024年9月号  『鉄道員』1956  須賀敦子(1929.1.19-1998.3.20)

『新潮』2024年9月号
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D9YYNX1X
https://www.shinchosha.co.jp/shincho/backnumber/20240807/

細野晴臣(1947.7.9- )
中沢新一(1950.5.28- )
「精神の音楽を追い求めて」
p.169-80
note覚書作成

https://www.youtube.com/watch?v=yGI0QZ4Gk34

「八代亜紀の「舟歌」
[阿久悠(作詞)浜圭介(作曲) 1979.5]だって、
イタリアのピエトロ・ジェルミ監督の作品
[『刑事』1959]の中で歌われていた
「死ぬほど愛して」に影響されている。
「アモーレ、アモーレ、アモレ、アモレミオ」ていう。
その曲を作ったカルロ・ルスティケッリは、
イタリア映画『鉄道員』[1956]の音楽もやってる。

心に迫ってくるものがあって、そういう感性が、
日本の戦後の芸能界にも影響しているんじゃないかな。」
p.179

https://ja.wikipedia.org/wiki/舟唄

https://www.youtube.com/watch?v=g1lTR9INOPs&t=31s

https://ja.wikipedia.org/wiki/刑事_(1959年の映画)

https://www.allcinema.net/cinema/6795

https://ja.wikipedia.org/wiki/鉄道員_(1956年の映画)

https://www.allcinema.net/cinema/15289

津野海太郎
貧乏映画からさす光 その2
https://kangaeruhito.jp/article/5326
「かくも困難な時代にひとりのカトリック教徒として
私はどう生きていけばいいのか――。
 そのことをたしかめたいと、
1953年に、
須賀敦子[1929.1.19-1998.3.20]は
政府援助留学生として、
カトリック左派運動やエマウス運動の本拠地である
パリにむかった。
しかし、とうとう納得できる解答を得られないままに、
1960年、いくつかの偶然の出会いもあって
ミラノ・コルシア書店の活動に加わり、
その中心にいたペッピーノと結婚する。
この間の遍歴については
『ミラノ 霧の風景』や
『コルシア書店の仲間たち』
などの著作にくわしいので、とくには触れない。
ここでの私の関心は、神戸の、
きわだって知的で裕福な家庭にそだった若い女性が、
鉄道員の息子ペッピーノとの結婚によって、
生まれてはじめて貧困の現実をじぶんで生きることになった。
その落差によって須賀がうけた衝撃の深さにある。
それを知る手がかりとして、もういちど戦後イタリアの
ネオ・レアリズモ映画に頼ることにしたい。
 戦争が終わって10年がたち、
マーシャル・プランの時代も終わって、
庶民の暮らしはいくぶんか楽になっていた。
そんな時期、つまりネオ・レアリズモ運動の末期に
つくられた映画に、
ピエトロ・ジェルミ監督の『鉄道員』がある。
『ミラノ 霧の風景』中の「鉄道員の家」によると、
1956年製作のこの映画を、須賀はペッピーノが67年に死んで
20年ほどのち、東京ではじめて見たらしい。
〔夫が死んでまもないころに〕もしこの映画を見ていたら、
おそらく私は自分が溶けてしまうほどの、
もういちど立ち上がれないほどの衝撃を受けただろう。
ごくはじめのところで、主人公〔ジェルミ監督がみずから演じる
ローマ・ミラノをむすぶ急行列車の機関手〕が
夜中によっぱらって家に戻ってくる場面がある。
ドアに鍵をさしこんで家に入っていくと、
家族はみんな出かけていて、あたりは真っ暗だ。
その瞬間、あ、スイッチは左側にある、
と私のなかのだれかが言って、私を完全に打ちのめした。
どの鉄道官舎も間取りが似ていて、
映画に出ているアパートメントは、それほど、
あのミラノ・ローマ本線の線路沿いの
夫の実家そっくりだったのである。」

津野海太郎『最後の読書』新潮社 2018.11
https://www.amazon.co.jp/dp/4103185333

https://note.com/fe1955/n/n6a2af470d5f8

https://note.com/fe1955/n/n818f98daca0d

読書メーター
映画の本棚
登録冊数185冊
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091199

https://note.com/fe1955/n/n08b8c0d4b8fd

https://note.com/fe1955/n/n8dde00c960d9

https://note.com/fe1955/n/n3fb56af879c7

https://note.com/fe1955/n/n88bf8d485333

https://note.com/fe1955/n/ne22ac363ec78

https://note.com/fe1955/n/n6cc0a819ea9a

https://note.com/fe1955/n/n24191b2da921

https://note.com/fe1955/n/n19f177b4b2ad

https://note.com/fe1955/n/n7f7a01861383

https://note.com/fe1955/n/nc4dbaafc05b1





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