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【ドイツ事情】クリスマスの過ごし方 #203
※ 音声はコチラ↓ stand.fm で平日の毎朝7時に配信しています。
Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。
毎週水曜日はドイツ事情について、私の体験も踏まえてお話しています。
先週は「サッカーワールドカップ」に関するドイツの報道を取り上げながらお話しました。
今日は、ドイツでのクリスマスの過ごし方についてお話します。
クリスマスイブの4週間前から Advent が始まります。
Advent はイエス・キリストの降誕を待ち望む期間のことです。日本語では待降節(たいこうせつ)とか降臨節(こうりんせつ)と呼ばれますね。
この4週間でクリスマスの準備をしていくのですが、大事なのは Adventskranz です。
Adventskranz はモミなど常緑樹の小枝を丸くまとめてリースにし、その上に4本のろうそくを立てたものです。テーブルの上に置いたり、天井から吊るしたりします。
イブからさかのぼって4回前の日曜日が来ると1本目のロウソクに火を灯します。そして日曜日が来るたびに1本ずつ火を灯すロウソクを増やしていき、イブには4本全てのロウソクが灯っている状態になります。
この4本のロウソクは、キリストとともにこの世にもたらされた光を指しているそうです。
Adventskranz は本物の常緑樹で作ることが多いので、夕食時など枝をちょっとちぎってロウソクの火で燃やすと何とも癒される香りがするんですよ。
ドイツのクリスマスはちょうど日本のお正月の過ごし方に似ていると思います。
おせち料理を準備するようにクッキーをたくさん焼いて準備します。
普段離れて住んでいる息子や娘たちがいても皆、帰省して12月24日のクリスマスイブは家族そろって静かに過ごします。
まずは、ガチョウのローストやジャガイモ団子、赤キャベツなど伝統的なクリスマス料理をいただき、夕食後、クリスマスツリーが飾られた部屋へ行きます。
私がお世話になっていたホストファミリーでは、大きなクリスマスツリーが庭とリビングルームに1本ずつありました。
どちらも作り物ではなく本物のもみの木なので、部屋中とても良い木の香りが漂うのです。しかも、ツリーに飾るロウソクも本物でしたので、いろいろ驚きました。
実際、この時期はいつもより火事が多くなるそうです。
お祈りをして歌を歌ったらツリーの下に置かれたたくさんのプレゼントを開けていきます。喜び合ったあとは深夜に行われるクリスマスミサに参加します。
次の日12月25日と26日はドイツでは祝日です。親せきを訪ねたり、親せきが訪ねてきたりして、いつもとは違う華やかなお料理やクッキーなどを食べながらおしゃべりしたりゲームしたりしてゆっくり過ごします。
このように皆が家族や親せきと過ごすので、お店なども閉まっていて、街はシーンと静まり返っています。
クリスマスマーケットもたいてい12月24日の早めに終わってしまいますから、実は観光客にとっては寂しいクリスマスになってしまいます。
ホストファミリーのもとで過ごしたクリスマスはまるで絵本や映画な中に入り込んだようで、これが本場のクリスマスなのかととても感動したのですが、あるドイツ人の友人が「クリスマスはあまり好きじゃないのよね。準備も大変だし、親せきが集まって用事に追われて本当に疲れちゃう」と言うのを聞いて、こういうところもなんだか日本のお正月に似ている感じがして、クスっと笑ってしまいました。
皆さんは、どのようなクリスマスを過ごされますか?
それでは、また明日!
Bis morgen!
Tschüs!
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