ヤーズからジエノゲストに変えてもらった話。
連休中は投稿から遠ざかっておりました。
なぜなら携帯で長文を打つのが苦手だから。
診察前に血圧を測ってくれる看護婦さんが
「薬を変えたいってことは何か体に合わない症状が出たの?」と聞いてくれて
合っていたとは思うんだけど、年齢的に飲めなくなるんだという話をしたところ大層驚いてくれた。40歳には見えないって。うれP!
ドギマギしながら受けた診察で、開口一番私が放ったのは
『妊活を諦める方向で話をしたので、薬を変えてもらえますか。』
当然の如く、先生から返ってきた言葉は
『諦めるの?』
え、諦めるの?
って、自分で思った。
ふいに出た言葉とは言え、あからさまに頭上にハテナマークが浮かんだ。
『諦めるという言い方はちょっと違う、子供は作らないって決めて、来ました。』
『うん、じゃジエノゲストという薬に変えるね。とりあえず一か月分出すから。』
スムーズに言い直して、会話が進んだ。
すぐにでも切り替えたほうがいいのか
もうすぐ到達する120日周期のタイミングで変えるのか
今あるシートの最後まで飲んでから変えるのか
最低限の必要情報だけを確認し
(今あるシートの最後まで飲み尽くしてから切り替えることになったので、実際ジエノゲストを飲み始めるのは6月になってから。)
診察室を出た。
ほんの一瞬だった。
なんか、あっけなかったな って思いながら
待合室の椅子に座った途端に
先生が言った『諦めるの?』という声とその時の表情が走馬灯のように脳裏を駆け巡ってしまい、涙が出た。
諦める という表現をしてしまったのは自分だけど
諦めることに対して怒られたような気持ちだった。
子供を産まないと決める選択は、悪いことなのかな。
可能性があるのに潰すことは
一部の友人や 我が母が言うように、勿体無いことなのかな。
薬を変えてもらったことに後悔はしていないけど
なんだか悔しくて悲しくて、涙が出た。
薬を変えてもらった事実や、切り替えるタイミングや起こりうる副作用については報告したものの
諦める という表現を自分が先にしてしまったばっかりに
そのことを恋人タミオ君に話せない自分もいた。
諦める という心持ちなのか、自分に問いかけてしまった。
実際のところ、あと10歳若くて健康で、お互いの稼ぎがもう少しあったら、たとえ低用量ピルを治療として飲む程度の婦人科疾患を抱えていても、妊活しようと思っただろうか。
ただ10年前の自分は、少なくとも今の自分と比べて子育てに対する不安や恐怖がすごく小さかったような気がする。
この10年で、身内や身近な人の体験から
どんなに妊活が大変で、いろんな部分に負担がかかるのか見てきたからこそ、思う気持ちもある。
身体が健康なだけでは成り立たないし
心が健康なだけでも耐えきれない。
産んで終わりじゃないし
できたって無事に産めるとも限らない。
今の自分が下す
今の心と体に応じた最善の結論が
【妊活はしない】というだけであるはずなのに
ふいに出た言葉が【子供は諦める】という表現になったことが
自分自身、心のどこかで
本当は子供が欲しい
と、思っているのかもしれない。
そんな錯覚を起こしてしまっているような
あながち錯覚でもないような
本能が頭脳に語り掛けてくるような、不思議な気持ち。
今通っている病院は、きっと腕は確かだし、設備も整っていると思うし、看護婦さんもみんな優しい。
でも、先生に胸の内を話しづらい。
婦人科は心療内科とは違うから、患者全員の胸の内を聞いてる場合ではないかもしれないけど
センシティブな場所だからこそ、気持ちに寄り添うとか、相談しやすい雰囲気ってのは大事なんじゃなかろうかと 思う。
病院によっては、これから産む人と産みたくても産めない人の待合室を分けてくれているところもあるとは思う。
すべての病院でそれを実現するのは現実的に無理かもしれないけど、そういう細かい部分から患者の心のケアってやつにつながるんじゃないかなと 毎回婦人科に通うたびに思う。
自分自身は、産みたくても産めない枠には収まらないからか
目の前に座る妊婦さんをほほえましく見ることも
診察室から聞こえてくるエコーの心音に耳を澄ませて生命の神秘に感動することもできているが
それを平常心でやり過ごせない人も、この中にはきっといるんだろうな と思いながら長い待ち時間を過ごしている。
これから私は
よっぽど薬が身体に合わない等の事件がない限り
継続して薬をもらったり、定期的に検査をする程度のことしか行わない予定なので、淡々と治療を受けられればそれでいいのかもしれない。
今の病院が悪いわけでも、先生が悪いわけでもない という前提は先に記しておくとして
もしこれから先、精神的な都合で薬を中断したり治療法を変えたり、万が一気が変わって妊活をしたいと思ってしまうことがあった場合に
安心して相談できる病院を探したほうがいいのかな。
そもそも自分発端なんだから
そうなった時に相談してから考えようかな。
相談したいっていう気持ちに なれるのかな。
ひとまず今は余計なことを考えず
この決断を一緒に下してくれたタミオ君と
丸ごと受け入れてくれたご両親に感謝の気持ちを忘れずに
最後の完全生理を満喫しようと思います。