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タガヤが辿り着いた境地。「経済・環境・社会」が調和した、サステナビリティな未来へー

株式会社 タガヤ:会社情報

京都に本社を構え、結婚式場の運営・ウェディングドレスや和装の衣装事業・WEB事業など、
多様化するニーズに対応するべく、様々な切り口から事業を展開している。
2020年には「日本ノハム協会」を設立。
「経済・環境・社会」の3つが調和した、サステナブルな世界観と概念を推進している。

設立: 1974年6月
売上: 24億円(2019年度)
従業員数: 300名(アシスタント含む)


株式会社 タガヤ


株式会社 タガヤは1974年に創業。
京都に本社を構え、結婚式場の運営・ウェディングドレスや和装の衣装事業・WEB事業など、多様化するニーズに対応するべく、様々な切り口から事業を展開してきた。

創業当時は、日本で古くから継承されている着物文化において、呉服業を営んでいたタガヤ。
伝統的な和装での挙式が主流であった一方、国内では突如、空前のウェディングドレスブームが巻き起こった。

現社長である神田尚子氏がタガヤへ参画したのは、まさにその頃だった。
タガヤは、時代の潮流に合わせて、和装からウェディングドレスへと方向転換していくべく、大きく舵を切ることに成功。
その勢いは止まることなく、2002年からは自社でチャペルの運営を開始。衣装や映像・装花など、それまで外部に依頼していたウェディング事業に携わる業務全般を、徹底的に自社で内製化する仕組みを整えていき、利益率は大幅に改善した。

2012年、創業社長の高谷光正氏より事業を承継し、神田尚子氏が代表取締役社長へ就任。
事業内製化の徹底という神田社長の狙いは功を奏し、タガヤの売上は2億円から25億円まで急成長し、営業利益は毎年20%以上を計上する、そんな盤石な経営体制になった。

一連の内製化により、個々に異なるお客さまのご要望に本当の意味で向き合えるようになったことで、より質の高いサービスが提供できるようになったと、神田社長はこの一つの転機を振り返る。

2020年2月、「harm(害)にnoを、誰も傷つかない未来へ」と言う意味を込めて、「日本ノハム協会」を設立。 「経済・環境・社会」の3つが調和した、サステナブルな世界観と概念を推進している。


タガヤが見据える、新たな未来への挑戦


「人口は減り続け、更には考え方も多様化してきている。結婚式を挙げないという選択肢も一般化され、家と家との結び付きを1番に考える時代でもなくなった。世界中どこを探しても、結婚式がこれからますます進化する未来は描きづらい、次の一手を考えるべきだ」
創業者である髙谷光正氏が逝去の際、神田社長に託したタガヤの未来だー。

手を広げていたチャペルの運営や、各種事業の内製化によって立ち上がった新規事業は概ね好調だった。
それでも、いつかは斜陽産業になりうる会社の未来を見据えていた髙谷氏。

神田社長はそんな先代の思いをひしひしと感じながら、2015年東京への進出を決意した。
もちろん、これまで慣れ親しんだ土地を離れることは、容易ではなかった。
それでもなお、神田社長を突き動かしたのは、強い好奇心と飽くなき探求心に他ならなかった。

神田社長は早速EC・WEBマーケティング事業部を立ち上げ、コンテンツ提案~実際のサービス展開までをワンストップで行う仕組みを作り上げた。
しかし、それらの事業部を更に進化させる道を思案していくにつれ、どの方向へ向かって推進していくべきなのか、神田社長の中で迷いが生じていた。

当時は出版社からの依頼により本を執筆していた時期でもあったため、YouTubeチャンネルの開設やSNSでの発信なども必要となり、多くの課題に直面していたという。

FBマネジメントとの出会い


神田社長は当時のことを、苦しみの連続だったと語った。
既存業務の仕組み化は推進出来たが、0から1を創出する壁にぶつかったという神田社長。
タガヤとは別に強固な柱を作っていかなければならない―。

その想いを強くする一方で、必死に考えても、何かを生み出すことが出来ていない状況には、非常に歯痒さを感じていたという。

そんな時に、金融機関の紹介を経て、FBマネジメントとの出会いがあった。
「EC・WEBマーケティング事業だけではなく、神田社長がこれから本当にやりたいことを、一緒に見つけていきませんか?」
FBマネジメントからの提案は、飲食店の立ち上げから幹部採用の考え方、更には新規事業におけるミッション付けなど多岐に及んだ。
それらの打診を受けて、神田社長はFBマネジメントに伴走してもらうことを決断。

タガヤをさらに進化させていくために、神田社長の思いを具現化するべく、FBマネジメントはご支援を始めた。

確固たる信念と、揺るぎない理想


「これからタガヤをどう進化させていくべきなのかー。EC・WEBマーケティング事業、SDGsも大きなテーマとして掲げていきたい。様々な考えを張り巡らせていた中、FBマネジメントとのディスカッションは非常に実になった」と神田社長は振り返る。

更なる事業多角化を推進していく上で、神田社長がFBマネジメントに求め、価値があると感じたもの―。
それはタガヤの今後の方向性や、確固たる軸を固めるための、所謂「壁打ち」としての役割だったという。

神田社長の社外No.2として、FBマネジメントからは多種多様な提案があり、対話を重ねていく度に、常に神田社長の経営構想は進化していった。
「壁打ち」の中で神田社長自身が本当にやりたいことが浮き彫りになっていき、方向性の決定に自信を持てるようになったことが、経営により加速度を付けた。

タガヤグループの事業内製化に最も注力してきた神田社長は、一連のプロセスで得たヒントから次々と社内の業務を采配し、大胆な改革を進めていった。

大きなテーマとして取り組みを進めたのは、兼ねてから関心のあったSDGsであった。
“オール・サステナブル”をコンセプトとして立ち上げたレストラン「Nœud. TOKYO(ヌー. トウキョウ)」では、「食」を通じたサステナブルな円環を、食材やメニュー・空間の全てで体験出来るサービスを開始。
既存事業であるウェディング事業や装花事業にも、次々とSDGsを取り込んでいった。

神田社長が代表を務める「日本ノハム協会」では、「中堅・中小企業のSDGs活用術」においてのトータルコンサルティング、時代の変化の中で持続的な成長を目指していくための、SDGs経営を提唱している。


神田社長の人生観は、利益からは遠く離れたものだった


「これからは経済成長だけ見ているわけにはいかない。SDGsが浸透していけば、世の中の価値がどんどん変わっていく。社員が安心して、長く働くことが出来る会社にしていきたい。タガヤで働いていて良かった、と思われるような会社を目指します。」

利益を生み出す仕組みを十分に理解している神田社長が目指す未来―。
それは、SDGsの視点で物事を考えることで社会と経済の循環へ貢献し、誰もがより良い環境で暮らしていけるような未来を創造することだった。

創業時からのウェディング事業では、結婚式の回転率を敢えて下げることで、従業員の残業時間はなくなり、休日もしっかりと確保していく方針だという。
また、EC事業においてはSDGsと高い親和性のもと、自分たちが売りたい商品を作るより、ゴミになる可能性のある商品を絶対に作らない・売らないという選択を徹底している。

迷いを捨て、一意専心、SDGs経営の推進に情熱を注ぐ神田社長。
その背景には、FBマネジメントの支援から得た気付きも多く、価値を感じて下さっているという。

「人生も折り返し。利益ばかり追い求めるのは、もう終わりにする。残りの人生は、崇高な魂を育てるために生きたい。毎日苦しいし、煌びやかな世界とは程遠いが、少しの価値に喜びを感じられるくらい、心の中はいつも豊かなんです」と、神田社長は優しく微笑んだ。



【ご紹介企業様】
会社名 : 株式会社 タガヤ(TAGAYA GROUP)
代表者 : 代表取締役社長 神田 尚子
所在地 : 〒604-8484 京都市中京区西ノ京上合町5
設立  : 1974年6月
売上  : 24億円(2019年度)
従業員数: 300名(アシスタント含む)
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