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地味だが効いてるそのプレー。派手なプレーよりも大事かも。| FBase マガジン #14

ゴールに突き刺すシュート。
派手なドリブルで切り裂く。
目まぐるしいコンビネーション。
絶対絶命を防ぐ。

こんなプレーはサッカーの醍醐味だ。

しかしこんな“派手”なプレーに隠れて、目には止まりにくい“地味”だが効いてるプレーがサッカーにおいては重要なのかもしれない。いや重要だと最近つくづく感じている。

そんな“地味”だが効いている渋いプレーが好きなだけかもしれない。そんなプレーを少しご紹介したいと思う。

味方を前向きに。味方にスペースを。

自分が潰れて、味方を前向きにする選手。3人目の動き!と言われる、2人目の担当者。縦パスを受ける選手。

縦パスに対しては相手も細心の注意を払い、時には激しいプレッシングをカラダの全面で受け止めなければいけない。そんな状況で自分が潰れてでも、他の選手を前向きにさせるプレーは非常に“地味”だが効いているプレーの一つ。

このプレーで前向きになった選手は注目の的だ。前向き!という状況をボールを持った選手に用意されれば色んな選択ができ、ゴールへの期待値も一気に上がるからだ。

前向きになった瞬間“派手”なプレーが披露される期待値もグッと上がる。

しかしそんな状況を作り出せるのも、前向きを作り出すプレーをしている選手がいることを忘れないで欲しい。

自分が潰れて、味方を前向きに。“地味”だが効いているプレーだ。

またランニングで、味方に時間とスペースを与えるアクションも渋くて好きだ。

ボールを持っていなくても。ボールを受けられなくても。あなたのランニングで相手の陣形が掻き乱される。

攻撃面だけでなく、あなたのプレスバックや諦めないアプローチが相手へのプレッシャーのなり、相手の攻撃を遅らせたり、ミスを誘発させることも。

こんなプレーも“地味”だが効いているプレーの一つ。間違いなく素晴らしいプレーだ。

トランジションプレスを掻い潜る一本

現代サッカーにおいて、ボールを奪った瞬間。ボールを奪われた瞬間。次にどんなプレーが想像される?

トランジションプレスが襲いかかってくることが想像されるはずだ。

声掛けも地味だが大切な要素

ボールを保持した状態から相手にボールを奪われると攻守交代!さぁ奪われた方は下がって守備陣系整えてね!という時間は現代サッカーにあるだろうか?

そんな時間は相手が強くなるほど限りなくなくなる。そしてボール保持した相手に対してボールを奪った!だけでは自分たちのボールにはならない。

× ボールを奪う→相手のトランジションプレスが迫る→すぐ奪われる→再び相手のボール保持局面→またボール回される!

○ ボールを奪う→相手のトランジションプレスが迫る→一本のパスで広げる.一本のドリブルで相手のプレスを回避→やっと局面が入れ替わる(ボール非保持からボール保持へ)→自分たちがボール保持できる

ただただボールを奪っただけでは局面を変えることが出来ないのだ。自分たちのボール保持局面にも、カウンターフェーズにも移り変われないのだ。

だからこそ、ボールを奪った後の、相手のトランジションプレスを掻い潜る一本を出せる選手が重要になるの。

奪った後の何気ない横パスやバックパス。何気ないキープからの前向きの選手を作り出すプレー。相手にぶつけてスローインを奪う。ドリブルでファールをもらう。

こんなプレーは“地味”でしょうがないと感じるかもしれない。しかし非常にサッカーの流れを変える重要なプレー。この一本を出せる事で局面を大きく変えられる。

このプレーが出来るだけで、相手のトランジションプレスを空転させ、攻撃を単調にさせる。また相手にカウンターパンチをお見舞いするプレーにもなりかねない、“地味”だが効くプレーだ。

チームの潤滑油

こんな選手を探し出したり、こんな視点でサッカーを観れた時、もっとサッカーの深みに触れられるはずです。きっとあなたが応援するチームにも。あなたが指導する選手の中にもこんな“地味”だが効いているプレーをする選手がいるはずです。そんな選手を見逃さないで欲しい。

そんな選手がチームという大きな歯車を回す潤滑油になっているかもしれない。

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サッカーの秘密基地。 「きっと、もっと、サッカーが面白くなる」がこの基地のモットー。こっそり深いマニ…

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