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秋のフェリートラベル#3 北前船の寄港地は
言うても(昭和・平成・)令和の北前船ですけどね
北へ・・・
前回の続きでごわす!
函館から更に北に向かうが、毎度お馴染みとまこまい!を目指す。但し苫小牧駅ではなく南千歳まで乗車。この時点で何に乗るのかわかるだろう。
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特急北斗で南千歳に付いたら、バス待ちの間に駅前のショッピングモールreraへ。ここは集客面でかなり苦戦し、悉く店舗が撤退してしまったことで有名なモールだ。
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Reraはピレリ守山的な弄られ方もネットで見られたら、現地で見る限り、純粋に鹿とか出ないか怖かったやねって。何かしらの鹿対策はしているのか、南千歳はあまり鹿が出ないのかわからないが、予備知識が無いと色々と構えてしまうのは宿命よなって。
北から少し南へ・・・
Reraで時間を潰したあとは、いよいよ苫小牧東港へ。事前予約が必要な新日本海フェリーアクセスバスへ乗車だ。
新日本海フェリーの苫小牧東港は、JR日高本線の浜厚真に近いのはよく知られている。ただ、その道中は正直夜中は歩きたくないのもよく知られていると思う。え、知らない?フェリー系Youtuberが東港からの歩行動画を上げてたりするから見てくれ!
新日本海フェリーは物流への力点も非常に大きい故、一般徒歩客のアクセスは少し悪くなっている。これは仕方ないだろう。徒歩客には、遠方の駅からバスで、というスタンスだ。
バスが苫小牧駅ではなく南千歳なのも、バスターミナルへの乗り入れの都合なのか、メイン旅客である札幌往来を優先なのわからないが、しっかりとした理由があっての南千歳発着なのだろう。
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北前船で南へ往く
ここから乗る新日本海フェリーは、敦賀への直行便と、寄港便の2つが存在する。この日乗ったのは、寄港便のほう。2泊3日かけて、秋田新潟を経由して敦賀に行く便である。ちなみに新潟~敦賀を運行するのは週に1回のみ。普段は新潟止まりの運行であるため、とてもレアな1便に選んで乗船である。
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令和の北前船の寄港地、基本的には途中下船はできない形だ。まあそらそうかってね。太平洋フェリーで仙台で途中下船できるほうがレアだろう。ついでに言うと、日本には2泊3日の航路を残しているのは太平洋フェリー、週1運行な新日本海フェリーの苫小牧敦賀寄港便、そしてオーシャン東九フェリーの3つだけ残っているが、途中下船OKなのは太平洋フェリーだけである。
最初の寄港地は早朝の秋田港
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最初の寄港地は、旭川河口の秋田運河を上った途中にある。大型船が川を上るのは非常にいい光景だ。
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ターミナルの目の前には秋田港駅がある。これはクルーズ船が来た時に臨時列車が運行されるが、その時のための臨時駅である。フェリー到着に合わせて、ここから秋田駅までの臨時列車などを妄想したくなるのはトレインマニアの性ではあろう。
ただ実際に、は冬の新日本海フェリーの運航状況を見ればわかるように、冬の日本海の荒波の中での定時運航で苦戦しており、柔軟な運行が可能なバスなどでないとフェリーアクセスは出来ないだろう。まあ夢を見るのはタダだから、妄想はいくらでもしてよいものである。
秋田港には早朝着発のため、ここから先新潟への工程は昼行クルーズとなる。これができるのが新日本海フェリー系の大きな魅力だ。寝て起きて下船、という距離ではないことは船旅の魅力を大きく高めているんですよな。
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新潟港は街の中心にあり
続く新潟港は、信濃川の河口に位置する。最初の寄港地である秋田港同様、新潟もまた信濃川を遡上して入港するのも面白い。
新潟は河口を中心にハッテンした街ゆえ、必然的に中心部に近いところに到着する。秋田は旧藩の中心地から離れた工業地区に港があったが、新潟はそもそも河口に栄えた港湾都市なので、その生い立ちの差からくる立地の違いだ。
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普段の航海はここで終了となるが、週に1便だけ、敦賀まで足を延ばす。通常の北海道~敦賀の物流は、間違いなく直行便を使うだろう。そうすると、秋田~敦賀の需要か、はたまた新潟~敦賀の需要に対応するための運行ということになる。
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普通に考えたら、新潟~敦賀なんて高速で行けるじゃん!って思うかもしれない。新潟港で見ていた限り、新規の貨物積み込みは無かった。他方、旅客だと一泊できるというバリューはある程度支持を受けているのか、乗用車やバイクの搭乗は結構見かけた。またごく少数だが高速を走れないカブの搭乗も有り。週1便とはいえ結構役に立っているということだろう。
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新潟を出てもそこそこ船内は混雑している。どうも、2泊3日船旅ツアーを数社が開催しているようで、それで混雑しているのである。まあ、貴重な2泊3日路線だしねってのは間違いないと思う。とはいえこの令和の北前船の敦賀着は早朝。普通の人が活動開始する前に港に着く。
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2泊3日といえど本当の意味で3日目が使える路線は実質太平洋フェリーしか存在しない。故にフェリーのんびり旅では太平洋フェリー一番と言える理由でもあるだろう。まあ敦賀から新潟への戻り運用の時間もあるから、フェリークルーズの人を軸に据えた運行とかはそりゃやらんやろしね。
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早朝の敦賀の静けさ
てなことで船旅も終わり、敦賀港へ到着。ここからは連絡バスであっという間に敦賀駅へ。
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時間も時間なのと、フェリーの徒歩客を考えたら、それに合わせた駅前の営業などは無いのも当然。またフェリー連絡バスから降りた旅客は次々と北陸本線の列車に吸い込まれていっており、北海道~関西を安価に結ぶ交通手段としてのフェリーが一定数支持されていることも窺い知ることもできる。
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各寄港地とシェアサイクル
さて早朝の敦賀を観光するか・・・といきたいが、敦賀は以前にシェアサイクルトラベルをしているので今回はパス。
新潟と秋田は寄港下船が出来ていないのでそもそもスルーだが、両都市のうち新潟はシェアサイクルが充実している。
Docomo系のシステムを用いたシェアサイクルだ。前述のように中心部近くに港があるが、新日本海フェリーの港目線では近くにポートが無いので結局駅まではバスである。他方佐渡汽船目線で見ると、港近くにもポートがあるため、市内観光してから佐渡へ、だったりはたまたその逆も楽しめる。
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そしてもう一つの寄港地である秋田は、シェアサイクルは今のところ・・・という土地である。基本的には雪国であるので、青森などと同様にレンタルサイクルで事が足りるのだとは想像できる。ただ、シェアサイクルにせよ、レンタルサイクルにせよ、秋田県の場合はもう一つ課題があるようにも感じる。それは、、、
熊!!!!!!!!!!!!!!!特に、リンクの記事の案件は、秋田港の新日本海フェリーのターミナルの近く。いやそりゃあ安心な箱である車でないと怖いっしょ、ってね・・・
起点の苫小牧がシェアサイクルの成立が厳しいのと同じような(?)もんだろう。どこでもチャリ、どこでもシェアサイクルってのが成り立つわけでもないのは理解が必要だ。
って形で終わりたいところだが、寒冷地こそ、このシェアモビリティの出番だとは思うところがある。それはこいつ、
ワシがタイ時代に現地で見てきたから思い入れもあるのだが、ラストワンマイルを担うシェアEVをFOMMくんつこうて寒冷地でも、って思うのは夢を見すぎだろうか?ってね。色々と難しいのは承知も承知だが、ヘローコニチワサイクリングくんの友達であるHello mobilityあたりに夢を見ちゃうのもヒューマンの性よなってね。。。