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よもやまゲーム話#1『屍喰らいの冒険メシ』
0.はじめに
初めまして。中野と申します。
一般ピーポーよりはゲーム好き。だけどゲーマーを名乗れるほどではない。
そんな私がプレイしたゲームについて紹介したりレビューしたりする、
『よもやまゲーム話』の連載を……連載するか分からないんですけど、
この場で書かせて頂きます。
マイナーなゲームから万人が知ってるゲームまで、
中野の視点だとどう映るのか?という部分を語っていく腹積もりです。
面白おかしく書いていきたいのですが、
当方、事務作業以外でこういった書き物をしたことがありませんので、
もしかしたら読者の方が退屈な思いをしてしまうかもしれません。
何卒ご容赦くださいまし。
1.屍喰らいの冒険メシとは?
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ただひたすらに 食は生の特権であった
冒険メシ ああ 冒険メシ
魔界戦記ディスガイアシリーズで有名な日本一ソフトウェアが手がけた、
ローグライク+ハクスラ+サバイバルRPGです。2022年1月27日発売。
本作の発売前に、ダンジョン飯という漫画が話題になっておりました。
お金も食料も無い冒険者が、魔物を食べながらダンジョンを探索する漫画で中野はDMMで全巻買うくらいにはハマりました。
最近になってアニメ化もされたので、是非視聴してください。面白いよ!
そんでもって、後から世間に発表された冒険メシのコンセプトがダンジョン飯の丸パクりという点で冒険メシの方も悪い意味で話題になりました。
実際プレイしていて、ダンジョン飯に影響されて開発したんだろうなあ笑
と思う部分が非常に多く、存在そのものがパロディみたいな作品です。
ガワだけ見れば敵を倒しながらダンジョンの最深部を目指していくという
この手のジャンルでは王道的な題材ですが、
本作は魔物との戦闘を如何にして潜り抜けるかという点と、
倒した魔物を如何に調理して食うかという、
サバイバル部分に強く焦点が当てられているのが特徴です。
こういったジャンルのゲームは得てして難易度が高いもので、
本作も漏れなく超絶難易度と化しています。
戦闘で死ぬ!餓えて死ぬ!渇いて死ぬ!毒で死ぬ!劇物食って死ぬ!
ゲテモノ食って気が狂って死ぬ!操作ミスで仲間に殴られて死ぬ!
蒸した卵を食ったら肉体がミミックに変化して死ぬ!
……と、まあ、序盤から死のオンパレードなワケです。
そもそも死因すら把握できず唐突に死ぬことも多々。
ソウルシリーズみたいな死にゲーなんか比じゃないぞ!
分かる人にはElonaの初見プレイ時並みに死ぬと言えば分かるでしょうか。
お察しの通り、とても万人に勧められるゲームではありません。
少なくとも、ここ5年間で触ったゲームの中では一番難しかったですね。
ダンジョンに潜る前に4段階の難易度選択ができるので、
一番簡単なモードにすればライト層でも楽々クリアはできると思います。
しかし、それでは本作が持つ魅力は少しも伝わらないでしょう。
本作を遊ぶのなら、初見でも最高難易度か準最高難易度がオススメです。
死んでナンボです。死から学んで最終的に勝てばよかろうなのだ!
何度も死んで、何度も復活して、何度も何度も挑戦する。
難所と逆境の連続を、知識と経験で突破する。
そのカタルシスが何よりも大きな達成感を与えてくれるゲームなのです。
2.情け容赦ない雑魚共
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一匹だけならなんとかなるけど、戦闘が連続するとしんどい
本作の難易度が高いとされる原因は雑魚敵の鬼畜ぶりにあるでしょう。
何をやっても死ぬってくらい死因が多いゲームなのですが、
雑魚と連戦で消耗した所にトドメを刺される、というのが一番多いかと。
最序盤こそ正面から殴り合っても普通に勝てるのですが、
30分もプレイしていれば敵の成長速度にこっちが追い付かなくなります。
どいつもこいつも無駄に火力が高く、無駄に硬い。
死ぬと自爆する奴とか、近くに立ってるだけで発狂させてくる奴もいます。開発者の性格の悪さが滲み出ている嫌らしい雑魚が溢れ返っていますね。
ですので、雑魚との戦闘を回避したくなるのですが、
そうすると10階毎に強制戦闘となるボス戦でレベルが足りず、
一方的にボコられて即全滅するハメになるでしょう。
(工夫次第では低レベルでも勝てますが、大抵は素早さが足りずボスに先制される→範囲攻撃で全員即死…ってなります)
レベル上げ+食料確保の為に雑魚とはある程度戦わなければなりません。
なんなら、1階層毎に雑魚を全滅させるくらいがいいです。
「ふざけんな!こんな鬼畜モンスター共に勝てるワケねーだろ!」
……誰もがそう思うことでしょう。
ですが、もちろん我々にも勝つための手段は残されています。
そう、メシです。
3.メシはチカラだ!
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読者の皆様は朝昼晩、しっかりと食べていますか?
中野は朝メシ昼メシは全く食べず、晩メシ抜きも珍しくはありません。
ですが、本作をプレイしてからはなるべく三食食べています。
面倒臭がりで節操無しの中野が規則正しくなってしまう……!
リアルにも影響力があるレベルで、本作の食事システムは超強力です。
モンハンやFF14等、食事でキャラが強化されるゲームは数あれど、
"食事そのもので敵を薙ぎ倒す"のは本作だけでしょう。
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ダンジョンを1階層降りる毎に休憩ポイントに入ることができ、
休憩中は食材を使って冒険メシを作ることが可能です。
冒険メシには様々なスキルが搭載されており、
メシを食べたキャラにスキルが蓄積されていきます。
攻撃強化スキルのメシを食べると、攻撃力が5%増えるみたいな感じです。
そこにもう1個同じメシを食べると攻撃力+10%になります。
1回戦闘or1階層降りたら効果終了とかではなく基本的に死ぬまで永続。
極まると全能力値が10倍くらいになって、敵を一発殴るだけで睡眠・麻痺・混乱・毒・発狂のデバフをまとめて付与できるようになります。
どれだけ満腹になっていようが好きなだけメシを食べられるというダイエット中の女子にプレイさせたら殺されそうな仕様も相まって、
キャラの強化はわりと簡単にできる部類です。
冒険メシの種類も地味に多く、最初は石と枝が入った貧乏メシとか、
毒草の炒め物とか目玉焼き(卵でなく眼球)くらいしか作れませんが、
慣れてくればステーキやらパフェやらカレーなんかも作れるようになるよ!
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ゲロりまくると正気を失って自害するリスクがあるぞ
敵を倒すor採取で食材を確保する
↓
休憩ポイントで調理する
↓
食べて餓えを凌ぎつつキャラを強化する
という一連の流れがゲームの面白味として完成されており、
リスクを冒してでも戦闘して食料を確保するのか?
最低限のレベル上げだけして、戦闘を回避して安全に進むのか?
餓えも乾きも限界の状態からどうやって持ち直せばいい?
多くの食料を持ち歩くべきだけど、腐るし重量が凄いしどうしよう?
と、考えることや管理すべき項目が多く、とっつきにくさはあるものの
個人的には物凄くゲームらしいゲームだと思いますし、
何よりキャラの成長とプレイヤー自身の成長が実感できて
とても楽しめるゲームだと思います。
逆に言えば、常に餓死と戦死のプレッシャーが襲い掛かり、
細々とした所持品管理も必須なので、尚のことライト層には向きません。
ですが、私はライト層をあえて突き放した点を評価したい。
ライト層が嫌いとか、そういうワケではないです笑
昨今のゲーム市場はソシャゲが中心で、身も蓋もない言い方ですが
可愛くてエロくて強い女の子を日本円で買って、ひたすら薄い戦闘を繰り返すだけのゲームが売れる状態になっています。
(中野は全くソシャゲを触らない人なので、偏見かもですが…)
本作のような高難易度で腰を据えて遊ぶタイプのゲームは、
現代のゲーム市場において大半の客から間違いなく敬遠されるモノです。
ゼルダのような強力なIPならいざ知らず、冒険メシという全くの新作かつ、
日本一ソフトウェアという地味にマイナーな会社の作品。
下手をすれば、ダンジョン飯のパクりだからクソ!全然知らない会社の全然知らないゲームだからクソ!とネガキャンされる可能性すらありそう。
そんな中で本作を発表するのは並々ならぬ勇気が必要だったかと思います。
中野はその勇気と本作を完成させた努力を心から賞賛したいです。
4.装備品も食えるぞ!
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ランダムなスキルが付与されている
いわゆるハクスラである
食事の大切さは身に染みて理解して頂けたと思うのですが、
それと同じくらい大切なのは装備収集です。
装備が弱いとそもそも食材すらまともに入手できません。
ダンジョン内の宝箱から入手することになるのですが、
これがまたハクスラそのもので、ランダム性が非常に強い。
装備品にはメシと同じくスキルが搭載されているので、
強いスキルを持つ装備が手に入るまでは何度も宝箱の開封を繰り返し、
その度に一喜一憂することになるでしょう。
この部分はハクスラというジャンルそのものに賛否があるように、
プレイヤーによって好みが分かれる要素だと思います。
中野は宝箱を開く度に「どんな装備が手に入るかな!?」とワクワクできるので、この部分も楽しんでプレイできましたね。
本作は採取強化やドロップ量増加の装備を入手してからがスタートライン
みたいな所もあるので、苦手な人は苦手な作りになっているのも事実です。
(ある方法を使えば大量に装備を入手できるので、楽ではあるのですが)
本作から生まれた名言に『フードは食べ物』というものがあります。
私の脳みそを心配されそうな文面ですが、本当にフードは食べ物なのです。
あ、フードって言ってもFood(食べ物)じゃないです!Hood(頭巾)!
入手した装備品は分解することができ、例えば鉄の防具を分解すると
鉄鉱石を入手できます。その鉱石から罠を作って食料を確保したり、
或いは木製の武器を分解して木の枝を入手→枝から矢を作成したり。
で、頭防具のフードなんですが……。
これを分解すると何故か食える野草&ゴキブリを入手できます。
野草は素揚げにしてもサラダにしてもいいし、
ゴキブリは炒めて良し佃煮にして良し肉まんに混ぜて良しの万能食材です。
兎にも角にも装備品は分解することで様々な食材や素材が入手できるので、
餓えを凌ごうと防具を分解して食い繋いでいたら、いつのまにか
パーティ全員が全裸になっていたなんてこともあるかもしれません笑
装備品の取捨選択も手間ではあるのですが、
装備を分解して資源を充実させるべきか、そのまま装備してより強固になるべきなのか……と、こういった考える楽しみがあるゲームは大好きです。
5.歪な調整に感じる歯痒さ
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オーバーキルが過ぎるが、これでも最高難易度の状態
本作ならではの魅力が多く、ハマる人はハマるゲームだと思います。
実際私もかなりハマりました。ですが、私が特に面白いと感じたのは
能力も資源も限られた中で難所を突破するというゲーム序盤の部分。
雑魚が強いだのすぐ死ぬだの散々言いましたが、それは序盤だけの話です。
冒険が進めば進むほど主人公らはメシのパワーでどんどん強くなり、
慣れてきた頃には『敵の背後から先制し、ワンパンで終わらせる』という通り魔のようなパーティが完成してしまいます。
メシによるステータス強化を縛れば程よい強さを維持できるのですが、
餓えれば死ぬのでメシを摂取するしかないのです。
ドラクエ11のようにゲーム側のシステムとして縛りプレイが存在するならまだしも、自力で縛りプレイを課すほどの価値は本作には無いかな……と。
私は自分より強い敵に対して使えるものを全て使ってギリギリで勝つというシチュエーションに達成感を感じるタイプなので、
ぶっちゃけこの問題点は非常に残念なものでした。
最高難易度モードでもキャラが育てば無双できちゃいますし……。
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能力がカンストしてしまった主人公
普通にプレイするだけでこうなる
日本一ソフトウェアと言えば、育成面に特化したやり込みゲーを多く開発しており、コアなゲーマー層からの支持が熱い会社です。
例えばディスガイアシリーズだとレベル上限9999だったり、能力値が7ケタまで行ったり、与ダメージが兆になったり等、
他のゲームとは一線を画すステータスのゲームが多く、それが魅力的。
しかし、本作はレベル上限たったの255、能力値は9999でカンスト。
これは日本一作品としては、かなり物足りない数値です。
クリア後の裏ダンジョンが全100階層なのですが、早ければ60階層くらいで
レベルも能力値もカンストして残り40層が消化試合と化します。
雑魚敵も強くなっていくのですが、メシのチカラには到底追いつけません。
それこそソシャゲのような薄くて速い戦闘ばかりになり、
ラスボスですら囲んで殴れば1、2ターンでケリがつきます。
ハッキリ言うとキャラの育成が進んでからはクソつまらないです。
逆に貧弱だったキャラが無双できるようになるのでカタルシスを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが……。それにしても強くなりすぎ!
せっかく強くなれたのに、その強さを活かすと作業化してしまうというのは
見過ごすことのできない欠点だと思います。
雑魚の成長スピードをもっと速くするとか、更に上の難易度を用意するとか
しっかり調整してくれたら、一生遊べるゲームになっていたかも。
6.不親切盛りだくさん
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総プレイ時間と比較すると、如何に休憩ポイントで時間を使ったかが分かる
他に気になった点としては、UIの不便さでしょうか。
休憩ポイントに入る度に料理やクラフト、分解や廃棄でアイテム管理をする必要があるのですが、とにかくアイテムがかさばる!管理が面倒!
楽しいはずのアイテム管理ですが、UIの不親切さのせいでもはや拷問に。
休憩に入ると30品くらいのメシを作って4人で食うことになるのですが、
ここからここまでのメシを纏めて選択して1人に食わせるみたいな
便利操作は全く存在せず、ひたすらボタンを連打して1皿ずつ食わせます。
ボーっとしながら連打してると、食中毒メシを食ってしまい画面がゲロに染まるのも困り者。
中野が今までにプレイしたゲームではドラクエ10が史上最悪のUIだと思ってましたが、本作はそれを軽く超える程にヤバい仕上がりです。
ここももっと洗練してほしかったなあ。
ダンジョンを探索してる時間よりも、休憩中にアイテムを触ってる時間の方が長いというのは流石にどうかと……。
UIがもっと良い出来なら、その時間も少なくなると思うんですがね。
なお戦闘中のUIは特に問題無くむしろ快適なのが救いです。
7.まとめ
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決してクソゲーではありません。少なくとも中野は楽しめましたし、
続編が出るなら予約して買うレベルで好きな作品です。
それでもやっぱり万人にオススメできる作品ではありません。
ただ、序盤を遊べる体験版が無料で配信されていますので
気になった方は一度体験版から触ってみて頂けると嬉しいです。
本当に大好きなゲームなのですが、誰もプレイしてないんですよね。
本作だけが持つ独特な魅力とプレイ体験を誰かと共有できたら、
それはとても素晴らしいことだと思います。
さて、ここらで第一回のよもやま話は終了です。
初回なので無駄に長いし、それほど面白くない内容だったかもしれません。
それでも最後まで読んで頂きありがとうございました。
スキやコメントもお待ちしております。
連載が続くかは分かりませんが、気が向いたら次回で会いましょう。