キモがられる勇気 〜第4夜:自分の世界の中心は自分でしかない〜
これは、とある三十路が哲人との対話を通し、人生のヒントを得る…
いや、どう考えてもそれほど高尚ではない物語です。
前記事「第3夜 余計な羞恥を切り捨てる」の続きになります。
これまでは哲人の奇行に着目してきましたが、今回は哲人が自身の哲学について語ってくれます。
一方、つい数日前まで腐っていた三十路は、哲人のお陰もあり(?)、とうとう漸進を始めます。
今回も、暫し三十路のモノローグを挟んだのち、哲人ワールドに毒されて頂けますと幸いです。
前夜までのあらすじ
●●大学の地を通じて知り合った、哲人と三十路。
住所不定・無職として長らく彷徨い、人生に“詰み”を感じ始めた三十路は、藁にもすがる思いで哲人の住処を訪ねた。
両者の対話の中で、哲人は“鼻毛”をもとに世界を認識することを提唱した。
更に、胡散臭いビジネスアカウントを相手取ったディスコミュニケーションを見せつけたり、夜道を一人歩く三十路に“ウホッ!”の一撃を浴びせたり、三十路の思考は撹乱されるばかりだった。
しかし哲人は、奇行に走るばかりではなく、その奇行をもって三十路へのエールを導き出した。
三十路は怖いほどに図星を突かれたことに慄きつつ、哲人のエールに応えるためにも、ついに自らを奮い立たせるのであった。
以下は、哲人が一方的に酒盃を交わす約束を取っ付け、また、三十路が今後の生計について真剣に考える決意をした、その翌朝に続く。
第4夜 自分の世界の中心は自分でしかない
第3夜の翌朝、三十路はゲストハウスで洗濯機を回しつつ、自ら申し出て館内清掃を手伝った。
オーナーは「そこまでしてくれなくても」と遠慮したが、三十路としてはオーナーとゆっくり向かい合って話す時間を作ることこそが目的だったため、すこぶる手早さで清掃を終えた。
せめてものお礼にと昼食をふるまってくれたオーナーに、三十路はこれでもかと質問を繰り返した。
…会社で働いたことはあるか。独立するきっかけは何だったか。何から始めたか。誰かのサポートを頼ったか。金に困った時期はあったか。どのような点で苦労したか。
…などと。
オーナーの軌跡をそっくりそのまま辿るわけではなくとも、「自身の夢に近しいものを叶えた」目の前の人物の体験談に耳を傾けた三十路は、この上ない収穫を得たような感覚に心打たれていた。
哲人が「どん底から掬い上げてくれた人」だとしたら、オーナーは「未来へのヒントを示してくれる人」とでも感じていたのだろう。
三十路は改めてオーナーの厚意に感謝すると共に、「哲人にいきなり飲みの約束を取っ付けられた」旨を伝えたところ、オーナーは腹を抱えて笑い転げた。
三十路としては何がそんなに面白いのか理解できなかったが、きっとオーナーは、十数年も前から哲人を知る一人として、その様子が滑稽でたまらなかったのだろう。
ゲストハウスの去り際、オーナーは「芋には気をつけるんだよ!!」と言い、手を振った。
“芋…??”
その忠告の心は、後出の飲み屋にて、すぐさま理解させられることになった。
時は過ぎ、夜19時前。
居酒屋▽▽にて、哲人と三十路は落ち合った。
店員は見慣れた客を通すように、奥まった箇所にある居心地の良い2名席を案内した。おそらく、ここは哲人の行きつけか何かなのだろう。
哲人:
「突然の誘いで悪いね。今回は私の奢りだよ。たんまりと飲んで食べるがいい。」
三十路:
「そんな、つい最近泊めて頂いたばっかりなのに悪いですよ!
…って、もしかして、今回も奇妙な“アルバイト”を用意されるおつもりでしょうか…?」
哲人:
「あっはっは。一昨日のうほうほごっこはそんなに面白くなかったかい?
今日の三十路君の任務は、強いて言うなら、私の哲学について掘り下げてもらうといったところかな。
とはいえ、本題に入ろうにも肴が必要だろう。
ここの店はアテが美味しいのだよ。好きなものを頼みたまえ。」
三十路:
「て、哲学ですか?アルコール入りの脳味噌で処理できる話題なのですか?
…いやいや、ひとまずお言葉に甘えて、選ばせてもらいますね!
えーっと、ビールと、枝豆と、揚げ物と、焼き物と…ご飯ものは最後に回すとして…
あ、野菜も食べておきたいですね!普通のグリーンサラダにするか…
あれ、何これ…?“マスカルポーネチーズのフルーツサラダ”!?
シャレオツ洋風ダイニングみたいなのがしれっと混じってるんですね。これはもはや、葉っぱ要素がなくて果物ですね。
でも美味しそう…
ああ!サラダだけが決まらないです!」
哲人:
「おイモ」
三十路:
「お芋?
ああ、ポテサラですか!ちょうど間を取った感じで良いですね!ポテサラにしましょう!」
哲人:
「緑の野菜を多少含みつつ、炭水化物でお腹に溜まる。なおかつポテサラは、各店独自のアレンジを楽しめることも多い。
素晴らしいアウフヘーベンだろう?」
どこかで聞いたような哲学用語を口走る哲人を横目に、三十路は店員を呼んだ。
注文を唱える三十路は、ふいに今日言われたばかりのワンフレーズを思い返した。
『芋には気をつけるんだよ!!』
忠告を反芻した頃には、時既に遅し。
オーダーを取り終わった店員は去っていき、哲人は薄ら笑う眼差しを三十路に向けた。
哲人:
「さてと、単刀直入に問うよ。
三十路君は、私という人間に対して、どのような印象を抱いているかな?」
三十路:
「そりゃあ、もう…
ニッチな世界観と特殊性癖の饗宴、とでも言いましょうか。
飲みに誘われたと言っただけで、ゲストハウスのオーナーさんが笑い転げたぐらいですよ。」
哲人:
「ははっ。くすぐったくなるね。
三十路君のワードセンスならおそらく、“きょうえん”は“共に演じる”ではなく、“もてなす宴”の漢字を思い浮かべていることだろう。嫌いじゃないよ。」
三十路:
「よくお分かりになりましたね!恐縮です。」
哲人:
「私が三十路君に再会した日に語った、鼻毛視点のあはれなる春夏秋冬。
三十路君が私の自宅に泊まった翌朝に披露した、スコッティ踊り。
赤の他人を短時間で異常者へと引き摺り込む個人競技、うほうほごっこ。
任意のターゲットに都市伝説たる記憶を刻む、サイクリングゴリラ。」
三十路:
「こうして並べられると、先生の造語の数々を自然に理解している自分が怖くなってきます。」
哲人:
「これらは、私の捉える世界の中での産物であり、一般論とは線引きされた哲学なのだよ。
私はこの哲学を、“お芋けんぴ”と名付けている。
略して“おイモ”と呼ぶこともあるね。」
三十路:
「えーっと…?
私は哲学に精通していない身なので、上手く言い表すのは難しいのですが…
人類数千年の歴史の中で、哲学者が“認識”なり“存在”なりを議論するにあたって、ありとあらゆる造語を生み出し、後世の人類を惑わせてきたように…
先生の仰る“お芋けんぴ”も、ある意味概念なのでしょうか?」
哲人:
「素晴らしい。まさしく概念さ。
“後世の人類を惑わせてきた”という表現は、やや先人への敬意を欠くものだけどね。」
哲人がついに概念を扱い始め、三十路の処理能力が限界に近づいていたところ、注文していた酒と枝豆とポテトサラダが運ばれてきた。
両者はひとまず乾杯を交わし、三十路は真っ先に疑問に感じたことを尋ねた。
三十路:
「ところで、なぜ“お芋けんぴ”なんですか?
先生はよっぽど芋けんぴがお好き、ということでしょうか?」
哲人:
「ははっ。良い質問だね。
確かに私は、食べ物として、芋も芋けんぴも好きではあるよ。
しかし、私の哲学に“お芋けんぴ”と名付けたのは、“食べ物として好きだから”ではない。
それは、私が鼻毛論やサイクリングゴリラを確立させるよりも前のこと。
かのうほうほごっこに愉悦を見出し始めた頃、たまたま三時のおやつに買っていた芋けんぴが視界に入ったのだよ。
“いも・け・んぴ”。
この一単語に凝縮された発音の耽美性が、私の心を揺り動かしたのだよ。」
三十路:
「発音、ですか…。
スコッティ踊りの時の、ティッシュ選定理由の話を彷彿とさせますね…。」
哲人:
「まずは、“芋”の部分。
i・moと発音するにあたって、横に広がった口から歯を覗かせたのち、上唇と下唇が一瞬触れて、口は小さな空洞を作る。
これが、一つ目の美。」
三十路:
「イモ…イモ…イモ…イ…モ…イ…モ……」
哲人:
「次に、“んぴ”の部分。
n・piと発音するにあたって、喉がグッと締められたのち、歯を覗かせ、愛らしい半濁音が発せられる。
これが、もう一つの美。」
三十路:
「ンピ…ンピ…ンピ…ン…ピ…ン…ピ……
イモ…ケ…ンピ…、イモ…ケ…ンピ…」
哲人:
「三十路君、壊れたロボットのようになっているから程々にしたまえ。
そして何より、口の動きの美しさに、見惚れてしまいそうになるからね。」
三十路:
「…はっ!!我に返りました。
そんな目で見ないでください…。」
哲人:
「“いも・け・んぴ”という一単語に凝縮された、発音の耽美性。
しかし、このままでは食べ物の芋けんぴと区別がつかなくなる。
そこで、接頭語“お”を付けることで一般名詞との区別を図り、“お芋けんぴ”となったのだよ。」
三十路:
「なるほど…
先生の性癖をぶっ刺す発音が、たまたま“芋けんぴ”だった、という訳ですね…」
哲人:
「まあ、そう考えてもらっておおよそ間違いはないね。
あと、一般名詞を流用することにはメリットもあるのだよ。
私が日常的に“お芋けんぴ”だの“おイモ”だの発しているものだから、知人たちは店頭で芋や芋けんぴを見かける度、私の顔面が脳裏をチラつくそうだね。実に愉快なことだよ!」
三十路:
「サイクリングゴリラの時もそうでしたが、先生は他者の記憶に入り込むのが相当お好きなようですね…。」
哲人:
「はっはっは。そうとも。
先程も述べたように、“お芋けんぴ”は私の世界の中での哲学だから、決して全ての者に対して理解は求めていない。
三十路君ほど、鼻毛うほうほスコッティおイモを読み解いてくれる人間は、そうそう居ないと思っているよ。
しかし私があまりに頻繁にこれらの単語を発するものだから、聞いた者の記憶の片隅には、嫌でも染み付いてしまうのだよ。
それはまるで、正体を見せず忍び寄る洗脳のように。
私はこの洗脳現象を、“おイモの光速高速回転”と名付けているね。」
三十路は途中から、頭が全く追いつかなくなっていた。
饒舌に己が世界を繰り広げる哲人を目前に、白目を剥きそうになっていた中、辛うじて最後の“おイモの光速高速回転”は聞き取れたようだ。
《仮に、芋を光速で回転させることができたとして、それはすぐさま空中分解し、無と化すのではなかろうか?》
…それは、“おイモ”が概念であることを理解していない者のツッコミだ。
……あれ!?
分かっていないようで、実はほぼ完璧に、哲人の世界を読み解ける頭になっちまったのだろうか。
三十路が暫し思索に耽っていたところ、注文した料理は全て届いたようだ。
三十路:
「うわ、中々のボリュームですね!これだけあれば、ご飯ものがなくても満足できそうです!」
哲人:
「お気に召して何より。これで、ゆったりと話の続きができそうだね。
さて三十路君、少し話が逸れるかもしれないが、一つ問わせてもらうよ。
この世界の中心は、どこにあると思う?」
三十路:
「え、おイモから激しく逸れましたね…!?
世界の中心、ですか…。
太陽?いや、これではあまりに現物的すぎる…。
そもそも、世界を何と定義するかによって変わりそうな…。」
哲人:
「過去に同様の質問を幾十名に投げかけてきたのだが、実に色々な回答があって面白かったよ。
地軸、太陽、宇宙空間などを答える者は確かに多かった。かなりの現実主義者、もしくは地学の学び過ぎかな。
逆パターンで言うと、神、“大いなる何か”と答える者もいたね。よほど信心深いか、厨二病の名残か、もしくは近代以前の哲学の学び過ぎかな。
分からないと即答する者もいた。
三十路君のように、世界の定義を問い直す者もいた。
極端な例では、“私!”などとぬかす輩もいたね。」
三十路:
「どこで取ったんですか、そんなアンケート。大学の講義とかですか?
あ!もしや最後の例って、先生自身だったりします!?」
哲人:
「失敬な。私は、一般論でいうところの世界と、自分の世界はしっかり線引きしているよ。
むしろ、自分の世界の中心は、自分でしかないのだから。
あと、私の職業は大学講師ではないよ。会社員さ。
理系院卒あるある、メーカーの技術職だよ。」
三十路:
「かっ…!会社員だったのですか!?
てっきり、大学かどこかで哲学でも説かれているのかと…。」
哲人:
「私の職業の話はさておき。
三十路君にも、先ほど問いかけた世界とは別に、自分の世界は存在しているね?」
三十路:
「え、まぁ…先生のように、独自の概念や造語を樹立しているわけではないですけど…。
目に映るものを、大きさや質量や普遍的な役割ではなく、自らの感性で捉えるような。
イメージの域がフル稼働して、現実をちょっと忘れそうになる瞬間とか。理解されづらいコメントをしてしまう時とか。
こういう時、頭の中には自分の世界が広がっているんだろうな…って思います。
…答えになってますかね?」
哲人:
「十分とも。
“自分の世界=妄想”といった定義だけだと面白味に欠けるが、そこはさすが三十路君だね。
一般論でいうところの世界を自分中心で捉えてしまうと、それこそ偏った価値観から抜け出せなくなったり、エゴの怪物が量産されたり、何も良いことがない。
一方で、先ほども言ったように、自分の世界の中心は、あくまで自分でしかない。
私のようにおイモを提唱しろとは言わないが、三十路君がこれからの行動や人生を決めるにあたって、誰からでも見える指標…権力、財産、地位名声に心惑わされるのではなく、自分の世界が満ち足りたものになるような、三十路君ならではの感性を、大切にし続けてほしいのだよ。」
三十路:
「そ、そんな、先生…恐縮です…。
すごく難しい内容を説かれているようで、それでも心に温かく沁み渡る感覚があります…。
…実は私、今日の昼、ゲストハウスのオーナーさんからたんまりとアドバイスを貰って、ついに今の住所不定生活にケリをつけることに決めたんです。
しばらくは、□□県のボロアパートに仮住まいして、独立に向けて勉強したり講習を受けたりしつつ、ハローワークにも行ってみようと考えています。
何だか…先生みたいな方でも一般会社員をされているんだなと思うと、会社に勤めることを絶対的な不正解とする必要もないかな…って、思えてきまして。」
哲人:
「“先生みたいな方”とは何だね。三十路君も随分楯突いてくれるようになったね。
それはそうと、もうそこまで話が進んだのかい!?
目まぐるしいスピード感だね…!?
だがしかし、□□県となると…今後は中々会うのが難しくなりそうだね。
寂しい思いもあるが、私と議論した日々が三十路君の新たな門出のきっかけになれたのなら、この上ない喜びだよ。」
三十路:
「おそらく…
私は前々から既に、心の片隅で何となく“こんな風にやっていこう”って、思い描いていたんだと思います。
それでも、中々一歩前に踏み出せなくて。
そんな日々に転機を与えてくださったのは、間違いなく先生です!
本当に、ありがとうございます…!
いくら感謝を述べても、述べきれませんよ…。」
三十路が不意に目を潤ませたその時、近くの席から注文を取る声が聞こえてきた。
『おにーさーん!注文いいですかー!
えーっと、芋の水割りを1つ、芋のソーダ割りを1つ、あとポテトフライと、里芋の揚げ出しお願いしまーす!
あ、あと、紅芋アイスも!』
やたらと声の通る若者が、あたかも芋に取り憑かれたかのような注文を並べていた。
哲人:
「ふふっ。どうやら彼らは、芋の申し子のようだね。」
三十路:
「…???」
哲人の不可解な発言により、感動ムードが台無しになったところで、両者は宴を始めてからとうに数時間が過ぎていることに気付いた。
胃袋も肝臓も、すっかり満たされたようだ。
三十路はもはや“芋の申し子”の意味を追及することはせず、宴はお開きとなった。
哲人:
「さてと…。
三十路君が住まいを決めたともなれば、次に会えるのは随分先になりそうだね。
改めて、今日の宴に付き合ってくれたことも含めて、心から数日分の礼を言わせてほしい。
三十路君と議論を交わせたこの時間が、本当に楽しかったよ。
ありがとう。そして…」
三十路:
「分かってますよ、先生。“あの”エールですよね!
せーの…!?」
哲人・三十路:
「まずは3日間!!」
居酒屋の薄明かりに照らされた店先にて、訳の分からない掛け声を響かせ合った二人は、別れを告げ、背を向けて歩いた。
さて、三十路がこの街で寝泊まりするのも、今宵が最後。
この物語は間もなく、ひとたびの終わりに近付いている。
それは、三十路の門出という意味では、始まりでもある。
また明日も、この二人はばったり出会ってしまうのだろうか?
…それは、この物語が5章構成であるが故の、必然なのかもしれない。
三十路は、例のゲストハウスで荷物をまとめ、ここ数日で触れた哲学に思いを馳せながら、心地よい眠りについた。
次回予告
さて、やっと現世に戻って来ることができました。
今回の第4夜は、先日公開した1〜3夜に比べて、かなりの難産パートでした。
哲人が提唱してきた数々の概念の真髄「お芋けんぴ」を語らせつつ、三十路にはちゃんと言葉のキャッチボールをしてもらい、なおかつ三十路へのエールを込めるという…
前回までのように、随所に小ネタを散りばめて遊ぶ感覚ではなく、かなり気合いを入れて書きました。
気合いを入れただけに、全記事を通して「最も訳が分からない」章になったと思います。
余談になりますが、ご本人はたまに「お芋けんぴしゅいんしゅいん選考通過者」という言葉を使ってきます。
これは、「お芋けんぴ」にかかる世界観を語った際に、一定以上の理解を示す者に対してこっそり与えている称号だそうです。
自分は、間違いなくこの称号を授かっていると自負しております(真顔)
これに対立する概念として「芋の申し子」というのもあり、上記「お芋(中略)通過者」に該当しない者でも、芋のことを話題に出したり、芋が含まれるものを注文したりするだけで、ご本人の脳内では「芋の申し子」認定されてしまうそうです。
何とも、自分の世界を不意に掠めてくれた感覚なのだとか。
本文終盤でも、居合わせた若者が「芋の申し子」認定を食らっていましたね。
あまりに内容がぶっ飛びそうなので、本文中では定義を語らせませんでした。
またまた余談ですが、自分はご本人のことを人前で話題に出す時、便宜上のあだ名として「お芋けんぴちゃん」と呼んでいます。
とある友人からは、「サ○リオキャラみたいで可愛い!」とお褒めの言葉を頂きました。
…蓋を開ければ、『鼻毛♪うほうほ♪お芋けんぴ♪』と囁いてくる、狂気の設定付きですが。
いい加減余談はこの辺りにして、最後の次回予告です。
●形而上学篇
第1夜 ヒトを俯瞰せよ
●対人コミュニケーション篇
第2夜 ペースに乗せる関係構築
第3夜 余計な羞恥を切り捨てる
●自我の大成篇
第4夜 自分の世界の中心は自分でしかない(本記事)
第5夜 「死してなお」爪痕を遺す
《やめて!次回記事にこんな不穏なタイトルを付けられたら、筆者の精神が燃え尽きちゃう!
お願い、死なないで哲人!
あんたが今ここで倒れたら、三十路の人生はどうなっちゃうの?
ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、ハッピーエンドを迎えるんだから!》
…こんな所まで読んで頂いている方には、おそらくこのネタが通じることでしょう。
ご安心ください。哲人は城○内ではございませんので、ちゃんと生き延びます。
次回でとうとう最終回。
ご本人の高校の同級生が前章まで読破してくれた…なんて嬉しい言葉も頂いたので、最後まで頑張って書き上げます。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
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