管理人の雑記帳 前職と薬物と

大麻の事が話題になると思い出すのが前職の事。

前職は障害者の介助をやっていて、その障害者のなかにいわゆる覚醒剤に分類する薬物を服用していたということ。

当然違法取引ではなく、病院から処方されて正式に出されたものでその人は生活保護だったので自己負担ゼロでその薬のみならず色んな薬を大量に抱えて服用していた。

自分が介助を始める前からその人は季節の変わり目、特に秋~冬にかけて原因不明の腹痛があり、だいたい誕生日の時期は病院で過ごすっていうものだったらしい。

しかもその人はかなりの癇癪もちでばんばんナースコールを押しまくって看護師を呼び、希望が叶わないならわめき散らすってことを繰り返し、その内ナースコールを押さないようにされ、終いには出禁になるって感じになっていたらしい。

自分が介助を始めた年にはその症状もひどくなり自宅のベットで痛みのためにのたうち回る程、しかし入院は出来ない、しかも入院しても施しようがない。それをみかねたある障害者が大阪のある病院を紹介して、そこである藥を処方された。

それはオキノームとオキシコンチンという薬でした。

2つは同じ薬で速効性と遅効性の違いがあるくらい。

ただ相当の劇薬で末期の癌患者に処方されるようなものでした。

それを服用し始めるけど、当然冒頭の薬も合わせて服用していた。

しかし、飲んでも腹痛は軽減することなく、むしろ痛みが増すばかりで服用が増える一方。1日何袋飲んだんだっていうくらい。例えると粉のジュースをそのまま二袋ずつ飲むようなのりでそんな飲み方してると後に幻覚を見るようになり、虚言を言い、突然泣き出すような状態。

それから普段の通院している病院から処方箋をもらってたのが薬が足りなくて、他の病院でも処方してもらい服用していた。

そしたら普段通院している病院から連絡があった。

それは、オキノームのような薬は自治体毎の管理が厳しく、しかも他から余分に処方箋をもらっていたことを知り、医師会に厳しく指導を受けてもう処方箋を出せないと通達を受けた。

それでも変わることなく服用していたけれども、数年後ある病院で検査の結果、腹痛の原因が一応究明され、治療と薬が見直され薬物依存は解消されオキノーム、オチシコンチンの服用は無くなった。

それからその人はどうなったか、、、、

実は2018年の3月に亡くなった。

自分は2016年10月まで介助をしていた。関係性が悪くなりその人の介助は外れた。

死因は心停止だったらしい。

オキノーム以外にもずっと服用していたのはモルヒネの錠剤。

恐らくモルヒネの習慣性がオキノームを利きにくくしてただろうし、覚醒剤の類いはやめても数年後急にバッドトリップに落ちることがあるらしい。だからオキノームを止めて1年後くらいにいきなりそうなってもおかしくない。

そして自分が抜ける前から既に、その人は所属していた団体との関係はぼろぼろで、他所に移動する予定だったけれどもその道も閉ざされ、結局知らない介助派遣を3つ使いながら馴れない、それ以上に融通が利かない介助者に対してストレスが重なって心身共に疲弊した結果だろうと思う。

その人の障害は脳性麻痺で年齢は50代、障害者の肉体年齢は健常者の1.5倍。つまり70~80歳位の肉体年齢は既に限界だったのかもしれない。

急に亡くなったときは驚いたけど、むしろ良くここまでもったなとすら思った。

それくらいの摂取量でギリギリの状態だったから。

今、大麻使ってる人は恐らくはこれくらいなら大丈夫、捕まっても執行猶予で楽勝でしょ?って思ってるかも知れない。

でもここで止め時だぜ、って言いたい。

今回のこの話、極端であったとしても、他人事として捉えた時点で未来はないと思っていてほしい。




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