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読書記録『岸部露伴は嗤わない』

『岸辺露伴は嗤わない 短編小説集 著:柴田 勝家、原作:荒木 飛呂彦』を読みました。


〇きっかけ

とある媒体で『岸部露伴は嗤わない』の岸部露伴に目が留まり、書店に向かいました。
自分にとっての岸部露伴といえば、変な事物に突っ込む変な奴で、
大好きなキャラです。

4つの独立した物語が収録されているそうです。
気軽に読めそうだと思い購入しました。

〇通読後

もはや岸部露伴からは変が連想される。
岸部露伴さえいれば変になる。

  1. 場面描写

  2. 何かが起こる

  3. 露伴が動く

  4. 若干のミスリード

  5. もう一押し、何かが起こる

  6. 解決

という流れで物語が進んでいく。
頼りがいのある露伴のおかげで物事は解決され、
何かを探して見つかった後のような、スッキリ感に包まれる。

4つの物語は面白かったです。
ですが、それ以上に『なぜ、こんなカラクリを思いつくんだろう』という
気持ちが湧き出てきました。
(これは原作者にもいえることだが)

自分が描いたら、学校の怪談の丸パクリ、世にも奇妙な話のパチモンみたいになると思うんです。
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小学校の漫画クラブに所属していた時のことです。
満を持して、完成した漫画を先生に見せたら『三枚のお札みたいだね』と言われた事を思い出しました。
先生に言われるまで、全く気付かずに描いていたんです。
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ですので、
新しさを感じる話を生み出すお二方には、関心しました。

とはいえ、さすがの柴田さんも荒木さんも、0から生み出した訳ではないでしょう。
岸部露伴のように、たくさんの事柄に触れて、自分の言葉で考えを捻り出してきたんですかね。

〇まとめ

いってしまえば、岸部露伴さえ使えば変な話はかけるかもしれない。
しかし、それだと岸部露伴頼りになり、先ほど自分が挙げた何かのパチモンになってしまうでしょう。

岸部露伴を上手く操縦し、『岸部露伴』というブランドに負けないような物語が組み込めれている作品でした。

〇余談

「荒木飛呂彦 インタビュー」で検索したら興味深い記事が。

アトリエの本棚には、世界各地の建築やインテリア、乗り物などの参考資料が並ぶ。なかには料理のマナー本もあり、徹底したリアリティを求める荒木のこだわりがうかがえる

スペシャル インタビュー漫画家・荒木飛呂彦の化学反応Draw Close to the Unexpectedより引用

まるで岸部露伴です。
多くのことを吸収して作り上げているんですね。

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