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開き直ってスパイスからカレーをよく作っている 

物価が高い。「500円で食べられるランチ」は遠い過去のようだ。安いランチの代名詞と言えば、ネパールの人がやっているインドカレー屋である。すごいところだと、500円でダルカレー(豆のカレー)とバスマティライスがお代わりし放題という、狂気的な価格設定の店もあったりした。

実際のところ、あまりに値段設定が安い店は、店員の労働環境とか、諸々ヤバかったらしいと後付けで知ったのだが、とはいえ安くて助かっていた。

だが、今は500円で食べ放題なんてあったら、正気を疑うほどいろいろなものの値段が上がっている。

とはいえ、3食冷凍食品にしたりとか安めのチェーン店に通い詰めるのではなく、できれば自分が「食べたい」と思ったものを食べたい。

というわけで、最近自炊をよくしている。特にスパイスをまとめて買ってしまったので、消費しなければならない、というのっぴきならない理由があることもあってカレーをよく作っている。

実際のところ、いざ作り始めてみると、カレーは結構便利である。とはいったもののスパイスをある程度揃えなければいけないから、初期費用が掛かるかなぁとか思ったりしていた。

確かに、決して安いわけではないのだが、既製品(瓶にわけて売られている感じの奴)とかと違い「日本人に合わせた味付け」とかになっておらず、純然たるスパイスなので、少量でも「ゴリっ」とした味付けになるので、意外と長持ちする。

他にも、たとえば、カレーを作る上ではほとんど必需品と言っていい飴色にした玉ねぎとかは、一度たくさん作り置きしておけば良いし、味を工夫しつつ、いらない野菜とか肉をぶっこめば、余って腐らせそうな食材も処分できるのでよい。

また、スパイスのおかげか結構日持ちするのもありがたい限り。

付け合わせのコメが白米だとなんだか味気ないなぁと思って「バスマティライス」的なものを買ったのだが、これも意外と安かった。

「エスニック料理作り始めたいですぅ~」みたいな層を狙い撃ちしたしゃれた包装の奴は高いのだが、「ジャスミン米」とか「タイ米」とか(厳密にはバスマティライスではないが長粒種だから良いと思っている)なんのしゃれっ気もない奴は5㎏2000円台とかで売っている。

玉ねぎやスパイスを焦がさないようにいためたりと多少繊細な部分はあるのだが、家庭料理レベルでやる分には、それ以外の工程は結構適当でもうまくなるのも良いところ。

カレー作り、意外と楽である。

まだインターネットで気軽に検索できるレシピしか試していないし、豆を買ったり、マトンを買ったりと本格的な食材には手を出していないのだが、のちの豊かな食生活のための学びだと思って、手を出してみるのも良いかもしれないと思っている。

唯一のネックは「スパイスからカレーを作る男は面倒くさい」とかなんとかSNSで言われてしまっているところ。

確かに、色々と凝りだすと変なこだわりも出てくるし、ネットにいる「スパイス警察」みたいなやつらを見るにつけ「確かに面倒くさいかも」と思ったりもするのだが、ほとんど人とのかかわりがない生活をしているので、面倒くさいと思われてもいいかなぁ、と開き直っている自分がいる。

他のことは別にいいのである。うまい飯が食えれば。

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