短歌:春
いくつもの覚悟の帯を締めなくちゃ たった一歩を踏み出すために
まだ今日は終わってないよ24時まわってないよまだ今日だから
予定こじ開けてわたしとお出かけをして甘やかす友だちがいる
所在なく雨に打たれる赤コーンにも正しく帰る家がある
あめあがり 花の濡れたような空気 春がこれだけなら良かったね
駐車場傍に落ちてるレッドブル昨日誰かに翼を授けた
偶然を重ねてホッチキスでとめた 君がめくって始まったんだ
ざわざわとみどりの中を吹き抜けて行く先はオレンジのコートで
指先のバターの匂いさっき見た映画のように染み込んでいく
どうしてもその場でくるりとまわりたい気持ちいさめて小躍りをする
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