【4】47都道府県全部言える?
最近、いろんな人に会うたびに聞く話題がある。それは「47都道府県、全部言える?」という話題だ。
きっかけは、うちの職場の同僚が都道府県を覚えていないという話からだった。私は47都道府県すべて位置まで覚えるのは常識だと思っていて、答えられるのは普通だと思っていた。しかし、聞けば聞くほど覚えていない人は思った以上に多いということに気が付いた。
阪急交通社が2021年に行った調査(https://blog.hankyu-travel.com/newsrelease/2021/12/prefectures.php)によると、全国の20代以上の28.4%しか、47都道府県を正確に言うことができないらしい。日本の地理を、日本人の3割程度の人しか理解していないというのは、見逃せない問題のような気がするのだが、皆さんはどう思うのだろうか。
実際、「47都道府県を覚えたらどんないいことがあるのか?」と聞かれたら、答えに詰まるのが正直なところだ。私は佐賀県に今住んでいるが、多くの日本人は佐賀県に足を踏み入れず一生を終えるのだろう。なんといったって佐賀県は「出れるけど入られへん」場所だし(笑)。そんな人たちにとって、佐賀県なんて九州にあろうが東北にあろうが関係ないのだ。佐賀県だろうが滋賀県だろうがどっちだっていいのである。
「佐賀は出れるけど入られへん」。どこかで聞いたことがある人もいるだろう。2022年のM-1決勝で、さや香が披露した「免許返納」のネタでの一節である。存在感が薄い佐賀県はたびたびお笑いのネタにされる。最も有名なのは、はなわの代表ソング「佐賀県」だろう。ほかにも、ラーメンズの「千葉、滋賀、佐賀」など、探せばたくさん出てくるだろう。佐賀県だけでなく、都道府県をネタにしたお笑いは世の中にたくさんある。
そう、都道府県は面白いのである。よく考えてほしい。自分の職場で、遠く離れたなじみのない土地からやってきた人が転勤してきたとしたら…。どんなところか興味が湧くだろう。自分が住む地域と違う文化や言語を教えてもらって、「面白いなあ」と思った経験は、誰しも一回くらいは経験しているのではないだろうか。
47都道府県を覚えていると、知らない土地の話ができる。知らない土地の話が分かる。知らないのと知っているのとでは面白さに違いが出てくる。知っている方が圧倒的に面白いのだ。人生をより面白く、味わい深いものにするためにも、47都道府県は覚えるべきではないだろうか。ラーメンズの「不思議の国のニポン」を見ながら思った。