水のはなし
水の惑星「地球」の誕生
今回は、有機農業で必要な水のはなしです。
天体の中で液体の水があるのは奇跡なことです。
地球に水が存在する理由は、地球が形成された当初の条件と、その後の地球の進化の過程に関連しています。
地球が形成された約45億年前、初期の地球は非常に高温で、大量のガスが放出されました。これを「原始大気」または「原始ガス」と呼びます。この原始ガスの中には、水分子を構成する水素と酸素が含まれていました。地球が冷えてくると、これらのガスが結合して水分子を形成し、雨として地表に降り注ぎました。
また、地球の水の一部は、彗星や小惑星、水を含む岩石(水和鉱物)などの宇宙からの物質が地球に衝突することによってもたらされたと考えられています。
さらに、地球の内部からも水が供給されました。マントルや地殻の深部に存在する鉱物が高温・高圧下で変化するときに水分子が放出され、それが地表に達する形で水が供給されたという説もあります。
これらの過程を通じて、地球には大量の水が存在するようになりました。
現在、地球上には約14億立方キロメートルの水が存在します。しかしながら、そのうちの大部分は海水で、淡水の割合は全体のわずか2.5%です。さらに、その淡水のほとんどは南極や北極の氷河などに存在しています。地下水や河川、湖などの形で存在する淡水は、全体の水の約0.8%にすぎません。そして、その中でも地下水が大半を占め、人間が利用しやすい状態で存在する水、つまり河川や湖の水は、全体の水の約0.01%(10万km3)しかないのです。したがって、地球上の水全体から見ると、人間が利用しやすい淡水の割合は、非常に少ないと言えます。
生命に必要な水
そして、水は生命にとって非常に重要な役割を果たしています。
体の成分 : 生物の体、特に人間の体は約60%が水で構成されています。これ
は、私たちの細胞の大部分が水でできているからです。
代謝反応の場: 生物の体内での化学反応(代謝反応)の多くは水中で行われ
ます。これは、水が反応の場を提供し、反応に必要な物質を運ぶ
役割を果たしているからです。
体温調節: 水は熱を吸収しやすく放出しにくい性質を持っています。この特
性により、生物の体温を一定に保つのに寄与しています。
栄養素と廃棄物の運搬: 水は血液やリンパ液の主成分であり、これらの体液
を介して栄養素や酸素を体の各部位に運び、廃棄物を排出する役割
を果たしています。
植物にとっても水はとても大切な要素です。
この反応式では、光エネルギーを用いて、6分子の二酸化炭素と12分子の水がグルコース(糖)、6分子の水、及び6分子の酸素へと変換されています。光化学反応によって12分子の水が分解され、6分子の酸素が放出される一方で、6分子の水が生成されます。
「水やり三年」植物を腐らせたり枯らしたりせずに、ある程度の水やりの感覚が解るのには少なく見積もっても三年の歳月がかかかります。
でも、最近の異常気象続きの天気では、それ以上の時間がかかると思います。