グロティウス『自由海論』を批判、イギリスの北海領有権を主張
セルデン 『封鎖海論』 初版 1635年 ロンドン刊
Selden, John, Mare Clausum seu de Domino Maris. Libri Duo. London, Excudebat Will Stanesbeius, 1635.<R20-154>
First edition, 4to, (20), 304pp, (14), contemporary leather binding, re-backed, spine in compartment, title lettered in gilt on red morocco, red edges, title pages and some pages repaired professionally, not affecting the contents
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セルデン 『封鎖海論』 第2版 1636年 ロンドン刊
Selden, John, Mare Clausum seu de Domino Maris, Libri Duo. London, Will Stanesbeil pro Richardo Meighen, 1636 <R19-127>
Second edition. 8vo, [xxiv], 504; 61p., contemporary vellum. ESTC S123287
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イングランドの弁護士で下院議員であったジョン・セルデンが、初めて明確にグロティウスの名前を挙げて、その主著である「自由海論」を批判したした書籍です。
ラテン語版『自由海論』第2版が出版された1618年、セルデンはこれに反論してイギリスの北海領有権を主張した『封鎖海論』を執筆して時の君主ジェームズ一世に献上しました。
しかし、北海の対岸にあるデンマーク国王から負債を負っていた君主はデンマークへの配慮から出版を止めました。しかし、その後もオランダとの紛争は続き、イギリス側の理論的武器としてようやく1635年に完成し出版されました。なお翌年には第二版が刊行されました。
グロティウスの「自由海論」が現代の公海に関する制度の起源と言われていますが、対してセルデンの「封鎖海論」は領海や排他的経済水域の制度の起源と言われています。
参考文献:柳原正治 『グロティウス』 新装版第二刷 2018年 清水書院
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