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ウクレレを始めたきっかけ

初めはギターを弾きたかった。

ピアノを少しだけ弾ける自分からすると、ギターを弾ける人っていいなぁ、持ち運べる楽器立って弾ける(ピアノも立って弾けないことはないですが)つまり演奏をサッと披露できる機会が多い(これはもはや今はあらゆるところに「街ピアノ」があって、ピアノの方が市民権を勝ち得てるような状況ではありますが。そういえば「街ギター」ってないですね、ピアノ人口の方がやっぱり多いのでしょうか)。

とにかく、約30年くらい前の私はギターにあこがれていたのです。そして、当時テレビの深夜番組「寺内ヘンドリックス」で、それこそ街角ギター(通りかかった人がそこに置かれたギターを弾くだけ)というコーナーや、一億二千万人総ギタリスト計画と称して、エド山口さんが街行く人に「ギター弾ける?」と声をかけて、ZO-3ギターを弾かせてその場でセッションする、というコーナーがありました。そして見ていると、

結構街中にギターを弾ける人がいる、しかもうまいのです。

とたんに私は「ギター弾けるってカッコいい。うらやましい」と思い、ZO-3ギターを購入しました。

そこでまずはコードを覚えて…となるのですが、初心者が必ずぶつかる壁にいきなりぶつかってしまいました。それは、

Fコードが押さえられない!

6弦全部を人差し指で押さえながら、中指薬指小指も他の弦を押さえる、それを瞬時に切り替えなければならない、うわぁ、ギターむず!とこの時点で思ってしまったのです。

ピアノを弾くときは右手も左手もオクターヴを弾けるぐらい手は広がりますが、手はそれほど大きくはなく指も長くはないので、まずこの6弦全部を押さえるというFコードで指がつりそうになり、挫折してしまいました。

それでも密かに消えなかった弦楽器へのあこがれ

ウクレレを始めよう。

そんな中、やはり「寺内ヘンドリックス」で、ウクレレを始めよう。というコーナーがあり、高木ブーさんが軽やかにウクレレを弾いていたのを思い出しました。

いいですね。癒されますね。
でも「寺内ヘンドリックス」はギターの番組ですので、番組内で高木ブーさんはギター&歌声も披露しています。↓※音量注意

これもいいですね~。ギターもカッコいいですけど、歌声がまたたまらなくいいですよね。これで私はミュージシャン高木ブーさんにどハマりし、その後発売されたウクレレのアルバム「ハワイアンクリスマス」をめちゃくちゃヘビロテしていたのです。

↑これは収録曲6曲のミニアルバムですが、後に曲を増やしたベストアルバムが出ています。↓

ただまだこの頃はウクレレを弾いてみよう、とまでは思わず、あぁブーさんの歌声ホントにいいなぁ、と聞き惚れていただけでした。

しかし、そんなある時、なんと、

高木ブーさん本人に会うチャンス!

が、おとずれたのです!

これはどういうことかと言いますと、当時20代の私は秋葉原のとあるソフトショップの店員をしていました。秋葉原の電気街のど真ん中でそこそこ人気のあったお店です。毎週末さまざまなイベントも開催していました。しかしそこは秋葉原なのでメインはほとんどアニメやゲーム、グラビアなどのイベントばかりです。そんな中、

高木ブーさんのニューアルバム発売のイベントを秋葉原でやってみよう、

という企画が上がったのです!
おぉおぉ!あこがれのブーさんに会える!!

喜び勇んで迎えたイベント当日、
当初はCDを買ってくれた人に入場券を配っていましたが、実際に当日までに売れた枚数は………ひとケタ(数枚)………でした。

おぃおぃおぃ…これだからアキバの客はだめなんだ、アニメやゲームばかりにうつつをぬかして、モノホンのミュージシャンが来てるっていうのにこれか…。

とは言っても、まぁ秋葉原は元々そういうアニメオタクメインの街ですし、高木ブーさんがウクレリスト、そしてミュージシャンとしてすごい人だなんて当時はほとんど知られていなかったので、仕方なかったかもしれません。

そんな訳で、急遽店頭で歩行者天国に向かって「あのドリフターズの高木ブーさん、来店中です!」と呼びかけ、無料入場券を配布して80名ほど人が集まり、なんとかイベントの形になったのでした。

そんな思い出の高木ブーさんのイベント。当時、私は自分のウクレレを持っていなく、店頭に飾っていた安いウクレレにサインをいただきました。

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↑ レイはイベント当日ブーさんが首にかけていたものです。ウクレレと共に今も私の部屋の壁に飾っています。

お会いした高木ブーさんはテレビで見るそのまま、ほがらかであったかくて気さくで優しくて、ますますファンになりました。

そこでまた、ウクレレの魅力にあらためて気づかされ、そうだウクレレなら4弦だけでギターよりコードを押さえるのも簡単そうだし、あきらめかけていた弦楽器に再チャレンジしてみよう。そして自分の楽器を買ってみよう、と思ったのです。(つづく)


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