詩礼楽
オーケストラで使用する各弦楽器について、私が感じていることを書いていこうと思います。
他のマガジンに当てはまらないものをまとめています。
演奏会の舞台裏は非常に大切です。舞台裏には奏者としての心構えや準備もありますし、演奏会に向けた準備もありますし、裏方の役割をするための様々なノウハウもあります。
日々の日常の練習についてまとめました。
年度初めは部活動にとって団員勧誘からパート決定の時期です。新入部員に説明すべきことや各自が新しく準備しなければならない物などについてまとめました。
この note は学校のオーケストラ部の運営や裏方のノウハウについて記事にしている。 私は、母校の高校のオーケストラ部を年間数日ではあるが教えている。教えているといってもプロではないので手伝いをしているにすぎない。ただ、プロでは当たり前すぎて教えないようなノウハウやマナーについてもしっかりと教えてきたつもりである。例えば、プロの演奏指導者は年数回の指導では、「譜めくりの仕方」なんて当たり前すぎるようなことまで教える機会はほとんどないが、OBとして指導に参加するとそのよう
コントラバスは弦楽器の中では異質な楽器である。他のオーケストラで使う弦楽器はチューニングが5度の幅なのに、コントラバスだけは4度の幅である。バイオリンは低いほうから「G、D、A、E」なのに対しコントラバスは「E、A、D、G」なのである。形もコントラバスだけはネックの付け根の胴体のカーブがなで肩であり他の弦楽器とは違う。弓は、ジャーマンボウがメジャーであり、フレンチボウで演奏する人は少ない。バイオリン、ビオラ、チェロとは全く弓の持ち方が違う。余談であるが、胡弓や二胡といった楽
バイオリンとビオラは非常に似ているが、「似て非なるもの」である。楽器自体の大きさの違いより、楽器の大きさと弓の長さのバランスが違うのが大きいと感じている。ビオラの楽器のサイズが大きいのは誰でも知っているが、ビオラの弓の長さはバイオリンとほぼ同じか短いということまで知っている人は少ない。ビオラの弓は短いのに、バイオリンよりも太く重く、毛の量も多い。ただし、持った時に感じる弓の重さは重量のバランスの関係でバイオリンより極端に重いと感じるものではない。一方、楽器本体の方はどのビオ
私が生まれた家にはチェロがあった。それを触っていただけで、誰かに正式に習ったことはなく、中学時代のコントラバスのようにまとめて練習したこともない。見様見真似で遊んでいたにすぎない。それでも小さい頃からの積み重ねで何となく弾けるようにはなってしまっている。それだけのことなので、弦楽器の中ではチェロが一番苦手である。 チェロが苦手なのは、練習をしていないという以外にも少し理由がある。バイオリンとは弦が一本ずれることと、運指がバイオリンとは若干違うからである。バイオリンの4本
前回のnoteでは2024年の全国高等学校総合文化祭の参加人数に関して述べた。今回は2023年度の全国オーケストラフェスタについて述べる。 オーケストラフェスタ(通称オケフェス)は全日本高校オーケストラ連盟が主催する大会である。1994年より開催されており、2024年度は第31回となる。高校生が冬休みとなる年末か新年に開催されている。全日本オーケストラ連盟に加盟していれば出場できる大会である。吹奏楽コンクールのような優劣を決める大会ではない。全国高等学校総合文化祭も優劣
オーケストラのある学校は少ない。全日本高等学校オーケストラ連盟というのが存在するが、加盟してない学校も多いので、見かけ上さらに少なく感じてしまう。全日本高等学校オーケストラ連盟に加入している学校は108校(2024年)である。全国の高等学校の数は4702校(2024年)であり、日本吹奏楽連盟に加盟している高等学校の数は3616校(2023年)である。これらの数字と比較すればオーケストラ部が圧倒的に少ないことは自明である。ちなみに、日本高等学校野球連盟に加盟している学校数は3
バイオリンと違い、コントラバスは始めたきっかけを明確に覚えている。コントラバスを始めたのは中学の時である。リコーダーアンサンブルに通奏低音として入ったのが初めてである。元々音楽室に教育用として飾ってあったのを、先生が弾く機会を作ってくれたのだと思う。先生は私がバイオリンを弾くのを知っており、飾ってあったコントラバスを私が興味津々で見ていたので弾かせてくれたのである。といっても音楽の先生が弾き方を教えてくれたのではない。飾ってあっただけでなので楽器のメンテナンスがされていたわ
私は自分がどうしてバイオリンを始めたのかわからない。気づいた時には既にバイオリンを持っていた。親が言うには、家にあった楽器をいたずらし始めたから子供用の楽器を与えたらしい。でも全く記憶にない。最も古い記憶は、きらきら星の変奏曲が弾けなくて茶色いピアノの横で泣いている記憶である。その一回の練習をかすかに記憶しているだけで、その後は発表会の直前の練習まで記憶がない。 楽器を持ち始めてきらきら星を弾くようになるまでにはかなりの日数がかかったはずである。開放弦の練習をして、スラ
スクールオーケストラについては一通り書き終わらせた気になっているので、これからは私の経験を軽く書いていこうかと思う。専門的な情報はあまり含まれないと思う。その最初として「コンマスからコンバスまで」というテーマを取り上げる。 「コンマスからコンバスまで」と舌を噛みそうなギャクのような言葉だが、これは私のアドバンテージである。コンマス(コンサートマスター)からコンバス(コントラバス)まで経験したことがあるのを冗談めかして「コンマスからコンバスまで」と表現している。ちょっと楽
Blogに「あとがき」というのもおかしな話です。しかし、そのような状況なので一区切りとして編集後記を書いてしまいたいと思います。 このBlogは時間がある時に書き溜めておいたものを、2024年10月の連休の2日間でまとめてアップロードしたものです。Blogの使い方としては完全に間違えた方法です。しかし、こまめなアップロードは私には無理そうでしたので、まとめてアップロードという形にしてしまいました。まとめてアップロードした記事は計84記事、文字数にして約27万文字となりま
2024年10月の連休にまとめてアップロードした84記事の目次です。 84記事を5つのマガジンに分けています。 5つのマガジンです。 年度初め :7記事 楽器の取り扱い : 9記事 日常の練習 : 27記事 演奏会の舞台裏 :30記事 その他 :11記事 「はじめに」「目次」「あとがき」の記事についてはマガジンに入れておりません。 各マガジン内の記事の一覧です。リンクを貼ると見にくくなってしまいますので、ここでは記事タイトルのみ紹介します。 マガ
地震は嫌なものである。いつくるかわからないし、被害が甚大になる可能性があるからである。日ごろから対策できることはしておくべきである。オーケストラとして日頃から対策しておくべきことと、地震が起きた直後の行動について記載する。 日頃から行うことは、楽器の保管場所の固定、避難経路の確認、連絡網の整備の3点である。小型楽器は棚を利用して保管することが多いが、その棚は壁や天井に固定しておいた方がいい。また、楽器が揺れで飛び出さないように棚に扉や柵をつけた方がいい。ただ、防災の観点
ホールでの事故は残念ながら時々ニュースに流れてくる。ニュースとして報道されないような笑って済ませられる軽微な事故を含めると日常茶飯事である。ホールでの事故で最も注意しなければいけないのが落下事故である。人も落ちるし楽器や器具も落ちる。人でも物でも落ちた時は重大な事故となることが多い。恥ずかしながら、私もこれまでに複数回の落下事故を起こしてしまったことがあるし、逆に様々な落下事故を目撃している。注意していてもどうしようもない事故として、機器の故障がある。お客さんにバレないよう
反省会が重要なことは誰でもわかってはいる。でも、何をどのように反省すればいいのかがわからないのである。会社などの組織なら、第三者の外部チェックが入りそのコメントに従って改善をしていく、あるいは予め具体的な目標が定められていて、その目標の達成度を評価する形式がある。しかし、部活動ではそこまでのシステムはない。また、演奏会は芸術の分野であり正解を定められないことも反省を難しくする。 反省会は、定期的に行われるもの、合宿中に行われるもの、演奏会後に行われるもの、その他イベント
近年は卒業生との交流が減少している。全国的にどこもそうなってきている。卒業生との交流を全く行わなくても部活動が完結するのが本来の姿なのかもしれない。しかし、昨今の教員の労働事情を考えると、顧問が全て引き受けるより卒業生を活用した方が健全になると私は考えている。そのような闇深い事情まで考えなくても、優秀な卒業生が近くにいるのならそれを活用しない手はないのではないだろうか。 運動部の方では、地域との連携、移行が始まっているが、文化系の部活に関してはほとんど進んでいない。外部
ここでは、楽器別の撮影のコツについて書きます。演奏者の撮影の全般的なことについては下の記事をご覧ください。 指揮者を撮るには、指揮棒の位置に注意しながらとる必要がある。指揮者は腕を振り上げている時間が8割、振り下ろしている時間が2割くらいだと感じている。腕を振り上げている間にシャッターを押してしまうと、腕や指揮棒が顔にかぶってしまう。指揮棒が下がっている瞬間、要するに拍ちょうどのタイミングでシャッターを押すことができると顔に余計なものが被らない状態で撮れる確率が上がる。た